CINEMAS+ライターが選ぶ!<2023年下半期&年間ベスト映画>



2023年年間ベスト映画(TOP10)

1位:『窓ぎわのトットちゃん』

© 黒柳徹子/2023映画「窓ぎわのトットちゃん」製作委員会  

<ストーリー>

これは、第二次世界大戦が終わる、ちょっと前のお話し。落ち着きがないという理由だけで、小学一年生で通っていた学校を退学になってしまったトットちゃん。

ママが見つけてきてくれた学校・トモエ学園に通うことになったトットちゃんは、自由でユニークな校風と、恩師となる小林先生に出会う。

「君は、ほんとうは、いい子なんだよ。」

トットちゃんの元気いっぱいの毎日がここから始まる!

<基本情報>
声の出演:大野りりあな 小栗旬 杏 滝沢カレン / 役所広司 ほか

監督:八鍬新之介

公開日:2023年12月8日(金)

<CINEMAS+ライターの口コミ>

多彩なアニメーションを活用した縦横無尽な表現、モブにいたるまで精密に芝居させるこだわり、キャラクターデザインのこだわりも素晴らしかった。戦時を描くアニメとして、『この世界の片隅に』や『火垂るの墓』とともに繰り返し見られて欲しい作品。

見る予定にしていなかったのですが、ライターの皆さんの高評価を受けて鑑賞しました。小林校長のもと、生き生きと学園生活を送る子どもたちの姿に幼い頃に出会う人の大切さを感じました。また、忍び寄る戦争の恐ろしさをひしひしと感じる作品でもありました。

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2位:『アリスとテレスのまぼろし工場』

(C)新見伏製鐵保存会

<ストーリー>

製鉄所の爆発事故により出口を失い、時まで止まってしまった町で暮らす14歳の正宗。いつか元に戻れるようにと、何も変えてはいけないルールができ、鬱屈とした日々を過ごしていた。

ある日、気になる存在の謎めいた同級生・睦実に導かれ、製鉄所の第五高炉へと足を踏み入れる。

そこにいたのは、言葉を話せない、野生の狼のような少女・五実ー。

二人の少女とのこの出会いは、世界の均衡が崩れる始まりだった。止められない恋の衝動が行き着く未来とは?

<基本情報>
声の出演:榎木淳弥/上田麗奈/久野美咲 ほか

監督・脚本:岡田麿里

公開日:2023年9月15日(金)

<CINEMAS+ライターの口コミ>

岡田麿里が紡いだストーリー、MAPPAの画作りに驚愕した。

鑑賞後、ただひたすら余韻に浸りたくて動けなくなりました。揺れ動く繊細な心の奥にある確かに強さを全身で浴びた、強烈な映画体験でした。

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3位:『ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り』

© 2022 PARAMOUNT PICTURES. HASBRO, DUNGEONS & DRAGONS AND ALL RELATED CHARACTERS ARE TRADEMARKS OF HASBRO. © 2022 HASBRO.

<ストーリー>

様々な種族やモンスターが生息する世界“フォーゴトン・レルム”。盗賊のエドガン(クリス・パイン)とその相棒の戦士ホルガ(ミシェル・ロドリゲス)は、闇の組織に仕える超ヴィランたちに殺されたエドガンの妻を生き返らせ、さらわれた娘を助けるため、旅に出る。やがて、彼らがその目的を遂げるには、特殊能力を持つ仲間と運命を握るアイテムが必要なことが明らかになる。そこで、二人は名家出身の魔法使いサイモン(ジャスティス・スミス)と自然の化身のドリック(ソフィア・リリス)、ある秘密を知る聖騎士のゼンク(レゲ=ジャン・ペイジ)とパーティを組むことに。全世界を脅かす超ヴィランの陰謀に対峙することになったアウトローたちの運命は……。

<基本情報>
出演者:クリス・パイン/ミシェル・ロドリゲス/ジャスティス・スミス/ソフィア・リリス/レゲ=ジャン・ペイジ/ヒュー・グラント ほか

監督:ジョン・フランシス・デイリー/ジョナサン・ゴールドスタイン

公開日:2023年3月31日(金)

<CINEMAS+ライターの口コミ>

軽快なコメディ、抜群のテンポの良さ、そしてアイデアとギミック!娯楽映画の面白さが詰まっている!

王道ファンタジーたる王道ファンタジーに真っ向から取り組んでくれた!とにかくその王道さが気持ちいい作品でした。

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4位:『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3 』

© Marvel Studios 2023

<ストーリー>

アベンジャーズの一員としてサノスを倒し世界を救ったものの、ガモーラを失ったショックから立ち直れないピーター・クイルとガーディアンズの仲間たち。そんな彼らの前に、銀河を完璧な世界に作り変えようとする、恐るべき狂気の科学者が立ちはだかり、ロケットに命の危機が迫る。家族を超えた絆で結ばれた大切な仲間の命を救うカギは、ロケットの知られざる過去に隠されていた…。最強の落ちこぼれチームvs最凶の完璧主義者の全銀河の運命をかけたラストバトルが今、始まる――。

<基本情報>
■出演者:クリス・プラット/ブラッドリー・クーパー/ヴィン・ディーゼル/ゾーイ・サルダナ/
カレン・ギラン/デイヴ・バウティスタ/ポム・クレメンティエフ ほか

監督:ジェームズ・ガン

公開日:2023年5月3日(水・祝)

<CINEMAS+ライターの口コミ>

「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」集大成として非の打ちどころがない作品でした。上半期にも書きましたが3回みて3回泣きました。キャラクターそれぞれの未来に幸あれです。

素晴らしい。本当に素晴らしかった。興奮と感動が入り交じって、何度見ても胸がわくわくした。

これでシリーズとしては終わりで寂しいが、この作品が終わりで良かったと本当に思えた。

【関連コラム】<解説&考察>『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』鑑賞後に確認したい“5つ”のポイント

5位:『名探偵コナン 黒鉄の魚影』

©2023青山剛昌/名探偵コナン製作委員会

<ストーリー>

東京・八丈島近海に建設された、世界中の警察が持つ防犯カメラを繋ぐための海洋施設『パシフィック・ブイ』。本格稼働に向けて、ヨーロッパの警察組織・ユーロポールが管轄するネットワークと接続するため、世界各国のエンジニアが集結。そこでは顔認証システムを応用した、とある『新技術』のテストも進められていた―。

一方、園子の招待で八丈島にホエールウォッチングに来ていたコナンたち少年探偵団。
するとコナンのもとへ沖矢昴(赤井秀一)から、ユーロポールの職員がドイツでジンに殺害された、という一本の電話が。不穏に思ったコナンは『パシフィック・ブイ』の警備に向かっていた黒田兵衛たち警視庁関係者が乗る警備艇に忍び込み、施設内に潜入。すると、システム稼働に向け着々と準備が進められている施設内で、ひとりの女性エンジニアが黒ずくめの組織に誘拐される事件が発生...!さらに、彼女が持っていたある情報を記す USB が組織の手に渡ってしまう...。

海中で不気味に唸るスクリュー音。そして八丈島に宿泊していた灰原のもとにも、黒い影が忍び寄り...

<基本情報>
声の出演:高山みなみ/山崎和佳奈/小山力也/林原めぐみ/堀 之紀/立木文彦/小山茉美/古谷 徹/池田秀一/沢村一樹 ほか

監督:立川 譲

公開日:2023年4月14日(金)

<CINEMAS+ライターの口コミ>

問答無用。

コナン映画の集大成の1つと言えるほどの熱量。今作では特に重要キャラを演じた村瀬歩さんが素晴らしかったです。

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5位:『怪物』

©2023「怪物」製作委員会

<ストーリー>

大きな湖のある郊外の町。息子を愛するシングルマザー、生徒思いの学校教師、そして無邪気な子供たち。それは、よくある子供同士のケンカに見えた。しかし、彼らの食い違う主張は次第に社会やメディアを巻き込み、大事になっていく。

そしてある嵐の朝、子供たちは忽然と姿を消した――。

<基本情報>
出演者:安藤サクラ/永山瑛太/黒川想矢/柊木陽太/田中裕子 ほか

監督:是枝裕和

公開日:2023年6月2日(金)

<CINEMAS+ライターの口コミ>

是枝監督の名作がまた誕生したと思いました。少年たちの物語でありつつも、世紀末に世界の破滅を迎えられずに大人になってしまった私たちの映画でもあると思って、深夜の劇場で号泣しました。

立場や視点が変われば、こうも世界の見え方が変わるのか、と思えた作品。単純に「大人」「子供」の二項対立で分けてもいけないような気がします。私は大人なので、どうしても大人側の視点で見てしまいますが、子どもたちが健やかに生きていけるような想像力を保っていたいなと思いました。

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5位:『PERFECT DAYS』

ⓒ 2023 MASTER MIND Ltd.

<ストーリー>

東京・渋谷でトイレ清掃員として働く平山(役所広司)は、静かに淡々とした日々『を生きていた。同じ時間に目覚め、同じように支度をし、同じように働いた。その毎日は同じことの繰り返しに見えるかもしれないが、同じ日は1日としてなく、男は毎日を新しい日として生きていた。その生き方は美しくすらあった。男は木々を愛していた。木々がつくる木漏れ日に目を細めた。そんな男の日々に思いがけない出来事がおきる。それが男の過去を小さく揺らした。

<基本情報>
出演者:役所広司/柄本時生/中野有紗 ほか

監督:ヴィム・ヴェンダース

公開日:2023年12月22日(金)

<CINEMAS+ライターの口コミ>

前半が特に素晴らしく、平山の設定がああだこうだと言われているものの、単純に「おっさんはつらいよ」という話だと思う。フリーランスならわかるが、あの生活は美しくもなんともなく緩慢な地獄で、その点でパールに非常に似ている。

トイレの清掃という仕事に着眼したことと、毎日同じことを繰り返すことの尊さ

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8位:『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』

©2023 CTMG. © & TM 2023 MARVEL. All Rights Reserved.

<ストーリー>

“救うのは、愛する人か、世界か――。”

ピーター・パーカー亡きあと、スパイダーマンを継承した高校生マイルス。共に戦ったグウェンと再会した彼は、様々なバースから選び抜かれたスパイダーマンたちが集う、マルチバースの中心へと辿り着く。そこでマイルスが目にした未来。それは、愛する人と世界を同時には救えないという、かつてのスパイダーマンたちが受け入れてきた<哀しき定め>だった。それでも両方を守り抜くと固く誓ったマイルスだが、その大きな決断が、やがてマルチバース全体を揺るがす最大の危機を引き起こす…。

<基本情報>
声の出演:シャメイク・ムーア/ヘイリー・スタインフェルド/ジェイク・ジョンソン/イッサ・レイ/ジェイソン・シュワルツマン/ブライアン・タイリー・ヘンリー/ルナ・ローレン・ベレス/ヨーマ・タコンヌ/オスカー・アイザック ほか

日本語吹き替え:小野賢章/悠木碧/宮野真守/関智一/田村睦心/佐藤せつじ/江口拓也/木村昴 ほか

監督:ホアキン・ドス・サントス/ケンプ・パワーズ/ジャスティン・K・トンプソン

公開日:2023年6月16日(金)

<CINEMAS+ライターの口コミ>

次世代の映像をいちはやく作ったシリーズ。前作よりも映像表現がさらに進化している。

これまでとはまた違った映像表現に圧倒されていました。また他の世界とは異なるスパイダーマンとしてマイルスが置かれた状況にちょっともう涙腺が……。続編が楽しみです。
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8位:『バービー』

(c)2023 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved.

<ストーリー>

どんな自分にでもなれる完璧で<夢>のような毎日が続く“バービーランド”で暮らすバービーとボーイフレンド(?)のケン。ある日突然身体に異変を感じたバービーは、原因を探るためケンと共に〈悩みのつきない〉人間の世界へ!そこでの出会いを通して気づいた、”完璧”より大切なものとは?そして、バービーの最後の選択とはー?

<基本情報>
出演者:マーゴット・ロビー/ライアン・ゴズリング/ウィル・フェレル ほか

監督・脚本:グレタ・ガーウィグ

公開日:2023年8月11日(金)

<CINEMAS+ライターの口コミ>

ゲラゲラ笑って楽しめるコメディにして、男性こそ観てほしいフェミニズム映画だった。

日本ではプロモーション絡みで炎上してしまったが、作品としては本当に素晴らしかった。

バービーだからこそ描けるストーリーだけでなく、笑いと涙……ユーモアや無限の可能性を示すポイントを見せてくれた。

10位:『君たちはどう生きるか』

©︎2023 Studio Ghibli

<基本情報>
声の出演:山時聡真/菅田将暉/柴咲コウ/あいみょん/木村佳乃/木村拓哉/竹下景子/風吹ジュン 阿川佐和子/大竹しのぶ ほか

原作・脚本・監督:宮﨑駿

公開日:2023年7月14日(金)

<CINEMAS+ライターの口コミ>

『もののけ姫』以降の宮﨑作品で一番面白かった。言語化を拒むような、純粋に映像を身を浸すみたいな体験ができる贅沢な作品だと思う。

絵で群衆を描く凄さを感じた。

■『君たちはどう生きるか』コラムをもっと読む

(文:シネマズ編集部)

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