「ブギウギ」友近が看護師で登場。心強い味方ができた<第81回>
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2023年10月2日より放送スタートしたNHK連続テレビ小説「ブギウギ」。
「東京ブギウギ」や「買物ブギー」で知られる昭和の大スター歌手・笠置シヅ子をモデルにオリジナルストーリーで描く本作。歌って踊るのが大好きで、戦後の日本を照らす“ブギの女王”となっていく主人公・福来スズ子を趣里が演じる。
ライター・木俣冬がおくる「続・朝ドライフ」。今回は、第81回を紐解いていく。
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山下(近藤芳正)が”くさい芝居”を連発
山下(近藤芳正)が大阪に談判に向かいましたが、話は平行線。トミ(小雪)はひじょうに真面目な人らしく、筋を通さないといられないようです。
まあ、たぶん、とにかく愛助(水上恒司)とスズ子(趣里)の仲を認めたくなくて、屁理屈をこねているような気がします。
山下が土下座して頼んでも「くさい芝居やめなはれ」と取り合いません。
トミは忙しくて自分で愛助をかまう時間がない分、山下やスズ子のように愛助と関係性を深めた人物に嫉妬しているのではないでしょうか。
山下のことも愛助を甘やかしたとして辞めさせてしまっていました。
でも、学校に行かない愛助に演芸や映画を見せたことで、愛助は世界の喜劇人を呼んでショーを作るという大きな夢を抱くようになった。そのショーにはスズ子も参加して歌うイメージがあるのかもしれません。
世界の一流のエンターテナーを見極める目をもった愛助には、スズ子の才能も何にも代えがたいものに映っているのです、きっと。
愛助はスズ子に手紙を書き、山下はまたくさい芝居で、手紙を朗読して聞かせます。
朗読されなくても、よこしなはれ!と奪い取って読んだほうが早い気もしますが。第81回は山下さんフィーチャー回なのでしょう。
スズ子は取り急ぎ、「ジャズカルメン」をやる方向で話を進めます。
羽鳥(草彅剛)は「はらぼてのカルメン」いいかもと、「なんだかできるような気がする」と気楽に構えていますが、妻・麻里(市川実和子)は猛反対。
麻里に紹介してもらった病院で、万全な体制を組んでもらうことができました。
看護師・東役で登場したのは、友近さん。朝ドラだと「あさが来た」(15年度後期)でヒロインあさ(波瑠)に忠実に仕える女中・うめ役でした。友近さんがいると、なんだか安心感があります。場も明るくなります。これで、妊娠中の公演も大丈夫?
麻里も「3人産んだ私が全力でスズ子さんの面倒を見るわ」と頼もしい。
よく、舞台公演が終わったあとに、実は妊娠中だった、みたいなことが明かされますが、ほんとうに大丈夫なのでしょうか。適度に動いたほうがいいとはいいますが、演劇ってけっこう動きますよね。というか、そもそも、スズ子の歌は激しい踊りが売りになっています。でも、モデルである笠置シズ子さんは実際、妊娠しながら舞台に立っていたそうです。すごいですね。滑って転んだりしなければ大丈夫ということなのかもしれません。
それにしても、スズ子は、実家の母ツヤ(水川あさみ)ももういないし、父・梅吉(柳葉敏郎)は行方知れず? で、愛助の母には反対され、唯一の味方の愛助は入院中。友人とも全然連絡をとっていなそうで、小夜ちゃん(富田望生)もアメリカ。頼れる人が全然いない状況で、はじめての出産とはじめての作品に挑むとは、かなり不安がいっぱいでしょう。全然、そういうふうに見えないように、ふわっとしてあるのは、悩みがリアルだと視聴者が見たくなくなってしまうから気を使ってくれているのでしょう。
でも、いよいよ次週は、ふわっとできない、シリアスな問題に直面しそう。覚悟して見なくては。
(文:木俣冬)
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