続・朝ドライフ

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2024年04月09日

「虎に翼」寅子、悪意ある切り取り記事に憤慨する。<第7回>

「虎に翼」寅子、悪意ある切り取り記事に憤慨する。<第7回>


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2024年4月1日より放送スタートしたNHK連続テレビ小説「虎に翼」。

日本史上で初めて法曹の世界に飛び込んだ女性をモデルにオリジナルストーリーで描く本作。困難な時代に生まれながらも仲間たちと切磋琢磨し、日本初の女性弁護士となる“とらこ”こと猪爪寅子を伊藤沙莉が演じる。

ライター・木俣冬がおくる「続・朝ドライフ」。今回は、第7回を紐解いていく。

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扱いにくい一派

直道(上川周作)寅子(伊藤沙莉)が女子部に入ったものの、もって3日と予測します。自信満々でしたが、はずれて1週間が経過しました。

学校ではまずつるむ人たちができるもの。
寅子は、男爵令嬢の桜川涼子(桜井ユキ)弁護士夫人の大庭梅子(平岩紙)、朝鮮半島からの留学生・崔香淑(ハ・ヨンス)とつるむようになりました。このあだ名みたいなものが寅子は「尻餅」であったことにびっくり。尻餅って……。

この4人は他の人たちと少し扱いにくいとされているようですが、さらに上をいくのが男装の山田よね(土居志央梨)。
無駄にイライラを撒き散らしています。男装しているだけでも目立っているのに、妙に自意識を振り撒いていて、なんだか変な感じです。

ある日、法改正が延期になる見通しと聞いた一期生の1人がめそめそ泣いていて、女子部の皆はざわつきます。入学式でも法改正が行われたら、女性が弁護士になれ、女性の社会進出も拓かれるだろうというようなことが言われていたのに、その道が閉ざされたのです。

みなが最初から諦めていた感を漂わせていると、
よねが現れ「めそめそヘラヘラ。めそめそヘラヘラ。全員うっとおしい。やめちまえ」とキレます。

いや、どうせ無理なのだと思うのも、傷ついた気持ちを紛らわす一つの方法なのでしょうし、そこまで他人を否定しなくても……と思いますが、よねもきっとがっかりしたのでしょう。がっかりしたのはみな同じなのだと思います。

寅子は気になって、教室を出ていったよねを追いかけ街へ出ます。

電車に乗ってたどりついたところは、裁判所でした。

そこでは、怖いおじさん(湯浅崇、や乃えいじ)に怒られたり、裁判の傍聴が趣味の、心優しいお節介おじさん笹山(田中要次)に出会ったり。湯浅さんとや乃さんは「舞いあがれ!」のお好み焼き屋の常連だったとSNSで話題になりました。

さて。この回では、女子としての苦労がいくつか挟まれていました。
入学式のときの取材記事が新聞に出たら、変な切り取り方をされていました。前置きだけ使用されて、悪い印象を持たれるものになっていました。

そのため、近隣の人たちから白い目で見られてしまいます。発言の切り取りの印象操作は今の時代、問題になっていますから、寅子の置かれた状況は分かりやすい。

前回、前置き部分を妙に間をとって語っていて、それが彼女なりの思慮深さだとも感じたのですが、こういうときは余計な枝葉を言わずに、大事なことだけ言うべきだと勉強になりました。前置きとは自己防衛という自意識でしかなく、案外それは他者には通じないものなのです。

寅子は憤慨しますが、取材慣れしている涼子は、自分の意思と関係なく書かれることに慣れてしまっているようです。
先述した、法改正が難しいと諦め気味であることも含め、
こういうものだと慣れてしまうのは良くないことで、本当にこのままでいいのかちゃんと正していかなくてはいけない。寅子はその道を行くのでしょう。

他に女子的に不利なことは、女子トイレが少ないこと。これはかなり大きな問題でしょう。

問題ではありませんが、女子特有なのは、お弁当を分けあうこと。この場合、梅子が大量におにぎりを握ってきて、自家製梅干しと共に振るまっていました。みな、それぞれちゃんとお弁当をもってきているのに、おにぎりを食べちゃって、お弁当はどうするのか。こういう時ってそれぞれのおかずをシェアしたりするのでは?と思ったけれど、こういう時の女性グループのルールってどうでしたっけ? 

(文:木俣冬)

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