映画コラム

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2016年06月06日

仕事辞めたい…それが甘えかどうかを判断させてくれる1本があります

仕事辞めたい…それが甘えかどうかを判断させてくれる1本があります

5月病は乗り切ったはずなのに、なんだかやる気がでない。そもそも今の仕事って何のためにやってるんだっけ…仕事辞めたいなぁ…なんて思っていませんか?

確かに仕事は楽しいことだけではなく、辛いことや苦しいこともあります。むしろそんなことばかりです。でも、それって最初からある程度わかっていたことですよね。

目の前のちょっとした壁に怖気づいて、なんとなく辞めたい言い訳にしていませんか? もしかしたらそれ、ただの甘えかもしれません。

そこで今回は、仕事が辞めたくなった時に観て欲しい作品「舟を編む」をご紹介します。

舟を編む



ゆうせいの「あっちじゃない方の気持ちいい映画」

「右」を説明する仕事に全力を注いだ男の話


本作は、辞書をつくる人たちを描いています。そう、単語ごとに意味や例文が書いてある、あの辞書です。

最近ではネットで調べたり、電子辞書を使うことがほとんどで、紙の辞書を使うことも、もはや買うことは無いといっても過言ではありませんが、ネットの情報も電子辞書も、そもそもの辞書がないと作れないわけです。

例えば、

「右」を説明してください。

と言われたら、何と答えますか?

ものすごく当たり前の単語なのに、説明してくださいと言われると言葉に詰まります。しかし、辞書をつくる人たちからすれば、それを説明することは楽しいことであり、また、知らない単語の意味や例文をつくることは何よりの喜びであるわけです。

単語は無数にあるわけで、いつまでも楽しく仕事をすることができるような気がしますよね。

しかし、やっぱり辛いことや苦しいことが待っているわけです。辞書に載せられる単語数には限界があるわけで、どの単語を載せて、どの単語をカットすべきか。他社の辞書と同じ説明ではなく、いかにもっとわかりやすく伝えるか。さらに、日々世の中で生まれる言葉を拾い集め、それらの意味とどんな例文を作成するか。などなど。

単語の数だけ楽しみがあると思っていたのに、それは単語の数だけ苦しみもあるということなんです。

これを言い換えると、好きなことを仕事にしたはずが、好きなことだけをやれるわけではないということ。

好きなことを嫌いになる必要はない


何事も楽しいことだけじゃなくて、面倒なことや手間のかかることはあります。当たり前のことで、最初からわかっていたことなのに、いつの間にか忘れてしまう。そして、「俺のやりたかったことはこれじゃない」などといった安易な言い訳に逃げてしまう。

偉そうなことを言うつもりはなく、もちろん私もすぐにそんな風に考えてしまいます。

しかし、本作の登場人物は誰もそんなことには負けません。もちろん愛する人や仲間にな助けられながら、助けながらですが。

その姿を見て、私はいつも思い返します。今の仕事や取り組んでいる目の前のことに対して、本当に精一杯やっただろうか、持っているものをすべて出し切っただろうかと。

好きなことをしていたはずなのに、苦しかったり辛かったりすると、好きなことを嫌いになろうとしてしまいます。

なぜなら、その苦しみから逃げたいから。

でも、好きなことを無理に嫌いになる努力をするくらいなら、それを好きなことに使った方が何倍も楽しくなります。自分の大切なものに嘘をつく必要はありません。

負けそうな気持ちになったとき、ぜひ「舟を編む」を観て、もう一度だけ考えてみてはいかがでしょうか?

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(文:ゆうせい

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