「埼玉はいじるところしかない」益若つばさが地元愛を語る映画『翔んで埼玉』インタビュー

2019年2月22日(金)公開の映画『翔んで埼玉』は、埼玉への徹底的なディスりが強烈なインパクトを放つ、まさに今世紀最大のエンターテインメント超大作。『パタリロ!』などで一世を風靡した漫画家・魔夜峰央氏が埼玉県に住んでいた30年前に発表した作品を原作に、映画『テルマエ・ロマエ』を手がけた武内英樹監督を迎え、さらに二階堂ふみさん、GACKTさんのW主演と、公開前から話題となっています。

「シネマズプラス」では、GACKTさん演じる帰国子女の隠れ埼玉県人・麻実麗(あさみ れい)のもとに家政婦として仕える、おかよを演じた益若つばささんにインタビューを実施。埼玉出身の益若さんに、今作の見どころはもちろん、埼玉愛について語ってもらいました。

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──埼玉をディスるという衝撃的な作品ですが、ご覧になってみて、埼玉としてはいかがでしたか?

益若つばさ(以下、益若):盛大に埼玉をいじってくださってありがとうございますって感じですね(笑)。作品の中で出てくるディスりネタもどれもあるあるなものばかりで。

埼玉から東京に行って遊んでいた頃は、22時ぐらいになると友達から「終電大丈夫? 帰った方がいいんじゃない?」って、めっちゃ言われていました。23時台まで電車があるのに(笑)!

──(笑)。劇中に出てきた、貧乳が1位というのも埼玉あるあるなんですか…?

益若:あるあるみたいです。私も最初知ったときはショックでした(笑)。埼玉はいろんなことで1位になったことがないのに、貧乳で1位なんて…。

──原作者の魔夜先生は、埼玉が舞台でなければ実現できなかったとおっしゃっていたそうです。

益若:私もそう思います。たぶん他の県はいいところがあるから、いじられたら怒る人も出てくると思うけど、埼玉は本当にいじるところしかないし…(笑)。

いい部分を言ったところで突っ込みどころがあったりするし。でもそこが埼玉のいいところだなって思っています。いい意味でプライドがないというか。その感じが埼玉らしくて、逆に愛されると思います。

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──益若さんが思う、埼玉のいいところについてもぜひお伺いしたいです。

益若:東京に近い(笑)! 東京に通いやすい(笑)!

──東京ありきなんですね(笑)。

益若:これは埼玉県民あるあるなんですけど、自分が住んでいるところが東京にいかに近いかを自慢しあうんです…。

あとは最近は「レイクタウン」頼みですね。私は越谷出身なので、「レイクタウン」ができてからはそれを言うようになりました(笑)。越谷レイクタウン駅っていうのもできましたし。昔はそんなことなかったのに、今は毎週土日はレイクタウン渋滞が起こるんですよ。でも地元民の私は、渋滞にははまらずに裏道を通って行くんですけど(笑)。

私が学生の頃はまだ「レイクタウン」はなかったので、南越谷駅にあるカラオケに行ったり、ゲーセンでプリクラを撮って遊んでいましたね。でも、買い物をするところもなかったので、やっぱり東京に行くのが楽しみでした(笑)。

──東京というと、やっぱり池袋ですか?

益若:私は、そっち派の埼玉県民じゃなかったんです(笑)。大宮付近に住んでいる人たちは池袋に行っていたと思うんですけど、私は渋谷派だったんです。路線的に渋谷に出やすいというのと、池袋に行く埼玉県民にはなっちゃいけないっていう気持ちがあって(笑)。

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──埼玉県民の中でも、池袋派、渋谷派に分かれていたんですか?

益若:そうなんです。こんなこと言ったら怒られちゃうかもですが、私は渋谷派だったので、池袋に行ったらちょっとダサいかもって思っていましたね(笑)。なんか分からないんですけど、渋谷の方がイケてるんじゃないかって。「池袋行くんだ~? 私は渋谷に行くよ~」みたいな、埼玉県民なりのプライドがありましたね(笑)。

作品の中でも埼玉県民同士で争うシーンがあるんですけど、埼玉県民はエリア同士でバトルするんですよ。どっちの方がダサいかって。埼玉県民たちで集まるとよくそういう話になります(笑)。

──益若さんご出身の越谷市は、埼玉県内の中ではランクはどれくらいなんですか(笑)?

益若:私の中では結構イケている方だと思っています(笑)。前は大宮がいいと思っていたけど、結局大宮って何もなくない?って。越谷はレイクタウンもあるし、東京にも近いから越谷がすごいんじゃないかって思っています!

以前、埼玉各地の出身者だけが集う番組に出たことがあったんですけど、最終的に「越谷すごいんじゃない?」って、他の市の人たちも認めてくださいました(笑)。だから自信を持って、越谷市は埼玉の中でイケている市だと思っています。

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──埼玉と東京を行き来されていていた頃に、違いを感じたことはありましたか?

益若:基本的に埼玉でオシャレをしていると浮いていたので、よくお母さんに恥ずかしいって言われていました。ダメージ系のファッションとか、靴下にパンプスをあわせるファッションとか…。

でも、カラフルなショートソックスにパンプスをあわせるとか、個性的なものが好きだったので、早く東京に行きたいって思ってました。でも同時に、東京は怖いとも思っていて。私の家からは東京に出るのに片道1時間半、往復で3時間かかるんですけど、やっぱり埼玉に帰ると落ち着くし、休みの日は埼玉で遊んでいたし、結局19歳ぐらいまで実家にいましたね。

──劇中では、関東の他の県民とのライバル関係も見どころですね。

益若:埼玉、千葉、神奈川、茨城の人で集まったら、大体バトルしています(笑)。特に千葉とはよくバトルしますね、どっちが東京の次にイケているかって。神奈川県は横浜があるので、ちょっと群を抜いて負けたなって思うんですけど…(笑)。

千葉は東京○○っていう名前のものが多いじゃないですか! でも埼玉は東京のネームバリューに頼っていないというか、東京ぶってないんです。だから、「千葉はあわよくば、東京という名前を使って商売をしようとしてる!」「海外から来た方が成田空港に降り立って、こっちも東京かな?って思わせようとしている!」っていうトークでいつも盛り上がります(笑)。

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まぁ、いつも最後は「千葉には勝ってないなって、負けたな」って思っちゃうんですけど…(笑)。でも、草加せんべいは本当においしいですよ!

──埼玉のシンボル・シラコバトが描かれた草加せんべいを踏み絵に使っているシーンもありました。埼玉県民としては踏めないものなのでしょうか…?

益若:いや、踏めますよ(笑)! もちろん、食べ物としては踏めないけど、踏まなきゃ殺されるっていう場面だったら踏めます(笑)。

劇中に出てきたイラストが入ったものは撮影用に作ったものらしく、実際には売ってないんですけど、映画のコラボ商品として映画館で販売したら面白いですよね(笑)。

──益若さんが演じたおかよのメイクやファッションについてはいかがですか?

益若:衣装とメイクは相談させていただきながら決めました。私は演技の経験はほとんどないんですけど、自分が普段やっているファッション、メイクの部分で一緒に考えさせていただいたのがすごくありがたかったです。

原作のおかよに寄せて最初は髪を暗くしようって話していたんですが、衣装合わせのときに私は白髪に近い金髪で、「その金髪にメイド服、合うね」というお話になり、世界観にすごく合うからそのままでやろう、ということになりました。

(C)2019映画「翔んで埼玉」製作委員会

メイクは、ノーズシャドウとかを入れすぎて現実離れするよりも、映画を観てくれた女の子たちが真似しても浮かないくらいのリアルなメイクにしたいなって。メイド服のときのメイクはつけまつ毛をつけて、赤みのあるシャドウを入れています。リップは赤なんですけど、ちょっと黒を混ぜて、今のトレンドっぽく、濃いけど古くないメイクにしようって意識しました。

おかよは隠れ埼玉人なので、メイドのときは華やかに繕って東京人っぽくしているけど、プライベートで“埼玉県人”として生きているときはすごく地味っていうギャップを出したいなと、監督とも話し合いました。衣装も、いかにダサいか、田舎くさいかを基準に選んで、メイクも薄めですし、顔に汚れもついてます(笑)。

──最後にファンの皆さんへ向けてメッセージをお願いいたします。

益若:演じているキャストもスタッフさんもみんな撮影しながら笑っている現場でした。それはふざけているっていうのではなくて全力でやっているからこそ起きる笑いだったりして、そこがすごくおもしろかったですし、私もやっていて楽しかったです。

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私はキャストの方全員とお会いしていたわけではなかったので、完成した映像を観て、「こんなに豪華だったんだ!」ってびっくりしました(笑)。あと、作品の中で埼玉ポーズっていうものが出てくるんですけど、キャラクターによっていろんな埼玉ポーズがあるので、そこにも注目しながら観ていただけたらと思います。

(撮影:HITOMI KAMATA、取材・文:榎本麻紀恵)

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    ライタープロフィール

    榎本 麻紀恵

    榎本 麻紀恵

    女性向けメディア、エンタメメディアの編集を経て、現在はフリーの編集、ライターとして活動中。美少女、美少年を愛でるのが生きがい。映画は絶対一人で観たい派。特撮、アイドル、2次元など、夢のあるものが大好きです。

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