映画コラム

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2016年04月08日

藤原紀香&クァク・ジェヨン監督インタビュー「『更年奇的な彼女』は温かく、優しくなれる映画」

藤原紀香&クァク・ジェヨン監督インタビュー「『更年奇的な彼女』は温かく、優しくなれる映画」



──監督の映画は男性がとても献身的だなと思います。藤原さんはそういう男性をどう思いますか。

藤原:いや、もう、彼のようなキャラクターは誰もが求めてる男性ではないでしょうか(笑)悩める時も、病の時も、あんな風にそばにいてくれたら女性は幸せになれるんじゃないかなと思います。

この作品のユアンは、最初は頼りなくてタイプじゃないなと思っていましたが、最後には大好きになるほど、素敵なキャラクターでした。

監督:私はそう言った男性を描くのがとても好きなのです。隣にいる時は気付かないのですが、別れた時に気付く、そういう男性いますよね。彼は私のことが好きだったんだな。私も彼のことが好きなんだ、と別れる時に思わせてくれるような。そういう男性像がすごく好きで今回もそういう男性が登場してます。

私は一目惚れの構図が好きじゃないんです。それよりもずっと長く一緒にいて、心から優しくしてあげて、真心を尽くして接してあげて、その愛がどんどん大きくなっていくのが大切だと思いますし、好きなんですね。長く一緒にいることによって情と愛を感じるというのが凄く好きです。

相対的にイケメンで完璧な男性よりも、藤原さんが仰ったように最初はタイプじゃないなと思うちょっと冴えないタイプの俳優さんの方を私は使います。

私自身がそういうコンプレックスをこれで克服しています(笑)


──監督へ、映画の中で印象的だった「亀」と「サボテン」について伺わせてください。

監督:亀ですが、あの亀は元カレがプレゼントしてくれたものですよね。彼女は心の中で見送らなければいけない、離れなければいけないのだけれども、ずっとまだ心の中に留めているという彼女の内面の心理を見せました。

なので一度目は送り出そうとしても戻ってきてしまう。次に本当に水に送り出す時、この時は過去の男性と別れて次の男性と出会う準備が出来たという意味になります。

サボテンですが、サボテンを触ってしまって指から血が出るというシーンがあったと思います。あのシーンは彼女の更年期の症状が消えて、もう一度その前の若かりし頃の女性に戻ったという意味が込められています。サボテンは花を咲かせるのにかなり時間がかかるんですけども、時間がかかって咲いた花はとても美しいという意味も持たせています。


──お二人へ、最後にこの作品を楽しみにしている方へ一言お願いします。

監督:私の作品を見る際は国籍にはこだわらないで、あくまでも登場している人物、ドラマの中の人間として気楽な気持ちで受け入れてほしいと思います。言葉や文化は違いますが、お互い理解し合うために努力をすればまた違った文化も理解できますし、共感できる部分を探していくことで楽しんで頂けると思います。

紀香:最近恋をしてない人や、なんだかトキメキも忘れてしまっている人、そして今恋をしている人など、男女問わず見て頂きたいなと。人を愛すること、恋すること、自分らしく生きることに対して考えることが出来ますし、周りの人の優しさにも気付けるのではないかと。そんな温かく、優しい気持ちになる映画です。これは、是非見て欲しいですね。

インタビュー後記


こちらのインタビューは藤原紀香さんがご結婚の発表をされる前のインタビューでした。

最初から最後まで、隅から隅まで、品よく丁寧に笑顔でインタビューに応えてくださいました。作品の魅力や吹替作業の大変さもわかりやすく応えてくださいました。

また、クァク・ジェヨン監督は作品の魅力だけでなく、印象的なシーンの演出意図なども応えてくださりました。そして、国際的に活躍する中で、特に国境を意識せず制作されている話が印象的でした。また終始笑顔だったのもチャーミングでした。

みなさんもこのインタビューから『更年奇的な彼女』の魅力や見どころを掴んで頂けたら嬉しいです。

『更年奇的な彼女』は4月5日(金)より全国公開中です。

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(取材・文:柳下修平)

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