俳優・映画人コラム

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2016年12月29日

R.I.P.キャリー・フィッシャー、その魅力がさらにわかる映画3選

R.I.P.キャリー・フィッシャー、その魅力がさらにわかる映画3選

女優のキャリー・フィッシャーが亡くなりました。60歳でした。2016年12月23日に飛行機の中で心停止し、その場で心肺蘇生法が行われた後に入院されていましたが、12月27日8時55分に死亡が確認されたとのことです。


キャリー・フィッシャーは『スター・ウォーズ』シリーズのレイア姫(レイア・オーガナ)役として有名です。『エピソード4/新たなる希望』、『エピソード5/帝国の逆襲』、『エピソード6/ジェダイの帰還』それぞれで仲間とともに冒険を繰り広げる活発なヒロインを演じ、2015年に公開された『フォースの覚醒』では32年ぶりに同役に復帰されました。

2017年12月15日に公開予定の『エピソード8』でもキャリー・フィッシャーはレイア姫役で出演し、すでに撮影は終了済み。この作品が、彼女の遺作になるとのことです。

ここでは、さらにキャリー・フィッシャーの魅力を知ることができる、『スター・ウォーズ』シリーズ以外の映画をご紹介します。

1:『恋人たちの予感』(1989年)
恋に悩む主人公の親友役


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5年ぶりに会うたびにお互いの価値観を主張し合い、いがみ合ってしまう男と女の友情(愛情?)が描かれた作品です。性的な話題が多いのですが、いやらしさはあまりなく、“男と女の友情ってあり得るの?”というテーマは普遍的。万人が楽しめるラブストーリーと言っていいでしょう。

キャリー・フィッシャーはヒロインの親友役として登場します。常識人で“普通”の役なのですが、とある意外な事実に驚き、目を輝かせて喜ぶギャップがかわいくって仕方がありません。“食事をした後で意中の彼のことを相談する”シーンは大笑いをしてしまいました。

気の強いヒロインを演じたメグ・ライアンがかなりのハマリ役です。劇中ではさまざまな“老夫婦へのインタビュー”がたびたび挟まれており、これが観ている人それぞれのパートーナーとの“初恋”とそっくりと感じられるかもしれない、ということも素敵です。

30歳を超えて婚期を逃してしまいそうになるけど、なかなか素直になれない複雑な女性の気持ちが描かれるという内容なので、2017年1月18日にドラマ版も放送開始となる人気マンガ『東京タラレバ娘』が好きな人にもオススメします。

2:『ブルース・ブラザース』(1980年)
アメリカ映画随一の“ヤンデレ”役?


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黒ずくめの兄弟が、お金を稼いで孤児院を救うため、昔のバンド仲間を引き入れようとあちこちを訪ねて行くという痛快娯楽作です。

キャリー・フィッシャーは、その兄弟の兄のほうの命を狙う“謎の女”として大活躍。その攻撃方法は、なんとバズーカや火炎放射器!まさか『スター・ウォーズ』シリーズでレイア姫を演じていた同時期に、こんな“ヤンデレ”な役を演じているとは……。

コメディやミュージカルなどの要素が入り混じって展開する様はいい意味でハチャメチャで、誰が観ても楽しめるでしょう。特にカーアクションはゲームの『クレイジータクシー』と同じくらいにどうかしていて、名作アニメ『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲』ではこのカーアクションのオマージュがあったりもします。

レイ・チャールズ、チャカ・カーン、ジョー・ウォルシュといった音楽家が出演しており、ジャズのスタンダードナンバーがたっぷり使われているのも大きな魅力。アクション好きはもちろん、音楽映画というジャンルが好きなら一度は観てほしい名作です。

3:『ファンボーイズ』(2008年)
あの有名なセリフを言ってくれる!


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『スター・ウォーズ』の熱烈なファンが製作した作品です。時代は『エピソード1/ファントム・メナス』の公開を半年後に控えた1998年、その公開前にガンで死んでしまう親友のために、映画を製作している“スカイウォーカーランチ”を目指して旅をするロードムービーとなっています。

キャリー・フィッシャーがどんな役柄であるかは、これから観る方のために秘密にしておきますが……この時の彼女は50歳を超えており、『フォースの覚醒』のころとあまり変わらない見た目になっていることだけはお伝えしておきます。ファンなら感涙必至の“あのセリフ”も言ってくれますよ。

ちなみに、ハン・ソロのかつての悪友であるランド・カルリジアンを演じたビリー・ディー・ウィリアムズ、『エピソード1』でダース・モールを演じたレイ・パークも出演していたりもします。

随所に『スター・ウォーズ』シリーズの小ネタやトリビア(そして下ネタ)が仕込まれている作品であるので、ファンであればあるほど楽しめるでしょう。『スター・トレック』のファンとケンカをする場面もあるので、両作品に詳しければさらに笑えるかもしれませんよ。

ちなみに、ガンで余命2ヶ月が宣告されていた『スター・ウォーズ』ファンの男性が『フォースの覚醒』を観たいとFacebookに投稿したところ、監督やルーク・スカイウォーカー役のマーク・ハミルたちの協力により、公開の1ヵ月前に観ることができ、その後に亡くなるという本作と似た出来事もありました。『スター・ウォーズ』ファンの想いがこうして製作側に伝わり、夢を叶えてくれることもあるのですね。

まとめ


『ワイルド・スピード SKY MISSION』のポール・ウォーカー、『スター・トレック BEYOND』のアントン・イェルチンのように、『スター・ウォーズ/エピソード8』がキャリー・フィッシャーの生前最期の作品となったことを知って観ると……もう涙でスクリーンが見えなくなってしまうかもしれません。

May the force be with you. 心から、ご冥福をお祈りします。

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(文:ヒナタカ)

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