インタビュー
平成仮面ライダーとは“謎の概念”!?『仮面ライダージオウ』白倉P&武部Pに篠宮暁が直撃!
平成仮面ライダーとは“謎の概念”!?『仮面ライダージオウ』白倉P&武部Pに篠宮暁が直撃!
現在日曜朝9:00からテレビ朝日系で放送中の『仮面ライダージオウ』。本作は、平成仮面ライダーの力を使うことができる仮面ライダージオウが最善最高の王となるべく、時空を行き来しながら、歴史を改変しようとするタイムジャッカーが生み出すアナザーライダーと戦う物語。
そんなジオウたちがメインライダーとして登場する映画『平成仮面ライダー20作記念 仮面ライダー平成ジェネレーションズ FOREVER(フォーエバー)』は、平成仮面ライダーがすべて登場することや、スーパータイムジャッカー・ティード(大東駿介)が仮面ライダーの歴史ごと消そうとするというストーリーが話題に。平成仮面ライダー20作を記念する映画として、盛り上がりを見せています。
そこで、これまで数多くの平成仮面ライダーを生み出し、『ジオウ』のプロデューサーとして本作を手がける白倉伸一郎プロデューサーと武部直美プロデューサーに、「シネマズプラス」で特撮コラムを連載中のオジンオズボーン・篠宮暁が直撃! 『ジオウ』そして『仮面ライダー平成ジェネレーションズ FOREVER』について、ファン目線でお話を伺ってきました。
オジンオズボーン・篠宮暁(以下、篠宮):映画の前に、『ジオウ』本編のお話を伺いたいです。取材時点では9話まで放送されていますが、手応えはいかがですか?
白倉伸一郎プロデューサー(以下、白倉P):どうですか? 武部さん。
武部直美プロデューサー(以下、武部P):設定が難しいので、わかってもらえるかなとか、ややこしいと言われてしまうかなという気持ちもありましたが、思っていた以上に面白いという声をいただいていますね。
篠宮:正直、最初はちょっとややこしいなと思ったんですけど、3、4話くらいから見方がわかってきました。
武部P:あと、思っていた以上にレジェンドの方がご出演くださったことがうれしいですし、その反響は大きいなと。歴代作品のファンの方々にも喜んでもらっているように思います。
篠宮:『ジオウ』は、レジェンドの方に出ていただける前提でスタートしたわけではないんですか?
白倉P:いえ、ここまでご出演いただけるとは思っていなかったんです。レジェンドキャストが登場しなくても展開する形で考えてはいたけれど、僕らがレジェンドシリーズと考えていたところは結果的に、ほぼほぼレジェンドの方にご出演いただけたという感じですね。
武部P:そうですね。
白倉P:皆さんお忙しいので、この人とこの人の2ショットが見たいということが叶わないとかいうことはあるけれど、仮面ライダーを愛してくださってるんだなぁと思いましたね。
武部P:でも、いろんな登場の仕方ができるというのは面白いところですね。例えば『仮面ライダーOOO/オーズ』で火野映司を演じた渡部秀くんには、もうひとつの未来というか「映司が政治家になったとしたら」という、ifの世界として登場してもらいました。
篠宮:そういったキャスティング方法は『仮面ライダーディケイド』の頃とはまた違う感じですよね。
白倉P:『ディケイド』で、オリジナルキャストではない方々にお願いしているというのは、仮面ライダーのご紹介番組という面があったから。例えば『仮面ライダーキバ』という番組をひと言で言うとこんな感じ、とあくまでその作品を見ていなかった人に対してのまとめサイト的な役割も持たせていたんです。
武部P:2話でわかる「仮面ライダー●●」的な。
白倉P:それをオリジナルキャストでやると、逆に訳がわからなくなってしまう。「前と役が違うじゃないか」と。もちろんお子さんたちが主体だから、『ジオウ』も知らない人が見て楽しめるという前提はありつつ、一方でシリーズの紹介をしようとしているわけではないので、感覚はだいぶ違いますね。
武部P:レジェンドキャストがライダーであるということを語っていないですもんね。『仮面ライダー555』の乾巧(半田健人)の紹介もそうですし、変身もしていないですし。
白倉P:知らなかったら、知らないままでも楽しめる話になっていますから。 武部P:通りすがりのお兄さんでもいいんです。 白倉P:知ってる人にとってはうれしい要素だけれど、知らない人にはライダーとしてではない楽しみ方をしてもらえたらいい。もうひとつ、これまでの冬映画の中でお助けヒーロー的な登場の仕方をしていることにジレンマがあって。出演してくれたことは非常にうれしいことだけど、ヒーローとして駆けつけてくれるとすると、誰でもよくなってしまう。
篠宮:うーん(悩)!
白倉P:『仮面ライダービルド』なら桐生戦兎(犬飼貴丈)、『仮面ライダーエグゼイド』なら宝生永夢(飯島寛騎)と、架空のキャラクターとはいえ、各々の世界の人間として生きている彼らには、ライダーじゃなくても人間としての価値がある。賑やかしのお助けヒーローとしてではなくて、戦兎なら戦兎、永夢なら永夢の、それぞれの人としてのありようみたいなのを描くというのが裏テーマにはあるんです。一応、1〜2話、3〜4話あたりは、新しい仮面ライダー作品としての走り出しということで、この人は仮面ライダーなんだけど、そうじゃなくなって…ということを描いていますが。
武部P:レジェンドライダーの力が失われて、その力でジオウが変身をするという流れですね。 白倉P:5話の乾巧、草加雅人(村上幸平)あたりから、仮面ライダーではなくなっているということに対してどう描けるのか、という延長線上にありますね。
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