日向坂46の展望と長濱ねる
5:欅坂46と日向坂46のアイドル論
欅坂46と日向坂46、出自は同じだが異なる様相を呈している。その一つがセンターの固定化である。欅坂46の表題曲全てで平手友梨奈がセンターを務め、テレビなどで披露する際には平手友梨奈ありきのパフォーマンスになってしまうことも多い。もちろん誤解のないように付記させていただくが、昨年の平手抜きでのパフォーマンスからグループが決して平手依存ではないことを再確認させてくれた。
「黒い羊」においても、小林由依を始め小池美波や佐藤詩織らのパフォーマンスには気概すら感じるほどだった。しかし、グループの特徴として平手友梨奈が中心で形成されていることは事実である。平手友梨奈を中心に芸術のような、あるいは一種の演劇を見せられているかのようにさえ感じてしまう圧倒的なグループとしての底力は筆舌に尽くしがたい。
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一方で日向坂46のセンターは流動的だ。誰もが代役可能であるし、誰もが高水準でパフォーマンスができる。やはり、下積み時代(あまりこのような言い方はしたくはないの だが…)において、欅坂46を常に一番近い場所で見ていた日向坂46のメンバーの存在は大きい。一番近くに目標とする存在がいたおかげで、努力の方向性を見失わずにただ実直に取り組むことができたのだろう。
これまでセンターを務めたのは、長濱ねるを始め、柿崎芽実、齊藤京子、佐々木美玲、加藤史帆、小坂菜緒ら6名。小坂菜緒は2期生ながらデビュー曲「キュン」のセンターを務めている逸材だ。これまでの動向からも、日向坂46のセンターは小坂菜緒固定で行くことは考えにくく、バラエティ溢れる面々が沢山いる日向坂46独自の色を出して欲しいと願っている。
これまでのけやき坂46のパフォーマンスをみれば、欅坂46のそれと遜色がないほど、完成されたダンス、統率のとれたパフォーマンス、そして王道とも言えるアイドル像を高次元で実現していることが分かってもらえるだろう。
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