俳優・映画人コラム

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2019年03月26日

日向坂46の展望と長濱ねる

日向坂46の展望と長濱ねる



2:日向坂46と長濱ねるの関係性について


日向坂46と長濱ねるは切っても切れない関係である。ここでは、長濱ねるについて欅坂46加入、そしてけやき坂46として、2つのグループの兼任について振り返りたい。

長濱ねるは、2015年に欅坂46の1期生を決めるオーディションに他のメンバーと同じように参加し、第3次審査まで順調に駒を進めていった。しかし、最終審査まで残るとは思っていなかった両親の反対により最終審査当日にも関わらず地元である長崎県に連れ戻されてしまうことに。これには事前に母親と交わした約束が関係していた。

それは「(最終オーディションを受けずに)その日の飛行機で帰ってきなさい」というアイドルになる決意が人一倍強かった長濱ねるにとって、あまりにも惨酷な約束でもあった。長崎へ連れ戻された長濱ねるは、家に帰るや否や悔しさのあまり初めて感情を露わにしたそう。それを見かねた父親が運営スタッフへもう一度チャンスをもらえないかというある意味無謀とも言える相談をしたところ、運営側から乃木坂46の公演へ長濱ねるの家族が招待されるなど、異例の待遇を受けたのだ。もちろん、長濱ねるのアイドルへの思いや父親の思いもあるだろうが、運営側からの期待の表れと言えるのだろう。実際にこの後はグループの中心として、センター平手友梨奈の表裏一体の関係として、活躍を続けるのだから。

これを受けて両親にも心境の変化が生まれ、長濱ねるの夢を応援しようと決意を固める。両親の願いもあり、運営側は特例での加入を決定。しかし、類を見ない事例であることと、最終オーディションを受けていないという理由もあり、欅坂46としてではなく、新たにけやき坂46という乃木坂で言うところのアンダーグループとして加入することになった。

けやき坂46と長濱ねるの物語はここから始まったのだ。このことは、「欅って、書けない?」の番組内でも放送され、突然の新メンバー加入とけやき坂46の発足に戸惑いを隠せないメンバーが多く、複雑な思いを抱いていたメンバーも少なからずいたことだろう。当時まだデビューすらしていないメンバーにとってこの出来事は非常に大きなものだったと推測される。しかし、けやき坂46の活動と入っても、当初は欅坂46と共に活動をしており、欅坂46のデビュー曲「サイレントマジョリティー」のカップリング曲「乗り遅れたバス」では平手友梨奈、鈴本美愉、小林由依、今泉佑唯らを背にセンターを務め、自らの境遇を歌詞にした楽曲を歌い上げた。

そして、2016年6月に「欅って、書けない?」内で欅坂46とけやき坂46の活動を兼任することが発表。この時期には新たにけやき坂46のメンバー11名も決定し、2ndシングル「世界には愛しかない」ではなんと「また会ってください」で初となるソロ曲を任された。



同シングルに収録されているけやき坂46名義発となる楽曲「ひらがなけやき」で、柿崎芽実と共にWセンターに抜擢、その後も「誰よりも高く跳べ!」や「僕たちは付き合っている」の全てでセンターとしてけやき坂46の躍進の柱を担っていった。



欅坂46としても表題曲を始め、てちねるゆいちゃんず名義の楽曲「夕陽1/3」や「微笑みが悲しい」、「バスルームトラベル」などで活躍もしている。2017年9月24日(5枚目シングル「風に吹かれても」の時期)には兼任が解除されけやき坂46からは独立、欅坂46専任に。この一月前にはけやき坂46の2期生も発表され、けやき坂46の基盤が固まり始めていったことが、長濱ねる兼任解除の理由のひとつでもあったのだろう。もはや欅坂46にとっても重要な存在になっていた長濱ねる。兼任をするには相当な負担もかかるだろうし、何よりもけやき坂46がグループとして成熟されてきたことが兼任解除にも繋がっていったのだろう。

今ではけやき坂46のパイオニア的存在として語られる長濱ねる。けやき坂改め日向坂46のメンバーもその存在の大きさを語っており、また改めて関係性を見てみると日向坂46のストーリーの中心には紛れもなく長濱ねるがいたのである。

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