ドラマ「その女、ジルバ」全10話のあらすじ&感想|ありがとう「その女、ジルバ」ありがとうジャックアンドローズ
第4話あらすじ&感想
第4話あらすじ
秘密にしていた「OLD JACK&ROSE」でのバイトが職場にバレてしまった新(池脇千鶴)だったが、その後、店に誘ったことがきっかけとなりスミレ(江口のりこ)、みか(真飛聖)と同い年の友情が芽生える。しかし職場のリストラ計画は人知れず進行していて…。
店では毎年ジルバママの命日に行われるパーティの準備が進んでいた。そんな中、新の携帯に弟・光(金井浩人)から連絡が。地元・会津の町おこしイベントで東京に来ていると聞き、新はあわてる。実家には、倉庫に出向になったこともバーでバイトしていることも一切知らせていなかったのだ。とりあえず会って食事する約束をしたものの、その前に新は光と思わぬ形であっさり再会してしまい…。
『ジルバをしのぶ会 VOL9』の宴が盛大に始まった。新もこの日は客の1人として会を楽しむことに。常連客の他に、テレビでよく見かける直木賞作家・大田原真知(中尾ミエ)も姿を見せる。なんと彼女、かつて“チーママ”の源氏名で店でホステスとして働いていたというのだ。
その夜、新は初代ママ・ジルバの長く苦難に満ちた壮絶な人生について知ることになる…。
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第4話感想
毎回登場人物のいろんな面が見えて、はじめは気に留めていなかった人もどんどん好きになっていく展開が見事。まず、みかちゃん(真飛聖)が仕事のときも髪の毛を巻くようになっている! 新ことアララ(池脇千鶴)、みかちゃん、スミレちゃん(江口のりこ)の3人がジャックアンドローズの出会いを経てすっかり仲良くなり、ランチのおかずも分け合うようになっていて微笑ましい。スミレちゃんは毎回バナナ1本だったところを房で持ってきて1本ずつおすそ分けしている(笑)。
故郷の福島は会津若松から突然東京にやってきた新の弟・光(金井浩人)。穏やかで優しくてちょっと抜けていて、新の弟っぽい。だが、震災で職場も家も失った弟に、姉ちゃんに自分たちの気持ちがわかるわけないと怒鳴られたことを回想する。こんなに穏やかな人が怒鳴るほどのはかり知れない苦労があったこと、新たがそのことに罪悪感を感じていることがうかがえる。
ジルバの命日にパーティーが行われるジャックアンドローズでは、元ホステスの直木賞作家・真知(中尾ミエ)がジルバの人生を語る。日本に向かう船の上で最愛の夫と子どもを感染症を亡くし、日本では太平洋戦争の戦渦に巻き込まれたジルバは、そこから9年で店を開いた。成り行きでパーティーに参加した光も、その話を聞いて勇気をもらう。
パーティーの女性陣の装いがみんな素敵。くじらママ(草笛光子)のグレージュのドレスは、しのぶ会だからか色は落ち着いてるけど片方の肩にファー。アララ(新)のワンピースの首元が黒のレースになってるところもかわいい。真知の白と黒の大胆なカラーリングの着物で、そのままダンスもしちゃうからかっこいい。ジャックアンドローズに集まる女性たちの色とりどりな衣装は、宝箱を覗くみたいで毎回の楽しみだ。何歳になっても好きな色を着て笑顔でいたい。
大事な倉庫のメンバーを一人もリストラにさせないと息巻いていたスミレちゃんだったが、早期退職を打診されてしまう。理由は「言動がパワハラではないか」という声が出ているからだという。確かに序盤の「これだから出向組は」などの言葉はそう取れなくもないが、前回で不器用だけど部下思いで仕事を大事に思っている熱い人とわかった。さらに今回で家族もいないことがわかり、いかにこの職場と職場の人間関係が彼女のすべてだったかがわかる。ここでこの勧告は、見ている側としてもあまりにつらい。
弟にいつ地元に帰ってきても言われて「何言ってんだか」という新も、母親が病気から5年経って問題なかったことを喜ぶみかの顔も美しく見えた。「いいねぇ家族って」というスミレちゃんがせつない。
ラスト、暗い倉庫にうずくまり一人泣くスミレちゃん、スミレちゃーん……! 次回予告では笑ってるシーンもあったのがせめてもの救いだけど、幸せになってほしいなぁ。
弟が出てきて思い出したけど、このドラマのいちばんはじめは新たが地元駅に帰るところからだった。ジャックアンドローズで過ごす暮らしに終わりがくるということなんだけど、新は笑顔だった。それまでに起こるこれからの話を大切に観ていきたい。
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