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ドラマ「その女、ジルバ」全10話のあらすじ&感想|ありがとう「その女、ジルバ」ありがとうジャックアンドローズ


第9話あらすじ&感想

第9話あらすじ



スミレ(江口のりこ)の結婚パーティの夜、突然きら子(草笛光子)が倒れ、「OLD JACK&ROSE」は騒然。検査の結果、ただの飲みすぎだとわかり胸をなでおろす新(池脇千鶴)たちだったが、腰を強く打っていたため、念のため店の2階にあるジルバの部屋で養生、新がしばらく看病することになる。

そんな中、翌日からなぜかエリー(中田喜子)、ナマコ(久本雅美)、ひなぎく(草村礼子)が相次いで体の不調を訴え、店を休むことに。このままでは、新と幸吉(品川徹)の2人だけで店を開けざるをえない…そんなピンチの中、颯爽と現れたのは、あの人物だった! 一方、新以外誰も見舞いにやってこない状況に少しすね気味のきら子だったが、部屋に顔を出した幸吉にポツリと告げる。
「思い出すわね…ジルバの最期」

きら子の過去、ジルバとの絆…「OLD JACK&ROSE」の語られざる物語が明らかになる、万感迫る第9話!

第9話感想

スミレちゃんの結婚パーティーで倒れてしまったくじらママ。ただの飲み過ぎだったとわかりひと安心だが、しばらくは安静に。

さらにナマコが肋間神経痛、エリーはギックリ腰(またか)、ひなぎくは膝が痛くて歩けないという状況に見舞われピンチに。即座に一人暮らしのエリーとひなぎくのところに誰かやらないとと考える幸吉マスター、お見事です。

くじらママの過去激白

何といっても、くじらママがアララに、70年誰にも言ってこなかった過去を打ち明けたシーンが印象的でした。薔薇の花が敷き詰められたステージの上で告白するシーンは、さっきまでのドラマとは違う舞台が始まったかのよう。

戦争で母と妹を亡くし、父の帰りを一人待っていたくじらママ。ある日ヤクザものに押し入られ、身体を売らされていた。このままだと一生抜け出せないと、ヤクザものたちの家に火をつけて逃げた。

やっと父親が戻ってきたと思った14〜15歳当時のくじらママを襲った出来事があまりにひどい。家族を奪われたうえにそんなつらい思いをしていたなんて。でも、明るみに出ていないだけで当時同じような目に遭った若い女の子たちは多かったのかもしれない。

くじらママは被害者なのに、70年ずっと自分を責めてきた。悪いのはママをそんな目に遭わせたヤクザものだし、そんな状況を作った戦争や時代なのに。アララの「傷が深いほど、人は自分を責める」というモノローグが印象的だった。

しかし70年、誰にも言わずに苦しんできたのはどんなにつらかったろう。想像を絶する。この告白を聞いて、前回のスミレちゃんへの「幸せになる権利があるのよ」という言葉や、ジルバに「つらい過去は忘れるのよ」と言われた回想を思い出すと、胸がギュッとなる。

くじらママを演じる草笛光子さんの演技が圧巻だった。今まではいつでも強い毅然としたくじらママだったのが、倒れて弱ったり、子どものように拗ねたり、助っ人できたチーママに店を乗っ取られるんじゃないかとあせったり、幸吉マスターにわがままをいって甘えたり。

ずっと言わなかったことをアララにだけは打ち明けようと思ったのは、話したくなっちゃう特別な雰囲気なのか、ジルバに似てるからなのか、アララならほしい言葉をくれると思ったからなのか。ひたすらかっこいいくじらママも素敵だったけど、弱いところも見せられて、もしくじらママの心が少し楽になったならよかった。

全部わかってるチーママ

勘なのか嗅覚なのか、ジャックアンドローズのピンチに呼ばれずとも駆けつけたチーママ。彼女の言葉と行動が心に残る回でした。何と軽やかで自分を持ってて、人のことも考えられてかっこいい人なんだろう。

「自分で身につけるものは自分で選ばなきゃ。ファッションも自己表現の一つでしょ」
ジャックアンドローズのお姉様方の装いはいつも素敵だけれど、特に他の人がしないような斬新ななものの着こなしが素敵で、かつ自身に似合っているチーママ。全部自分で決めてきた彼女だから言える、説得力のある言葉です。

「あたしにはロマンティックなバングルをくれるような男はいないからさ」
ナマコさんが自分とアララ以外知らないと思っていた幸吉からジルバに送られたバングルのこともチーママは知っていました。というより、引き出しに入れたのはチーママだったのです。

「アララ、暴いていいのよ。死者の残した形ある物は暴かれる。生きてる者は手を汚すの。そうでないと、死者の心残りを遂げてあげられないでしょ」
これまた斬新だけど説得力のある言葉。生きてる者は手を汚す、今までなかった発想だし、単体だと悪い意味でしか取られなさそうなこの言葉が、文脈によってはいい意味になるのは新鮮でした。

くじらママに対する「天岩戸(あまのいわと)作戦」も、最終的には大成功。2階で寝てるママには挨拶に行かず、ひたすら下の楽しそうな声を届けるにとどめたのですが「あの人負けず嫌いだからさ、下で楽しそうにしてれば絶対出てくると思ったのよ」というアララへの耳打ち、さすが。

「白状者は退散しますかね」と出て行くチーママとくじらママのやり取りが、なんだかんだある二人の信頼関係を伝えていました。
くじらママ「あんたの勝ちよ」
チーママ「サンキュー」
アララ以外にはいいというまで来ないでと言い、完全復活のタイミングを見計らって呼んだというサラッとした気遣いも素晴らしい。こんなふうにさりげなく人を気遣える人になりたい。

次回、何ともう最終回だなんて。
終わらないでほしいけど、すごく楽しみです。

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