『トムとジェリー』レビュー:アニメ×実写の融合!ネコとネズミの壮烈&痛快マジ喧嘩!
『トムとジェリー』レビュー:アニメ×実写の融合!ネコとネズミの壮烈&痛快マジ喧嘩!
ネズミだってネコだって
人間だって生き物さ!
今回ひそかに心配していたのは、良くも悪くもコンプライアンスが取沙汰される昨今において、『トムとジェリー』”ならではのナンセンス・ギャグの描写が控え目になってはいないか? ということでしたが……。安心してください。履いてます! いや、やってくれてます!
トムもジェリーも「お前らゴムで出来てるのか?」と突っ込みたくなるほどの伸縮自在で、車に轢かれても、ビルから落ちても、電気ショックを浴びても、いつものように全くもって無問題!
そもそも『トムとジェリー』こそはアニメーションの特質をフルに活かしきった作品の代表格であり、そこをちゃんと臆することなくやってくれなくては『トムとジェリー』とはいえないので、今回それを大画面狭しとばかりに披露しまくってくれているのが嬉しい限りなのです。
また今回は人間側のキャラクターも漫画チックでユニークに描かれているのもお楽しみのひとつ。
特にヒロインのケイラを務めるクロエ・グレース・モレッツの可愛らしさは特筆もので、また本当に今回は彼女がトムとジェリーと共演している歓びが見る側に伝わってくるほどなのでした。
その意味ではこの映画、実はクロエ・グレース・モレッツのアイドル映画的存在としても今後は語られていくこと必至。
そもそも彼女は『キック・アス』(10)の頃からファンタジックなジャンル作品への出演に意欲的なこともあって、今回の実写とアニメを融合させた制作スタイルにしても、実に堂々と対峙しているのが頼もしい限り。
ケイラそのもののキャラクターも彼女の柄に見合っていたのも成功の秘訣でしょう。
ほんと、トム&ジェリーならずとも彼女と一緒の画面に収まりたくなるほどの好演です。
かかくしてこの作品、ネズミだってネコだって、そして人間だって生き物さ♪ などと歌いたくなってくるような、そんな快作スラップスティック・コメディなのでした!
(文:増當竜也)
無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。
無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。
(C)2020 Warner Bros. All Rights Reserved.