『スレイト』レビュー:久々のヒロイン・ソード・アクションに燃えて(萌えて)燃えまくれ!
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『スレイト』レビュー:久々のヒロイン・ソード・アクションに燃えて(萌えて)燃えまくれ!
■増當竜也連載「ニューシネマ・アナリティクス」SHORT
ヒロイン・アクション映画ファンのみなさん、お待たせしました!
久々に主人公女性がバッタバッタと悪い男ども(女もいますが)を斬り倒していく韓国発の痛快ソード・アクション映画の登場です!
「スレイト」とは日本の撮影現場で使うカチンコのこと。
そして、実力こそありながらもなかなか目の出ないアクション俳優のヨニ(アン・ジヘ)がようやくありついたスタントの仕事の撮影現場でカチンコの音が鳴り響いた瞬間に、無法地帯パラレルワールドへ!
殺しは日常茶飯事で妖術もありのこの世界で、ヨニは村人たちから英雄・鬼剣と間違われてしまったことから、自慢のソード・アクションを駆使して敵をバッサバッサ……と単純明快にはいかないのが、人を本当に斬ることなんて滅多やたらにありえない、こちらの世界の住人のサガとでもいいましょうか。
さらにはヨニ自身の幼い日のトラウマなども一気に心の内から吹き上がってしまう瞬間もあったりもしますが、それでもやはり基本は燃えて(萌えて)燃えまくりのヒロイン・ソード・アクションの数々!
何よりも今回の主演アン・ジヘのさっそうたる殺陣(日本映画『るろうに剣心』シリーズも参考にしたとか)の華麗かつダイナミックな美しさよ!
古くはチェン・ペイペイからシャンカン・リンフォン、シュー・フォン、アンジェラ・マオ、志穂美悦子、ミシェル・ヨー、水野美紀、最近ではジージャー・ヤーニン、武田梨奈、山本千尋などアクションに秀でたアジア系女優たちの系譜にまたひとり新しい逸材が加わったという喜びで、映画ファンならば感無量となること必至!
この手の作品はもう理屈抜きで、女性たちの真剣かつ壮絶なる躍動の美を愉しむのが一番!(何しろ、そのすごさは言葉にできるものではない!)
その一方で「主人公」という言葉の真の意味に関して、本作はぐっと心に突き刺すものを提示してくれてもいます。
いずれにしましても、日本でもまたこういったヒロイン・アクション映画がどんどん作られないものかと願ってやみません。
本当に、上記に記した女優たちが一堂に介した超大作なんて、生きているうちに一度くらいは拝みたいものです。
(文:増當竜也)
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