<シェフは名探偵>最終回まで全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】
第6話ストーリー&レビュー
第6話のストーリー
「シェフは名探偵」画像ギャラリー
常連客の西田が婚約者と現れる。お相手の串本法子は小劇団の人気俳優だ。幸せな時を過ごすが、そんな2人に不穏な影が忍び寄る――。店には三舟忍(西島秀俊)がフランスで知り合った川本淳吾の姿も。そして思い出話と共に、三舟が作るヴァン・ショーの誕生秘話が明かされる。そんな中、三舟は高築智行(濱田岳)の不審な行動に気づく。真夜中の店に忍び込む様子が防犯カメラに映っていて...。
第6話のレビュー
今回の事件は少しばかりきな臭い。
常連客の西田が女性・法子と一緒に「パ・マル」にやってきた。先日、婚約したばかりだという2人に、三舟をはじめとした「パ・マル」の面々は祝福の言葉をかける。
しかし、西田から「午前3時ごろまで仕事をしていたのか」と問われ、三舟は首を傾げる。西田は店の灯りがついていたのでてっきり三舟だと思った、という西田。不思議に思った三舟は防犯カメラを確認する。するとそこには高築の姿が……。
そのあとからさまざまな不審な出来事が頻発する。三舟のレシピノートがなくなったり、志村のロッカーに「コロス!!」と書かれた手紙が挟み込まれたり……。高築はヴァン・ショーのレシピを知りたがっていた。秘密のレシピだと三舟は断ったが、だから高築はこっそりレシピノートを盗んだのか? など、三舟の中に疑念が渦巻く。
一方、西田は、法子が作ったフランス料理を食べすぎたため、おなかの具合が悪いと言い……。
盗難騒ぎ? 殺人予告? はたまた殺人未遂……!? と穏やかではなかった第6話。今回は三舟が大活躍というよりは、自然とひとつずつ謎が解けていった、という感じだ(レシピは大輔が契約関連の書類と一緒に持ち出しており、志村への手紙は妻からだった)。
大きかったのは西田の腹痛の原因解明だろう。実は料理は法子ではなく、法子の熱狂的なファンが作ったものだった。西田の料理にだけ、こっそり下剤を入れていたのだ。法子が結婚して役者を辞めることが許せなかったから。
「あんな人死んじゃえばいいんだ」「こんな素敵な人を私たちから奪ってしまうなんて」
ファンというより気持ちよりも一歩進んでしまった気持ち。三舟が気づかなかったら、西田はさらに大きな傷を負うことになっていたかもしれない。いや、彼だけではなく、法子もファン当人も。
三舟はスイーツを出してこう語り掛ける。
「君はほかに夢を見られるものを探すことができる」
「串本様の力を借りなくても君は必ず幸せになれるよ」
何かを一生懸命応援している人、いわゆる「推し」がいる人にとってはいろいろ考えさせられる言葉かもしれない。
ヴァン・ショーの誕生秘話が明かされたことだろう。留学中にある悩みを推理・解決したことでレシピを教えてもらえたのだという。やっぱり留学先でもその推理力を発揮していたか……三舟、推理力で得ているものが多そうだ。芸は身を助ける……(?)
そんな三舟の推理力でも解き明かせなかったのは高築の行動だった。ある日、閉店後、忘れ物を取りに店へと戻った三舟。そこに女性が訪れる。高築の母だという女性は、三舟にある動画を見せたくて、と言う。動画に映っていたのは高築。仕事を辞めたことで心配をかけた母への、現職場、つまり「パ・マル」を紹介するための動画だった。これを撮るために高築は深夜に店に来ていたのだ。
動画の中で高築は「夢ができた」と語る。ギャルソンとして一人前になって、いつか「パ・マル」のような店をやりたい。そんな夢が持てたのは三舟と出会えたから――。その言葉がグッと来るし、母親にそんな動画を送るってなんていいやつなんだ、高築!
次回は、ついに三舟の父親が見つかる? 物語が動きそうな予感だ。
※この記事は、「シェフは名探偵」の各話を1つにまとめたものです。
→元記事はこちら
→目次へ戻る
無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。
無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。
(C)「シェフは名探偵」製作委員会