<シェフは名探偵>最終回まで全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】
第8話ストーリー&レビュー
第8話のストーリー
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三舟忍(西島秀俊)と父・英雄の再会の日。なぜか英雄の代理だという安倍実花(奥貫薫)が現れて――。小倉大輔(佐藤寛太)がパン屋を開店することになり三舟はメニュー考案を手伝う。だが店長の斎木(近藤笑菜)と副店長の中江(さとうほなみ)が方向性で対立。不穏な空気が流れる中、『パ・マル』に来店した大野和真(山本耕史)は、中江が試作したブリオッシュに目を留める。実はブリオッシュにまつわる切ない思い出が…。
第8話のレビュー
連休明け、気が重い月曜日。人との絆は暖かいものなのだと、あらためて気がつかされた。
「パ・マル」のオーナー、小倉が新しくパン屋を開店することに。カフェも併設するので三舟にメニュー考案を手伝ってもらえないかと頼みに来たのだ。
快く引き受ける三舟。さっそく、パン屋の店長・斎木と副店長の中江が「パ・マル」に訪れるが、どのようなパンを置くかで対立していた。本格的なフランスのパンだけを出したい、メロンパンやパン・オ・レは出したくないと主張する中江。パン屋さんでメロンパンがないと個人的にちょっぴり寂しい気持ちになってしまうのだが……。と思っていると、彼女に主張には隠れた理由があった。中江たちの店のすぐそばに昔ながらのパン屋があり、メロンパンはそこの看板メニューだったのだ。更にその店は中江の実家だった。
自分たちの店のせいで、実家に迷惑をかけたくない。だからメロンパンなどを並べるつもりがなかった。差別化をして、客層がかぶらないようにしたいと考えていた。
しかし、中江の父親も、娘の仕事の邪魔をしてはいけない、と店をたたむ決意していたのだ。すれ違う親子。そんな親子を繋いだのが三舟だった。
実のところ、小倉のマーケティングで客を取り合うことはない、と検証されていた。中江の実家も店をたたむ必要はない。小倉ってノリだけ生きていそうなのに実業家としてはしっかりしているんだな……と初めて知ることができたように思う。
なにより、今回の物語で重要だったのが、親子の絆だ。パン屋をオープンすることになった娘に対して「ありがとう」という父親。
「自分の娘がパン屋になってくれて、自分のお店をもつなんてこれほど嬉しいことはない」
中江は申し訳なさがいっぱいだったが、両親からしてみれば、最高の親孝行をしてもらったのかもしれない。言葉がなくても、自分たちの姿をしっかりと見てくれていた証拠にもなるのだから。
一方、ようやく父親・英雄が見つかった三舟。しかし、再会の場に現れたのは父の代理の安倍という女性。父親は三舟に会う気はないという。英雄には娘のようにかわいがってもらっているという安倍だった。ただ会う気はないというなら探偵の上原に託してもよかったのではないか。にもかかわらず、わざわざ安倍に伝言を預けたのはせめてもの誠意か、それとも何か意味があるのか……。
次回、最終回。三舟と父の再会の場はあるのか、それとも……。三舟親子の結論をしっかりとラストまで見届けたい。
※この記事は、「シェフは名探偵」の各話を1つにまとめたものです。
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