長澤まさみの眩しすぎる魅力:誰がどう見ても世界遺産級、異論は認めない


やっぱり王道に真面目な長澤まさみが一番。『マスカレード・ホテル』


(C)2019 映画「マスカレード・ホテル」製作委員会 (C)東野圭吾/集英社

『マスカレード・ナイト』の公開を目の前にしてまず観ておきたいのが『マスカレード・ホテル』(19)だ。

木村拓哉演じる刑事・新田と、長澤まさみ演じるホテルマン・山岸のコントラストが非常にユーモアな本作品。長澤まさみ史上最も真面目な役柄ではないだろうか。ぶっきらぼうな新田に対して疑いの目しか向けない山岸が、捜査を進める中で自身には持っていない視点や行動に尊敬の眼差しに変わっていく姿が印象的だ。

激動の劇中ももちろんのことだが、中でも魅力的なのはラストシーン。

大波乱な捜査を終え、若干の名残惜しさを感じつつもお別れをした後日、山岸と総支配人である藤木(石橋凌)、新田と元相棒である能勢(小日向文世)の4人でホテル・コルテシアにて食事をするために再会。ロビーで待つ新田の目に飛び込んできたのは、仮面を被った山岸と多数のお客様だった…というのは妄想で、本当は小綺麗な格好をしたいつもの山岸なのだが、それはそれでいつものホテルマンとの姿にギャップに戸惑いを隠せない様子の新田。明らかに柔らかい雰囲気になっていてまんざらでもなさそうな山岸。見ているこちらがドキドキしてしまう。


(C)2021 東野圭吾/集英社・映画「マスカレード・ナイト」製作委員会

山岸の目に映った”仮面舞踏会”の様子は『マスカレード・ナイト』への示唆なのか。新田と山岸、二人の展開にも注目だ。

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