〈新作紹介〉『G.I.ジョー:漆黒のスネークアイズ』レビュー:細かいことは気にするな!ジャパネスクな壮絶忍者アクションを堪能すべし!
〈新作紹介〉『G.I.ジョー:漆黒のスネークアイズ』レビュー:細かいことは気にするな!ジャパネスクな壮絶忍者アクションを堪能すべし!
■増當竜也連載「ニューシネマ・アナリティクス」SHORT
アクション・フィギュアから始まり、コミックやアニメ、映画と広がっていったバトル・アクション『G.I.ジョー』シリーズの最新作第3弾ですが、今回は忍者ヒーローとして世界的な人気を誇るスネークアイズ(ヘンリー・ゴールディング)のオリジンを描いた前日譚であり、スピンオフでもあり、ここからの新たなシリーズ展開も期待される意欲作に仕上がっています。
若き日のスネークアイズということで、キャストは前2作のレイ・パークからヘンリー・ゴールディングにチェンジされていますが、さほどの違和感もなく、むしろ前2作を見ていない方でも容易に入り込みやすいオリジナリティあふれたものに仕上がっています。
……とまあ、そんなことよりも何よりも、お楽しみなのは今回の舞台が忍者の本場たる日本であること!
そう、つい先ごろ公開されたばかりの『モータル・コンバット』(21)や『プリズナーズ・オブ・ゴーストランド』(21)に続き、ここでも“なんて奇妙なジャパネスク・ワールド!”が日本人観客の脳裏をウニにさせながら(姫路城がすごいことになっている!)、それでいておよそ日本映画では実現不可能な壮絶アクションの数々をところ狭しと披露してくれるのがメチャお愉しみな快(怪?)作に仕上がっているのです。
そんな本作に不可思議なリアリティを与えているのが、今回のアクション・シークエンスに堂々参加している日本が誇るアクション監督・谷垣健治!
『るろうに剣心』シリーズで従来の日本時代劇の殺陣の常識を打ち破り、ワールドワイドな域にまで持ち上げた彼の才覚は、今回の忍者アクションやお台場バイク・チェイスなどさまざまな描出にも大きく貢献してくれていて、もはや「いや、こんな世界、日本じゃないでしょ」なんて思うのは野暮、ここはもうとことん「細かいことは気にするな!」とばかりに、思い切り日本ならぬジャパーン!な情緒を満喫すべきなのでした。
総じてアクションがさまになるキャストが勢揃いしているのもよく、敵役の平岳大もヒロインの安部春香も大健闘してますが、個人的に衝撃を受けたのが、最強忍者軍団・嵐影一門の頭領センを演じている石田えり!
映画デビュー作『翼は心につけて』(78)での薄幸の美少女役から「ウルトラマン80」(80)の城野エミ隊員、そして出世作『遠雷』(81)での大胆シーンの数々など、毎回彼女には驚かされてきたリアルタイム世代のこちらも、今回はさらに極妻も真っ青な貫禄をもって大勢の手下どもを従えつつ、さらにはクライマックスで彼女までもがアクションを披露してくれていたのには、まさに仰天直下の脳しんとうモード突入なのでした!
(文:増當竜也)
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