映画『フラ・フラダンス』福原遥「熱いエネルギーを受け取って」ディーン・フジオカ、山田裕貴らとともに舞台挨拶に登壇
冒頭挨拶
福原「夏凪日羽役を演じさせていただきました福原遥です。今日は大変な中、足をお運びいただき本当にありがとうございます。こういう大変な中で今日という日を迎えられたことをありがたく、心からうれしく思っています。そしてさっき舞台袖でフラガールの皆さんの踊りを見させていただいて本当に感動して、フラダンスのパワー、人を明るくしてくれるエネルギーって素敵だなと感じました。今日は楽しんでいっていただけたらうれしいなと思います」美山「鎌倉環奈役を務めさせていただきました美山加恋です。今日こうやって皆様に見ていただけることがうれしいです。さっきフラダンサーの皆さんが踊っていた曲、実は私も3歳の時からフラダンスをやっていて、すごくこの作品に縁を感じているんですけども、さっき踊っていらっしゃった1曲目の曲は5,6歳の時に死ぬほど練習した曲で、踊りたくなっちゃうくらいテンションが上がっております。本当にさっきみたいな迫力あるダンスシーンもたくさんありますので、そちらも楽しみにしていただけたらなと思います」
冨田「滝川蘭子の声を務めました冨田望生と申します。本日はお集まりいただきありがとうございます。私はスパリゾートハワイアンズがあります福島県いわき市出身でして、今こうして自分の地元だったり、小さい頃からよく遊んでいたハワイアンズ…(涙で声を詰まらせ)」
山田「大丈夫だよ、ゆっくり」
冨田「私が初めて憧れを持ったフラガールの皆さんがこうして注目されるのが…」
山田「大丈夫よ、待つよ」
冨田「素敵なキャストの皆さんと、たくさんたくさん愛情込めて作ってくださった水島監督含めたスタッフの皆さんと、こうして完成を皆さんにご報告する日がきて本当にうれしく思います。本日は映画も含めて最後まで楽しんでいってください」
前田「オハナ・カアイフエ役を演じさせていただきました前田佳織里です。この映画『フラ・フラダンス』は見ていたら本当に心が温かくなって、ただ明るいだけじゃなくて立ち止まったり迷ったり、たまにはふらふらっとしちゃうことも、そんな自分も受け止めてくれるような温かい作品になっていると思います。なので、今日はちょっと寒いですけど、見終わった後は心がポカポカするんじゃないかなと思いますので、そんなところもぜひ楽しんでいただけたらと思います」
陶山「白沢しおん役を演じさせていただきました陶山恵実里と申します。しおんちゃんってすごく人前に立ったり笑顔になったりするのが苦手な子なんですけど。緊張して…彼女がその時感じていた光景を目の当たりにしていて、手がしびれてしまっているんですけど(笑)。この作品は、何か悩みを抱えていたりする子たちが、頑張って前を向いていく、そしてその先が明るくなっていくように頑張っていく作品でもあるので、最後までご覧になっていただいて、温かい気持ちになって帰ってもらえればと思います」
山田「平和な人と書いて平和人役を演じさせていただきました山田裕貴と申します。フラガールの皆さんの素敵なダンスのおかげか、こんなに温かい拍手を聞いたのは久々なんじゃないかな。こういうご時世もあってたくさんいるお客さんの姿を見られる日がくることの喜びがすごくあって、映画はたくさんの人に愛してもらって完成するものだなと改めて今日実感しました。この作品は、自分ってこんなに何かを頑張っていたっけなとか、明るく前を向ける、自然と終わった後に笑顔になれるような作品になっていますので、皆さん笑顔で帰ってもらえると思うので、今日楽しみたいと思います」
ディーン「この度、声優デビューしました。新人ディーン・フジオカです。永遠のルーキーです。鈴懸涼太役をやらせていただきました。僕はここ(センター)に立ってていいのか、ちょっと不安です(笑)。水島監督本当はここに…こんな新人が、こんなに素晴らしい作品にデビューのきっかけを作っていただいて。福島生まれということもあって、声優キャリア第一歩目、かつ、福島生まれの人間としてもとても思い出に残る、意味のある作品に参加できたこと、ここで今日皆さんと一緒に祝福? 祝杯? …お祝いできることを、そしてこの作品に祝福を送れることをとても光栄に思います」
監督「総監督を務めました水島精二です。この作品は、フジテレビの『ずっとおうえんプロジェクト2011+10…』という大きなプロジェクトのうちのひとつなんですけれども、死ぬまでに1回は作りたかった青春お仕事ムービーを。全力を注いでやれるタイミングでお仕事をいただけたので、福島いわきを舞台にそこと関係のあるキャスト、僕らが培ってきた作品に参加してくれた声優、スタッフ的にも自分がやってきた監督人生の中で力を貸してもらって、また一緒にやりたいと思っていた人たちをかき集めて作った作品になります。きちんと完成して東京国際映画祭でレッドカーペットを歩けるという、すごくありがたいこともありつつ、今日皆さんに見ていただけることをとてもうれしく思っています。ぜひ最後まで楽しんでいってください」
質疑応答
――初めてご覧になった時の感想は?福原「何かを目標に頑張る大切さ、仲間の大事さを感じて、自分自身もすごく作品に勇気だったり、前向きになれる気持ちをいただいきました」
――山田さんは監督の大ファンだったと伺っているんですけど、ご覧になっていかがでした?
山田「自分が声を録っていた時は、どういう画になるんだろう、どういう空間や映像になるんだろうと想像しながらやることしかできないんで。さっき(監督と)お話したんですけど、声をあてたあとに加えてくださったものもあるみたいで、そういったところも自分が参加している意味があるなと感じながら。見た後に、すごい元気になれて。結構ハードな1日を過ごした後にこれを見たんですが、自然に最後笑っていた自分に驚いちゃって、本当にそういうパワーのある映画。それが本当に素敵だし、皆さんが作った総合芸術というか、ここにいない人もたくさん関わっていると思うので、その人たちの力が結集して、こういう素敵な映画ができるんだなと感じました」
――フラガール役の皆さんへ。皆さんが新人時代にした失敗、それをどう克服しましたか?
福原「そうですね…。小さい頃、結構人見知りだったんです。小学校1年生からお仕事させていただいているんですけど、スタッフさんの目を見られないくらい人見知り。番組をやらせていただいていた時に、スタッフの皆さんが人見知りをしないように遊ぶ時間、コミュニケーションをとれる時間を作ってくださって。そこから心を開いて皆さんと話せるようになって、そういうゲームとかをさせていただきながら人見知りをどんどん克服して、今はあんまり人見知りをしないようになっているんじゃないかなと思います」
美山「私も子役からやらせていただいているので、5歳とか6歳の頃のお話になってしまうんですけど、その頃は失敗も失敗と思っていない年齢なので、周りの大人の方々がすごく優しくサポートしてくださっていた。そういう思い出がなく、幸せな子ども時代を過ごさせていただいたなと感謝しているので、私も小さい子を支えられるような立場になりたいなと思っています」
冨田「いい話のあとに、言うのもあれなんですけど…私の新人時代の大失敗は、大寝坊ですね。大寝坊。デビュー作の時に、初めて朝から夜8時頃まで、本気でお芝居をずっとしていて、そのサイクルに慣れずに、撮影始まって1ヶ月くらいした時に、8時新宿集合、8時15分頃に携帯が鳴る。…ん? すごい朝日が出てるな、と思ったら、助監督からの電話で、『やっちゃったか~!』って言われて、『すみません、急いで行きます!』と。スタッフの皆さんが本当にいい方々で。初めてだもんな、そろそろ疲れが出る頃だと思ったよって受け止めてくださったので、こんなにいい人たち、こんなにも大勢の方々に迷惑をかけてしまった。それから私はmあまり寝坊の記憶はないです」
山田「あまり?」
冨田「ん?」
山田「あ、あまり? …大丈夫です」
冨田「頑張らせていただいております」
前田「声優のお仕事って色んなスタジオを転々としたりとか、朝の収録終わって、夕方にまた行って、その合間にラジオとか、色んな現場にお邪魔させていただく機会が多いんですけど。私は福岡県出身で、東京に出てきてすぐの時に、東京って意外と歩くなということにびっくりして。最初は初めて行くスタジオが多かったので、道に迷わないように気付いたら1時間前にスタジオ付近にスタンバっているようになっていました。あとは業界用語が分からなくて。『早上がり』という単語があって、ちょっと早口になっちゃって尺が余ってるからゆっくり喋ってくださいっていうことを『早上がってます』と言われることが多いんですけど、当時私はそれを、めちゃくちゃいいペースで進んでるから、早く帰れますっていうことだと勘違いしちゃって」
水島「そういう場合もあるよ」
前田「本当ですか!? 両方あるんですね。なんということだ! 2つの意味があるそうです、皆さん(笑)。その初めての収録の時に、『前田さんセリフ早上がってます!』って言われて、『そうなんですね、ありがとうございます!』と大きな声で言って、恥ずかしい空気にさせてしまったっていうことですかね。私も日々頑張っております。」
陶山「まだまだ新人で失敗続きなんですけれども、声優としてマイク前でのお仕事をはじめた頃に、収録するブースの中が防音なのでドアが重厚で、こういう空間とはまた違う頭がギュッと詰まるような密室で、音も全くない空間で録るんですけど、それもあってマイク前での重圧ってすごくて、緊張がすごくあって。デビュー当時、受けていたオーディションで緊張しすぎて手も声も震えて、自分の中では精一敗演じたんですけど、ディレクターの方に、緊張しててお芝居になってないと言われてしまって、結果も駄目だったんですけど。緊張は良くないと思って、いろんな方に相談しても、やっぱり慣れだと先輩方もおっしゃっているので、少しずつ経験を重ねていって、今少しだけ落ち着いていて、まだ緊張はあるんですけど、自分なりのルーティンを考えて実行して、なんとか落ち着いたかなとは思うんですけど。これからも精進して。緊張感…は、でもちょっとあったほうがいいんですかね?」
水島「陶山はデビュー作も僕が監督していたんで、緊張すると声が早くなって早上がりしがちだから落ち着いてやってっていうのは助監督にも言ってもらったりしてました」
陶山「練習は完璧に尺に収まっていても、本番では2倍速くらいになっていたり(笑)。緊張ってよくないなと思うので、気を付けたいと思います」
――これまで応援されて元気をもらった、人生が変わったというエピソードは?
ディーン「いいですか、新人からで。デビューを考えた時に、声優のデビューはこの作品ですが、俳優のデビューは2005年に香港で。その時の監督は、よく自分を使う気になったなと思うんですよね。外国人で、広東語も全然話せなかったし、よく使う気になったなと思って(笑)。当時香港で、もちろん自分は全力でやるべきことをやったわけですが、慣れない環境で、慣れない仕事するってのは大変なもので。でも、あの時の経験があったから、10年15年経って、あの時に術を学んで、今もその延長線上で切磋琢磨して、自分を成長させる方法を教えてもらったんだなって、皆さんのお話を聞いていて思い返していました。自分が演じさせていた役の名前が、漢字で書くと平安だった。伝わらなかったら流してください(笑)。中国語で、よい旅を、よい人生をという言葉は一路平安って書くんです。この先の俳優人生、君はここで俳優として新しい人生のスタートを切りました、これからの人生に幸あれ、ということですよね。そういう思いを込めて平安というキャラクターを演じさせていただいたんだなということを、改めて身に染みております」
山田「先ほど監督の大ファンだとお話したんですけど。僕も新人時代の話になってしまうんですけど、人生を変えたエピソードですよね? バイトをしながら俳優の養成所に通いながらエキストラさんをやりながらという12年くらい前に、水島監督の…すみません、これ僕の人生に関わることなので、このアニメーションの前で違うアニメの話をするのはあれなんですけど、『機動戦士ガンダム 00』という作品に出合いまして。主人公が戦いの中で、戦いとは本当に大事なのかということと向き合いながら、本当に戦って未来を切り拓いていくアニメで。そのアニメに、上京して1人で戦っていかなきゃいけないんだっていう、魂から燃え上がるようなパワーを水島監督にいただきまして。そして僕は今、水島監督の作品でこの場に立っているという。声優さんへのリスペクトもものすごいありますし、アニメーションが大好きなので、本当に僕がここまでやってこれたのは水島監督のおかげなんじゃないかというくらい。僕の魂を支えてくれる、それを見なかったら僕は今ここに立っていない、生きていないかもしれない…そんなことはないと思うんですけど。ここまでやってこれなかったなと思うので、常々、生きて未来を切り拓くということを思いながら歩んでいます」
水島「ありがとうございます、いろんな人に届いてほしいなと思って、社会的なテーマも盛り込んで作った『ガンダム』シリーズなんですけども…」
山田「ごめんなさいね、ここは『フラ・フラダンス』です(笑)」
水島「僕の人生で大きな出会いは、『新世紀エヴァンゲリオン』のテレビシリーズ。僕はまだキャリアがほとんどない時に、たまたまやり手がいなかったということもある中で、ある意味大抜擢をしていただいて参加したんですけども。その時に庵野(秀明)さんに色んな話をしていただいて、『アニメの監督やってみたい?』と聞かれた時に、やってみたいと思っていますと答えたら、『監督をやるならすべてにおいて手を出すか、スタッフを信用して任せるかどっちかしかないよ』と言われた言葉が、その後自分が監督をやる時に指針になった言葉ですし、庵野さんのアニメの作り方とかを見ていて、これは自分にはできないと思ったことを自分なりに改良していくことで今のスタイルを築き上げてきた。そういった意味で、僕も庵野さんがいなかったらここに立っていない。そうやって頑張って生み出した『機動戦士ガンダム 00』にめちゃめちゃ影響を受けている山田くんにこうやって出ていただいている。これもすごいご縁ですし、ともとこの作品も絆というテーマも含んでいますから。僕がアニメを作ってきた中の集大成。その出発点は庵野秀明だったと思っていただいても過言ではない」
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