「科捜研の女」第7話レビュー:アイドル候補生VSマリコ!佐野岳ら「仮面ライダー」俳優勢揃いの回に(※ストーリーネタバレあり)
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木曜ドラマ「科捜研の女 season21」が、2021年10月14日(木)より放送スタート。沢口靖子主演の大人気サスペンスシリーズが、木曜の夜に帰ってくる。
画像分析やDNA鑑定などの科学技術を駆使し、難解な犯罪捜査に立ち向かう様を描いた本シリーズ。榊マリコ(沢口靖子)の活躍もさることながら、ともに捜査に精を出す刑事・土門薫(内藤剛志)の熱血ぶりも魅力だ。
本記事では、その第7話をcinemas PLUSのライターが紐解いていく。
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「科捜研の女 season21」第7話レビュー
特撮OB/OGの出演がなにげに多い「科捜研の女」。現レギュラーにも「仮面ライダーオーズ/OOO」の仮面ライダーオーズ/火野映司を演じた渡部秀と「仮面ライダーW」でヒロインをつとめた山本ひかるがいる。この7話では、「仮面ライダー鎧武/ガイム」の主役を演じた佐野岳、「仮面ライダードライブ」で敵のブレンを演じた松島庄汰らが登場。「仮面ライダー」出身者の豪華揃い踏みとなった。
アイドルグループ「TT-Nimo」のオーディション合宿に参加していた豊原輝(清水学)が殺される。容疑者は同じくオーディション参加者の大我(佐野岳)、剣人(松島庄汰)、ユズキ(川野快晴)らにプロデューサーのサニー(斉藤陽一郎)、さらにまかない担当者にダンス教師などだいぶ大人数だ。
マリコ(沢口靖子)たちが捜査のために合宿場を訪れると、候補生たちはダンスの真っ最中。踊り続ける彼らをやめさせようとマリコは輪の中に入るが、周りと同じ手振りで踊る羽目に。普段自転車移動で鍛えているおかげか、なかなかの機敏な手つきで楽しませてくれた。
現場で見つかったおもな手がかりは3つ。遺体の口と鼻に付着したピンクのフェイクファー、靴底に付いていたさつま芋(合宿場で候補生たちが干し芋を作っていた)、そして、縞模様で先がとがった謎の部品だ。
フェイクファーは残念ながら現場で見つかった他のアイテムと成分が一致しなかった。一方さつま芋はサニー、剣人、大我、ユズキの4人の靴にも付着。このおかげで容疑者を絞り込むことができた。
捜査を進めていくうちに、被害者の輝が泣き虫キャラのユズキはチューブのわさびをなめて涙を出している……とサニーに密告していたのがわかる。これを聞いたとき、筆者は思わず吹き出してしまった。すぐ涙をこぼすユズキによくこんなに泣けるものだなと感心していたのに、なんという小賢しさよ……である。そして、輝は「他にも秘密を持っている奴を知っている」という言葉を残していた。
その後、もう一つ残った手がかり=謎の部品は、TT-Nimoのオリジナルグッズであるぬいぐるみの一部と判明。ぬいぐるみはピンクのフェイクファーを使って作られていた。
そこで、マリコたちはポリグラフ検査を実施。これはいわゆる“嘘発見器”。容疑者たちに「凶器はぬいぐるみですか?」と質問して反応を測定する鑑定だ。
検査の結果、反応があったのは剣人と大我。剣人はかつて人をぬいぐるみで殺す役を演じた…と釈明するが、一方大我は激しく動揺。実は彼は昔の彼女との間に子どもがいて、ぬいぐるみは彼がTT-Nimoファンの娘のために手に入れたもの。元恋人から父親として認めてもらえなかった彼は、TT-Nimoに入れたら娘が見てくれるかもしれない……とオーディションに参加したのだった。
事件当日のことを明かしていく大我。あの日、大我の秘密を知った輝はサニーにばらそうとぬいぐるみを持ち出していた。輝と対峙した大我は「言いたかったら言えや」と告げて一度は立ち去ったが、ぬいぐるみにしまっておいた娘の写真を返してもらおうと戻った際に輝の遺体を発見。疑われるのを恐れてぬいぐるみを隠したと語った。
大我が隠したぬいぐるみを鑑定して見つかったのは、被害者の血が付着する指紋。真犯人=剣人のものだった。
かつて家庭内暴力をしていた剣人。事件当日輝からその過去をばらすと言われて動揺した彼は、昔出演した映画を思い出して輝をぬいぐるみで窒息死させてしまったのだった。
アイドル候補生たちの執念のもつれから起きたこの事件。結局、オーディションは中止。「無駄な努力しただけだった」と気落ちする大我だったが、マリコは彼にオーディション動画を見せる。生配信の際、大我の娘が応援コメントを寄せていたのだ。
彼の努力は決して無駄ではなかった。おかげで、かけがえのない家族のアイドルになれたのだから。
「科捜研の女 season21」第7話ストーリー
人気男性アイドルグループの追加メンバーを決めるオーディションの合宿場で、参加者の豊原輝(清水学)が額から血を流して死んでいるのが見つかった。臨場した榊マリコ(沢口靖子)は、被害者の口元にピンク色の繊維が数本、付着していることに気づく。また、遺体の付近には三角錐の形をした、謎のプラスチック片が転がっていた。グループのプロデューサー・サニー(斉藤陽一郎)によると、このオーディション合宿に参加していたのは、輝を含め7人。すさんだ生き方を改めようと一念発起した最年長の努力家・松永大我(佐野岳)や、元子役でリーダーシップもある大橋剣人(松島庄汰)、すぐに涙を流す泣き虫の西尾ユズキ(川野快晴)など個性あふれるメンバーばかりだったが、防犯カメラの映像を確認した結果、事件発生後、誰も合宿所を出入りしていないことがわかる。ということは、犯人はこの中にいる誰かに違いないーー。土門薫刑事(内藤剛志)は全員、合宿所に留まるよう指示する。
まもなく、輝の死因は額の傷ではなく、窒息死であることが判明。さらに、口に付着していたのはアクリル系繊維のフェイクファーと鑑定され、犯人はピンクのフェイクファーで輝の口と鼻を塞いで窒息させたものと考えられた。マリコたち科捜研メンバーが合宿所内を捜索したところ、殺された輝から度々嫌がらせを受けていたユズキが、ピンクのフェイクファーで作られたウエストポーチを隠していたことが発覚!
そればかりか、ほかの面々の所持品からフェイクファーアイテムが続々と見つかって……!?
マリコはそれらの繊維を検証するが、やがて真犯人を絞り込むため、被疑者となったメンバーにある“テスト”を行うことに……!?
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(文:田下愛)
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