なにわ男子×シソンヌの異色グルメバラエティ「黄金の定食」3つの注目ポイント
シソンヌ・長谷川忍となにわ男子・大橋和也が初タッグを組み、大衆食堂で大いに「迷って」オーダーを決め、そして思い切り「食べる」番組。企画が『ゴッドタン』等多くの有名バラエティを手がけるプロデューサー・佐久間宣行(以下、佐久間P)というだけあって、実験的な要素で視聴者を楽しませている。
今最も勢いのあるジャニーズグループ・なにわ男子のリーダーである大橋和也は、自他ともに認める大食いキャラだ。初回放送から「やよい軒が好き。ご飯食べ放題な所がいい」と庶民的な発言に親近感がわく。皆さま大変お待たせ致しました?♂️
\?TVerにて見逃し配信始まりました!/
見逃した方も、おかわり視聴?の皆さまも
是非 #黄金の定食 で感想を呟いてくださると嬉しいです?✨
『第1話 千駄木 動坂食堂……で悩む』https://t.co/c6dgDs2cE8 pic.twitter.com/slF2sxqyuR — 黄金の定食 (@ougonteishoku) January 17, 2022
そしてその言葉に大きく同意する長谷川もまた、ネタ番組を飛び出してピンでのバラエティでの活躍が増えており、番組開始早々に「自然体」な2人の相性の良さがうかがえる。
1クール限定とありながら早くも昇格の期待を集めている「黄金の定食」。他のグルメ番組と一線を画すその魅力を紐解いていこう。
ジャニーズ×芸人の絶妙なキャスティング
とにかく印象に残るのは、大橋が大きな口でガツガツ食べる姿!感嘆の声を漏らしながら頬張り、実においしそうに食べる。食べ方も綺麗で、大口を開けていてもどこか品がある。「おいしい!」を何度も声を上げ、本気で喜ぶ姿も微笑ましい。筆者はこの姿を見て、一瞬で「大橋氏はグルメや街ブラの仕事が増えるだろう」と確信した。
それもそのはず、佐久間Pが番組の制作発表会見で「なにわ男子のYouTubeを見てキャスティングを決めた」と明かしている。食べることが好き!という強い気持ちが視聴者に伝わると確信があったのだろう。
そんな素直で天真爛漫な大橋と、自然な掛け合いを見せる長谷川の安定感も際立つ。大橋と共に真剣に悩み、2人を惑わせるスタッフの思惑には冷静にツッコむ。そのバランス感が絶妙だ。
佐久間Pはこれまでも「トーキョーライブ22時」にはじまり、兄弟番組の「リトルトーキョーライブ」「リトルトーキョーライフ」など、ジャニーズ×芸人のコンビネーションの可能性を見い出してきた。そんな彼が自ら抜擢した2人なのだから期待できないはずがない。
本日25:30から
— 佐久間宣行 (@nobrock) January 16, 2022
新番組「#黄金の定食 」オンエアです。
なにわ男子大橋和也くんとシソンヌ長谷川くんが、定食のあるお店に入って注文を悩んで食べる。そして喫茶店で反省会する番組です。
とにかく美味しそうに定食を食べる2人をご覧ください! pic.twitter.com/71F3yf0Fw5
視聴者の生活に寄り添った番組作り
初回放送の舞台は文京区・千駄木にある大衆食堂。「町の定食屋」の風景は視聴者の生活にも違和感がなく、身近に感じられる。第二回放送は新橋にある居酒屋店を予定しており、「行ってみたい!」と意欲が沸くこと間違いなしだろう。佐久間Pも「日曜の深夜に見て月曜のランチの参考にしてもらいたい」と語っており、視聴者の日常に寄り添う番組づくりとなっている。
大橋と長谷川を迷わせるスタッフのイタズラ心
この番組の特徴はズバリ、出演者を全力で惑わせること!大橋と長谷川が大いに悩んだ上で「これ」という一品をセレクトできるよう、スタッフはイタズラ心満載の仕掛けを用意している。その特徴が「3段階のメニュー選び」。スタッフの用意した仕掛けを前に、2人は3回のタイミングで、注文する定食を選ぶ。そして悩んだ末、最後の最後で選んだメニューこそが「黄金の定食」なのである。
1.豊富なメニューで悩む
定食、丼もの、小鉢と豊富なメニューを前に早速頭を抱える大橋と長谷川。2人のリアクションに引き込まれ、視聴者はまるでクイズ番組のように一緒に参加して「自分なら」とメニュー選びをしてしまう。迷いすぎて結局カレーに落ち着きそうになるところは、視聴者にとっても「あるある」だろう。 なお、この時点で大橋が選んだのは生姜焼き定食、長谷川が選んだのはロースカツ定食だった。
2.ディレクターのリサーチで悩む
なんとこの番組、ディレクターが事前取材でそのお店に通いつめてメニューを全制覇しているという。これには2人も驚きの声!ディレクター本人から美味しかったメニューが発表され、調理風景も紹介される。食欲をそそるVTRに、素直な大橋はもちろんのこと、冷静な長谷川まで翻弄されているさまが面白い。
容赦なく出演者を迷わせるこのスタッフのイタズラ心に、往年の「テレ東らしさ」が垣間見える。
3.常連のオススメで悩む
最後に2人を惑わせるのは、ズバリお店の常連さん。お店に通い詰めているだけあって、リーズナブルで美味しいメニューを知り尽くしている。彼らにお気に入りの一品を聞き出すのだが、常連さんは定番のものよりも旬なものをピックアップしたり、メニュー表にはない「隠れメニュー」を紹介したりと出演者を余計に迷わせる結果に。
普段の食卓でも家族が喜ぶ庶民派なメニューが多数出てくるので、そのやりとりを聞いていると献立決めの参考になるほどの情報量だ。常連さんの話を聞きながら「食べたい!」と悶える大橋と長谷川にも親近感がわく。
そうして真剣に迷い、悩み抜いた結果、それぞれメニューを決めた2人。番組冒頭で生姜焼き定食を選んでいた大橋は特大アジフライ定食へ、ロースカツを選んでいた長谷川はサバ塩焼き定食へそれぞれ変更した。
惑わされ乱れた心は番組後半、美味しい料理できちんと満たされる。「美味しい!」の叫びと共に、「自分の選択は間違っていなかった!」と聞こえてきそうだ。
かなりのボリュームの定食をみるみるうちにたいらげていく2人。ここでも大橋は感情を視聴者に伝える能力に非常に長けており、表現者としての一面も見どころだ。
「美味しい」がグルメ番組の本来の形
近年のグルメ番組は激辛・デカ盛り・高級料理など「引き」はあるものの人々の生活から遠いコンテンツが多かった。他にも「負けた方は食べられない」などの縛りをつけ、食事以外の部分にエンタメを見出していく番組も定番化している。インパクト重視やゲーム先行の企画は、非日常なので興味こそ引くが視聴者を置いてけぼりにさせる恐れもある。そんな中、満足そうに完食した大橋と長谷川の笑顔は、「おいしいものを、おいしくいただく」という食事の基本を今一度思い出させてくれた。
また、2人が注文した「特大アジフライ定食」と「サバ塩焼き定食」もまた、目新しいメニューではないものの、悩んだ末に選んだからこそ2人にとっての「黄金の定食」となった。
私達の日常に溢れる「普通の食事」も、心からの「食べたい!」の気持ちによって「黄金の定食」になりうるだろう。「黄金の定食」は異色でシュールな番組のようで、実際はグルメ番組の「本来の形」なのかもしれない。これからの番組の盛り上がりにも大いに期待できそうだ。
見逃し配信が見られる「TVer」(https://tver.jp/corner/f0095462)で放送後1週間視聴可能なので、ぜひ第1回の復習をして今夜の放送を心待ちにしてほしい。
(文:みくりや佐代子)
無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。
無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。