「ファイトソング」第3話レビュー:慎吾&凜を推したい!切ない見守りデートの結末は……(※ストーリーネタバレあり)
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清原果耶主演のTBSの火曜ドラマ「ファイトソング」が2022年1月11日(火)より放送スタート。
岡田惠和オリジナル脚本で送る本作は、夢破れたスポ根ヒロインを演じる清原と、一発屋ミュージシャン、万年片想いの一途な幼馴染の不器用な3人の恋と成長を描く。
本記事では、第3話をcinemas PLUSのドラマライターが紐解いていく。
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「ファイトソング」第3話レビュー
花枝(清原果耶)は思い出を作るため、芦田(間宮祥太朗)は恋をして楽曲作りに活かすため。それぞれに思惑を持ち、付き合いはじめることになった。今回はそんな2人のデートがお話の中心。
観終わった1番の感想は……
慎吾(菊池風磨)&凜(藤原さくら)カップル、めちゃくちゃよくないですか……!
じっくり振り返っていきたい(情緒)。
急遽デートに出かけることになった花枝と芦田。恋の準備がまるでできていなかったため、初回のデートにはおよそふさわしくないお店へ行ってしまう。周りはスーツに身を包んだ大人ばかりで、フロアには鹿威しの音が響く。タイミングを見計らって「コンっ!」という花枝はかわいいが、デートの空気はゼロ。
だが、“恋の取り組み”と捉えている2人は、結構ちゃんとお互いの話をする。そして、自分たちに“恋愛の意識が低い”という共通点があることに気付く花枝。なんとも切ない共通点だ。ドラマみたいな経緯ではじまった恋だからこそ、しっかり向き合おうとしている姿勢は非常に好感が持てる。
印象的だったのは、鹿威しを知らなかった花枝に、芦田が名前を教えてあげたシーン。
「そういう風に答えてくれるの好きです」「良かった知ってて」
このやりとり、いい……いいぞ……! これは絶対にはじまるやつ……! と、思わず前のめりになってしまった。さらに、鹿威しをスマートフォンで調べて芦田に見せる花枝。距離がぐっと近づいて、ときめいているのがかわいい。
その後2人は芦田の家へ行き、「恋とは?」を議題に、しっかり反省会をする。心が動く瞬間を知りたいという芦田のために、心が動きそうな瞬間を挙げていく花枝。「嫉妬」、「幸せすぎ」、そして「別れ」。花枝のペンを持つ手が止まるが、芦田はその理由がいまいちピンときていないようだ。うーん、ちょっと温度差があるかも。花枝のこと絶対に傷付けないでくれよな、という思いが頭を過る。
一方、花枝に思いを寄せている慎吾は、付き合うことになったと聞かされてご乱心だ。その様子を見守る凜。彼女が一体なぜ慎吾を好きになったのか、そしてなぜ好意を隠す選択を取ったのかが明かされる。つまるところ、凜は施設にきて不安なときに元気づけてくれた慎吾に惹かれた。しかし、慎吾はあとからやって来た花枝に、完全に心を奪われてしまう。追い打ちをかけるように、凜は直美(稲森いずみ)から花枝の面倒を見るように頼まれてしまい、姉御キャラとして生きていくことを決めたようだった。「分かりにくい、わたし」と自分でも言っちゃう凛、めちゃくちゃ応援したくなる。
デートから帰ってきた花枝は、直美や迫(戸次重幸)に、芦田と付き合うに至った経緯を説明。直美の「ラブコメ!?」という言葉に、慎吾は「ハッピーエンドじゃん」と騒ぐ。だが、花枝はそれをきっぱり否定した。そんな花枝を不思議そうに見つめ、なんでハッピーエンドじゃないのかと気にする凜。す、鋭い……。
そんな折、花枝は再び葉子(石田ひかり)の家へ掃除をしに行くことに。仕事を終え、紅茶をご馳走になる。そして「葉子さんは聞こえなくなるの、怖かったですか?」と質問をする。「怖かったよ」と答える葉子。「だから、たくさん音を聴いて思い出にした」と。思案顔の花枝だったが、これからの道標となる、大事な言葉のように感じられた。
仕事を終え、花枝は凜が働く理髪店へ。
「なんかあるのは分かる」と言いつつ、聞かないけど、分かってるからそのつもりで、と包容力の塊みたいな言葉を口にする凜がかっこいい。凜にとって、花枝は恋敵でもあるはずなのに……。凜への好きがぐんと増した。
横浜中華街でデートをする花枝と芦田。初っ端から恋人繋ぎをする芦田に、恋を知らないんじゃなかったの……? と戸惑いを禁じ得ない。さらに、人とぶつかりそうになる花枝を自分のほうに引き寄せるやり方も手馴れていた。うん、でもかっこよかったからこの際なんでもいい。
そんなデートを見守る慎吾と凜。凜にとってはある意味、慎吾との2人きりの時間でもある。中華街で食べ物を買ってもらったり、花枝たちに見つかりそうになってとっさに慎吾に手を握られたり。慎吾はそんな気さらさらないのだろうが、行動がいちいち男前だ。さすがジャニーズ、さすが菊池風磨。罪深い。凜のドキドキがこっちまで伝染してくるようだった。
だが、慎吾の視線の先にはずっと花枝がいる。そして、慎吾はしんどそうだ。肉まんを買ってと凜がせがんだのは、もしやこれ以上慎吾に花枝たちを見せないためだったのだろうか。
見守りから逃れた花枝と芦田は、夕日をバックにいい雰囲気に。「俺、もっと好きになりたい」と、花枝との恋に真剣に向き合おうとする芦田。2人の気持ちに温度差があるのでは、と勘繰ってしまったが、案外大丈夫そう? そして、最後はまさかのキス……を、するのかしないのか。
恋の矢印が乱れ飛ぶ本作、現時点では慎吾&凜の組み合わせを1番に推したい。それぞれに違う人を思っているが、この人たち、付き合ったら絶対上手く行くし楽しいって……! そんなことを思いながら、次週も恋模様を楽しみたい。
(文:あまのさき)
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