お笑い好きライターが選ぶ「いい声推し芸人」ベスト11!お笑いは声でも楽しめる!
突然だが「いい声を持つ芸人さん」といえば、誰が思い浮かぶだろうか?
かつて「アメトーーク!」の「ええ声芸人」の回では麒麟・川島さんをはじめ、ケンドーコバヤシさんや、キャイ〜ン・天野さん、サンドウィッチマン・富澤さんなどの面々が顔を揃えていた。
しかし、この放送から早10年以上が過ぎた…。
続々と次世代の「いい声芸人」たちが頭角を現している。今回は、お笑いやラジオ好きな筆者が独断と偏見で選んだ、個人的推しの「いい声芸人」10名…いや11名を挙げていきたい。
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男性ブランコ・浦井のりひろさん
昨年のキングオブコントで準優勝、またM-1グランプリ2021でも準決勝進出といった目覚ましい活躍を見せる男性ブランコ。少し不思議でエモーショナルな世界観を作り出す、平井まさあきさんと浦井のりひろさんのコンビだ。今回「いい声芸人」として、まず筆者が推したいのは浦井さんだ。男性ブランコは2人ともメガネをかけているため、浦井さんは“よりアナウンサーっぽい雰囲気のほう”といえば伝わるだろうか…。
(プロフィール画像でいうと、左が浦井さん。右が平井さん)
彼らのコントや漫才に触れると、笑いと同時にいつもあったかい気持ちももらえる。その、あたたかさの一端は「浦井さんの声」によって担われている部分もあるだろう。
浦井さんの声は、品がある低音ボイスだ。
こんな例えをしたら失礼かもしれないが、疲れた胃にすーっと沁みる優しいしじみ汁のような声だと、よく思う。
そんな浦井さんの声をたっぷりと堪能できるのが、Radiotalk(音声配信サービス)で配信されている「浦井の枕元」。浦井さんの一人語りをじっくり耳で楽しめる、貴重な配信だ。タイトル通り、就寝前の枕元で聴くと思わず寝落ちしてしまう癒やしボイスが魅力。
▼平井さんが女性客に扮し、浦井さんが店員役をしているコント「ペットショップ」。
一見常識的で物腰が柔らかい店員(浦井さん)の言動のギャップが笑いを誘う。
シソンヌ・長谷川忍さん
単独ライブのチケットは即完売。脚本家・出演者として、ドラマや映画などにもひっぱりだこのコント職人・シソンヌ。シソンヌといえば、さまざまなキャラクターに扮するじろうさんに、つい目が行きがちだ。しかし今回は、じろうさんのあらゆるボケを寛大に受け止め、的確にツッコむ長谷川さんに注目したい。
シソンヌのコントやラジオ(RKBラジオ「シソンヌの“ばばあの罠”」)を視聴していると、長谷川さんはいつも相手に歩み寄った上で、ツッコミをしていることに気づく。
はなから大声で否定したり、突き放したりはしない。
「え、それってどういうことなんですか?」と心地良いトーン且つ芯がある声で、まず相手の話を聞いてからツッコむ。長谷川さんは、親身になって人の話を聴く力が秀でている方なんだろう。
そしてこの1月から新たな飯テロ番組がテレビ東京で始まった。その名も「黄金の定食」。見ているこちらの食欲・聴覚・視覚などあらゆる部分を刺激する番組で、この番組でも長谷川さんの傾聴力と良い声が発揮されている。
▼黄金の定食
長谷川さんは、なにわ男子の大橋さんと共に町の定食屋さんにを訪れ、どのメニューを頼むかをひたすら悩む。悩みぬいた末に頼んだ定食を、思いっきり2人で食する番組だ。
第一話では次々と明かされるメニュー情報に翻弄され、オーダーをコロコロ変える長谷川さんに大いに笑わせてもらった。
和牛・川西賢志郎さん
和牛の漫才における締めの一言といえば、ツッコミの川西さんから放たれる「もうええわ」。この言い方と川西さんの声が個人的に好きすぎて、和牛の漫才ばかり見ていた時期がある。漫才やトークで、声を張り上げることをあまりしない川西さんの淡々としつつも、親しみやすさがあるツッコミ。パーソナリティーを務める「和牛のモーモーラジオ(文化放送)」でも、川西さんは穏やかな口調でリスナーに寄り添う。
テレビではあまりしないであろう下ネタ関連の話も、このラジオではよく話す和牛の二人。あるとき女性リスナーから「VIO脱毛している女の子をどう思いますか?」といった質問メールが来ていた。
この質問に対して、川西さんはあの落ち着いた声で「あまりに整っていると、庭師入ったのかな…と思う」と回答していたことが、今でも忘れられない。
VIO脱毛に対して聞かれたら、普通は安易に賛否を唱えてしまうのではないだろうか。それを川西さんは「庭師」というフレーズを使って、瞬時に俳句や短歌のような趣ある回答に変換。
この品の良い返しの要素に、川西さんのワードセンスはもちろん「声や話し方」も含まれていると筆者は考えている。
キュウ・ぴろさん
2年連続でM-1グランプリ準決勝に進出。ゆったりしたテンポの漫才で注目を集めるコンビ・キュウ。立ち位置左、メガネをかけたボケ・ぴろさんと、眼光の鋭さ光るツッコミ・清水さんからなるコンビだ。言葉遊びの、さらに先を行くネタの数々は見れば見るほどに中毒性がある。
2022年1月にはTBSラジオで「24時のハコ」のパーソナリティを担当。ネタ同様のスローなテンポで、ぴろさんが自身の変わった性癖について語る場面があった。正直、話している内容は下ネタだらけ。しかしぴろさんは、まるで印象的だった絵画作品を解説するような紳士的な声と口調で、自身のM気質について語る。このギャップに筆者はやられた。
下ネタを下品に話す時代は終わった。
「ワインの話でもしてるのかな…?」と相手が錯覚するくらい気品あふれる声と話し方が、下ネタを口にする際には今後より大切になってくるのではないか。ぴろさんの語りを聞いて、そんな想いが巡ってくる。
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