「ハレ婚。」第7話レビュー:一夫多妻制度に逆風も?伊達家の未来はどうなる(※ストーリーネタバレあり)
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島崎遥香主演のドラマ「ハレ婚。」が、2022年1月16日放送スタートした。
「ヤングマガジン」(講談社)で2014年から2019年にかけて連載されたNON原作の同名漫画をドラマ化した本作は、日本で唯一の「一夫多妻制(ハーレム婚、通称ハレ婚)」が認められた街を舞台にした異色ラブコメディ。実家へ帰郷して“3人目の妻”となる主人公・小春を島崎遥香、すでに二人の妻を持ちながら小春にプロポーズする「ハレ婚夫」伊達龍之介を稲葉友、1人目の妻・ゆずを柳ゆり菜、2人目の妻・まどかを浅川梨奈が演じる。
本記事では、第7話をcinemas PLUSのドラマライターが紐解いていく。
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「ハレ婚。」第7話レビュー
まどか(浅川梨奈)に続き、妊娠をきっかけに伊達家を去る決意をしたゆず(柳ゆり菜)。一方、龍之介(稲葉友)の前にゆずの元婚約者・ジョー(小野塚勇人)が現れ、一色触発!と思いきや、親友のように仲が良い二人の様子に小春(島崎遥香)は驚く。
そして、ゆずの二人を引き離したくないという気持ちを察するのだった。
そんな小春の元に、まどかからゆずが具合が悪く入院しているという連絡が入る。退院の日にこっそりと様子を見に行った小春は、そこで「一人で産んで育てようと思う」というゆずの言葉を聞いてしまい、動揺を隠せない。しかし、その後二人で行った水族館でゆずの固い決意を知り、その意志を尊重することにした。
「ハレ婚。」第7話は、小春とゆずの間に芽生えた友情が印象的だった。最初から小春に喧嘩腰だったが、何だかんだ母親のように世話を焼いてくれたゆず。そんな彼女に恩返しするかのように、小春は全力でゆずの気持ちに寄り添う。
何より感動的だったのは、密かに小春が生まれてくるゆずの子供のためにベビーベットを買っていたことがわかる場面。まどかもそうだが、愛している人と別の人との間に生まれてくる子供をそこまで愛情を持って受け入れるのは容易いことじゃない。伊達家は一見、1人の夫が3人の妻と契約しているような関係性に思えるが、役割はそれぞれにあって、ちゃんと「4人で1つの家族」なのだ。夫と妻だけではなく、妻と妻も友情に似た唯一無二の関係性を築いてきた。
ゆずが最終的に選んだのは、龍之介でもジョーでもない。何の見返りもなく自分と子供を受け入れてくれた小春だ。ゆずは伊達家で子育てすることを決め、なんとそこから4年の歳月が経過する。
龍之介はテレビで紹介されるほどすっかり有名な作曲家・ピアニストとなっており、忙しくてなかなか家には帰れていない。代わりに小春がゆずと共に生まれてきた子供・麟之介(佐藤一和)を育てていた。そんな“1夫2妻1子”の穏やかな日々を送る中、小春はマネージャーとして伊達家を出て行ったまどかが龍之介に付き添っていることを知る。
しかも、何やら離婚したはずの二人の間には怪しげな空気が漂っていて……。「不倫」といえるのかは謎だが、またもや伊達家にピンチが訪れそうだ。
そして、もう一つ気になるのが“世間の風”。麟之介が生まれてから4年後、ハレ婚に反対する声も挙がっているようで、街には「一夫多妻制度を必ずや撤廃いたします!」と宣言する選挙カーの音も流れている。
もし、ゆずの父である大津一基(喜矢武豊)が次の市長選で負けたら伊達家は解散の危機に追い込まれるだろう。そんな逆風に小春たちがどう立ち向かっていくかも見ものである。
(文:苫とり子)
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