「持続可能な恋ですか?」第5話:この展開、待ってた!杏花(上野樹里)と晴太(田中圭)のキスシーンが尊い
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上野樹里主演のドラマ「持続可能な恋ですか?~父と娘の結婚行進曲~」が2022年4月19日にスタートした。
本作は、上野演じるヨガインストラクターと松重豊演じる妻に先立たれた父がともに婚活にチャレンジするオリジナルラブストーリー。「ダメな私に恋してください」「初めて恋をした日に読む話」などを手掛けてきた吉澤智子が脚本を担当する。共演は田中圭、磯村勇斗、井川遥ら。
本記事では、第5話をcinemas PLUSのドラマライターが紐解いていく。
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「持続可能な恋ですか?~父と娘の結婚行進曲~」第5話レビュー
杏花(上野樹里)を巡って、晴太(田中圭)と颯(磯村勇斗)、それぞれの想いが加速していく。
「この間のあれ、どういうつもりですか?」
杏花が抱きしめられる現場を目撃した颯は、じりじりと晴太に詰め寄る。
とっさに謝ってしまう晴太に、「謝るんだ……その程度の覚悟ならやめてください、ああいうの」と強気で立ち向かう颯。
息子・虹朗(鈴木楽)を通じた父親と先生という関係性から一点、すっかり恋のライバル関係となってしまった。
晴太はこのまま杏花に向けて急発進するかと思いきや「独立、うまくいくように祈ってます」と告げて立ち去った以後、残念ながらノーアクション。
晴太の性格上、やはり猪突猛進とはいかないか。
お互いの「私の大事なモノ」の最後に「晴太さん」「杏花さん」と記されているにもかかわらず、まったく愛くるしいほどにめんどくさい人たちだ。
第5話でもっとも驚くべきシーンは、林太郎(松重豊)の若かりし頃の姿だ。
何気に初めて林太郎と妻・陽子(八木亜希子)の回想シーンが登場。婚活に向けて若返るべく黒染めをしたと勘違いした視聴者は私だけではないはず。
本ドラマですっかり白髪が定着した松重さんだが、やはり黒髪もいい。イケオジを拝ませていただき、ありがとうございます。
……個人的感想は置いておいて、この二人の仲睦まじさがとてつもなく眩しいこと眩しいこと。まさに理想の夫婦だ。
林太郎が陽子を忘れることはこの先も訪れないが、第三者である明里(井川遥)に亡き妻への想いを打ち明けることで、徐々にひとり立ちしているように見て取れる。
婚活に再チャレンジすべく、明里に固執せず、他の方とのお見合いを決心する林太郎。
晴太から「相手の女性への条件はなにか」と問われ、「僕より長生きしてくれる人」と応えた林太郎には思わず涙してしまった。
そんなこともあってか、林太郎はヴァネッサ・ヨガスタジオが主催するサステナブルフェスで催されるバザーに、陽子の遺品の一つである洋服を出品することを決意する。
思い出は形として残っているといつまでもより引きずってしまうもの。林太郎や杏花たちを見守っている陽子だって「そんなのさっさと捨てちゃっていいのに」と呆れ果てているはずだ。
一方杏花は、サステナブルフェスに晴太を誘おうとするも、LINEの文章を打っては消し、打っては消しの繰り返し……「もう会えないのかな」と、晴太への想いを募らせるばかり。
結局連絡できないまま、サステナブルフェス当日。
杏花やMIKAKO先生(ゆりやんレトリィバァ)、健心先生(鈴木康介)、颯、明里、林太郎が同じ場所に集結したのは初めてではないか。ここに晴太がいれば、勢揃いだったのに。
各地でバザーやヨガレッスンが開かれる中、杏花とMIKAKO先生のヨガレッスンはやはり大人気。
MIKAKO先生のポジティブヨガも楽しそうでいいが、やはり杏花のヒーリング要素のある言葉が染み入るヨガレッスンは見ているだけでも心地よい。
一同お祭りムードの中、事件は起きる。
陽子の洋服をバザーに出すことを決意したものの、陽子との思い出が特に深いオレンジ色のストールだけはどうしても手放せなかった林太郎。
手元に残しておこうと思うも、なんと誤ってバザーに出品してしまい、すでに買い取られてしまったのだ。
購入者に見覚えがあり、陽子とのストールに関する思い出を聞いた明里を筆頭に、懸命に購入者を探しはじめる。
粘り強い捜索のおかげもあって、無事ストールは林太郎の手元へ。よかった。本当によかった。
そろそろ前を向かないといけないことはわかっているけど、これだけは手放せないーー情けなさを感じる林太郎に、明里が温かい言葉をかける。
「前ばっかり向いてたら疲れちゃいますよ。『つらい気持ちに蓋をせず、感じて、吐き出して、消化していきましょう』って、さっき杏花さんがレッスンで言ってました」
「私達、年をとった分、色んな思い出があって、そういうのみんな引きずって、でも時々振り返りながら歩いていけたら、それで十分じゃないですか?」
この二人、お互いに寄り添いつつも成長していける素敵なペアだ。
陽子も、天国から微笑ましく二人のことを見守っていることだろう。
婚活も独立もなんでもそうだが、未来のことを考えて行動していくことは重要だ。
だが、それに際して自身の気持ちを押し殺して生きていくことは別物。
そのことに気付いた林太郎は、「会いたいと思える人と会える今を、大切にしたい」という思いから、先日のお見合いはお断りすることにする。それだけでなく、婚活からもしばらく離脱することに。
「報われることのない思い出はありますが、それでも会いたいと思えるような……」
林太郎の言葉に、深く共感する晴太。
きっと頭の中は、杏花のことでいっぱいに違いない。
同じく、頭の中が晴太のことでいっぱいな杏花は、MIKAKO先生からかけられた「Live in the momentーー今を生きてる?」という言葉にハッとする。
思うがままに、以前晴太と訪れた思い出のバスに揺られてあの高台を訪れてみると、そこにはなんと晴太の姿が。
神様だって、意地悪ばかり仕掛けるわけじゃない。お互いに想いを断ち切れない杏花と晴太、考えることは一緒のようだ。
これまで晴太の前では強がってきた杏花だが、亡き母との思い出を吐露しながら涙を流す。
そして、「これからも会いたい」とようやく本心を伝える。
二人、向き合うも、「ひどい顔してるんで」と俯く杏花。
「その顔見る権利、僕にはある気がするんですけど」
晴太はそう言って、唇を重ねた。
田中圭、いや、晴太、ついにやってくれた。
両思いと知っていながら第5話にしてようやくありつけた二人のキスシーンを拝めることは、もはや尊い。
……悔し涙を流す林太郎に対して「そういうとこ見られるのが妻の特権だもんね」と優しく声をかける陽子の姿が、思わず頭をよぎった。
マッチングアプリで出会うことが当たり前になり「出会いがない」なんて言ってられないこの時代、行動することはいくらだってできる。
でも、その相手って、今本当に会いたい人なのだろうか。
本当は他に想いを寄せている人がいるのに、「関係性を壊したくない」「あの人に私は見合わない」「一度フラれたからもうこれ以上は」などの理由で、くすぶっていちゃもったいない。
会いたい人には、迷うことなく「会いたい」と伝えるべきだ。
「Live in the momentーー今を生きてる?」
後悔しないように精一杯"今"を生きながら、"じぞ恋"とともに人生の最適解を見つけていきたいと思った著者であった。
(文:桐本絵梨花)
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