(C)今井哲也・講談社/2022「ぼくらのよあけ」製作委員会
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映画コラム

REGULAR

2022年10月21日

映画『ぼくらのよあけ』悠木碧が宇宙一かわいいので明日地球が終わろうとも観てほしい!

映画『ぼくらのよあけ』悠木碧が宇宙一かわいいので明日地球が終わろうとも観てほしい!

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2022年10月21日より、『ぼくらのよあけ』が公開されている。本作は2011年に連載されていた今井哲也の同名マンガを原作としており、実に11年の時を経てのアニメ映画化となる。

本作の触れ込みは、「近未来の団地を舞台に描かれる、いつか見た日常と、忘れられない冒険。誰かと出会い、繋がり、知る。その痛みと喜びを描いた、感動のSFアニメーション」。まさにその通りの、大人から子どもまで楽しめる、映画館で見届ける価値のある、ハイクオリティな作品に仕上がっていた。さらなる具体的な魅力を記していこう。


1:悠木碧ボイスのAIロボットを今すぐください(切実)

まず、本作の物語よりも先んじて、何よりも推しておかなければならないことがある。それは悠木碧ボイスのAIロボット(劇中では「家庭用オートボット」)が過去最強に、もはや宇宙一かわいい(断言)ということだ。

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とにかくかわいい。この世に現出したかわいいの権化。KING OF KAWAII。国が総力をあげて商品化して一家に一台普及させるべきである。それほどの破壊力を持っていたんだからいいから騙されたと思って早く観るんだ(早口)!悠木碧はNetflixで配信中の『サイバーパンク エッジランナーズ』の退廃的でカッコいい女の子も最高だったのに、こちらでも最高が青天井かよ!

なぜこのAIロボットの「ナナコ」がこんなにもかわいいのか。シンプルに見える顔つきながら豊かな表情や、硬い素材のはずなのにカーブを描いていて「ぽちゃっ」としているようなフォルムといった見た目はもちろん、主人公の少年に対しては世話焼きロボットで、献身的である一方、時にはあぶなっかしい主人公を心配したり怒ったりするもするし、時には心から頼りにもなる、まさに「ドラえもん」的な性質であることももちろんある。

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それに加えて萌え萌えになれるのは、「はいデス!」などといった、過剰に文末に「〜デス」をつけてしまう丁寧さにもある。想像してみてほしい……ドラえもん的な世話焼く性格を持ち、さらに献身的で人懐っこく、表情がコロコロとよく変わり、時には怒ってくれたりして(かわいいのでむしろ怒られたい)、しかも語尾にいつも「〜デス」がついてしまう、悠木碧ボイスが脳天直撃する様を。人によっては何かの新しい扉が開くことだろう。

2:さらに朴璐美とのダブルインパクト

さらに特筆すべきことがもうひとつある。「2月の黎明号」という正体不明の存在が、ナナコの体を使って語りかけてくるのだが、その担当声優はなんと朴璐美なのである。その朴璐美が演じる冷静沈着で、だけど主人公の少年たちにはたびたび感謝を告げる様もまたロボットのはずなのに人間味を感じられて愛おしいし、ちょうどナナコと正反対な性格というギャップにも萌えられるのだ。



想像してみてほしい……一体のAIロボットからの、宇宙一かわいい悠木碧と、クールさも愛おしい朴璐美という、それぞれの「機械的なのに人間的」なボイスというダブルインパクトを。詳しくはネタバレになるので伏せておくが、とあることを健気に伝えようとする悠木碧と、とある考えについてドギマギしてしまう朴璐美の声の演技それぞれに「ありがとうございます!」と筆者は拝みながら観ていた。

この2人のキャスティングをした方に国民栄誉賞をあげてほしい。悠木碧と朴璐美のファンは明日地球が終わろうとも観てくださいお願いします(早口)。

3:純真さや無垢さを見事に表現した杉咲花

さらに、主人公の少年である沢渡悠真役を『サイダーのように言葉が湧き上がる』でも声優の経験がある杉咲花が務めていて、こちらもとても良かった。正直に申し上げると、初めは見た目に反して少し声が高く感じてしまったのだが、何事にも一生懸命なキャラクターにとても合っているとわかってすぐ慣れて、その杉咲花の演技そのものに感動する場面もあった。

【関連記事】『サイダーのように言葉が湧き上がる』の「7つ」の魅力を全力解説!

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ちなみに、製作プロデューサーの新井修平によると、主人公の悠真のキャスティングは、原作マンガの大きな特徴でもあった「生っぽい」「自然な話し言葉」を再現し、その方針の中でうまくバランスを取ることを目指していたという。その上で、好奇心旺盛で好きなことには前のめりになって突っ走る悠真のキャラクターは、リアルに生っぽく男の子らしくしすぎると、必要以上にセリフがキツく聞こえてしまう可能性があったという。

そこで、 悠真のそういった純真さや無垢さといった真っ直ぐな小学生らしさを、子どもとしてのリアルなお芝居とともに嫌味なく柔らかく両立させることができるだろうと考えたときに、杉咲花をおいて他にはいないということで、オファーしたのだという。その期待の1つ1つに、杉咲花はこれ以上なく応えられていたのは間違いない。

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その他、藤原夏海、岡本信彦、水瀬いのり、戸松遥、花澤香菜、細谷佳正、津田健次郎といった豪華な人気声優陣も個性豊かなキャラクターそれぞれ見事にマッチしており、もちろん演技も絶品。また、同じく団地を舞台とするNetflix配信のアニメ映画『雨を告げる漂流団地』でも水瀬いのりと花澤香菜が同じく出演しており、演じるキャラクターの性質がそちらとは全く異なるというのも面白い。あと、横澤夏子も違和感がない。

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