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2023年08月09日

<ハヤブサ消防団>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】

<ハヤブサ消防団>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】

第5話振り返り・第6話ストーリー&レビュー

第6話のストーリー

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映像ディレクター・立木彩(川口春奈)の過去を受け入れ、交際をスタートしたミステリ作家・三馬太郎(中村倫也)。苦戦していた連載小説も最終回の評判はすこぶるよく、彩とともに過ごす何気ない日々に幸せを感じていた。

そんな中、太郎は太陽光発電企業“ルミナスソーラー”の営業員・真鍋明光(古川雄大)が集落の一軒の家に出入りしているのを見かける。その家は、江西佑空(麿赤兒)が住職を務める“随明寺”に多額の寄進し、かつルミナスソーラーから土地の売却を持ちかけられている5軒のうちの1軒、つまり、太郎が次に放火のターゲットにされるのではとにらんでいた家のひとつだった。

その直後、太郎の背後に現れたのは…なんと消防団メンバーの山原賢作(生瀬勝久)。実は、賢作は3年ほど前から真鍋の姿をハヤブサ地区で見かけ、不審に思ってひそかに見張り続けていたらしい。

2人は消防団に集合をかけ、真鍋が連続放火に関わっているのではないかという推理を伝える。消防団員たちは次の放火の標的を探るべく、手分けして5軒に聞き込みを開始。太郎は並行して中山田にもルミナスソーラーについて調べてもらうが――その矢先、警告なのか、太郎の住む“桜屋敷”で炎が…!?
はたして消防団は次なる放火事件を防ぐことはできるのか!?

しかし、太郎は衝撃の真実に気づく。「連続放火犯は、消防団の中にいる」――!?


第5話振り返り&第6話レビュー

前回の「ハヤブサ消防団」は、いわば彩(川口春奈)の“過去編”だった。上司に手柄を奪われたのがきっかけで、世間から危険視されている新興宗教団体「アビゲイル騎士団」に入団した彩。社会に絶望した若者をカルトが取り込む。そんなのはありふれた出来事であって、彼女は騙された被害者に過ぎない……という風に太郎(中村倫也)は処理したのだろう。彩の過去を受け入れ、正式に交際をスタートするに至った。

だけど、視聴者の中で彩への疑いは完全に晴れたわけではない。なぜなら、第5話のラストにおいて太郎の部屋で展子(小林涼子)の写真を見つけた彩が不敵な笑みを浮かべていたから。以前も彩は映子(村岡希美)とともに神棚に飾られた展子の写真を眺めていた。もしや展子は「アビゲイル騎士団」で教祖、もしくは深い関わりのある人物で、彩もまだ団体と切れていない?そんな想像が頭をよぎる。

続く第6話は、小説『都会で鳴く郭公』の連載も無事に終了し、晴れやかな気持ちで彩と何気ない日々を過ごす太郎の姿で幕を開けた。その幸せそうな表情を見ていたら、どうか彩に抱く不信感が勘違いで終わってほしいと思わされる。そもそも怪しいとはいえ、彩にこれまでの犯行が可能なのだろうか。火をつけることはできたとしても男性で、しかもガタイの良い浩喜(一ノ瀬ワタル)を殺害できるとは思わない。実行犯は別にいる?だとしたら今一番怪しいのは、やはり太郎が目をつけている真鍋(古川雄大)だ。

これまで放火された家は、いずれも“随明寺”に高額寄進をしている有力な地主。その多くが火事の後に土地をルミナスソーラーに売却していたことから真鍋の犯行が疑われている。もし太郎の推測が当たっていたら、真鍋から現時点で土地の売却を持ちかけられている5軒も被害に遭うかもしれない。太郎と消防団の仲間の調べでそのうちの1軒が売却を拒否していることが明らかとなり、次の標的とみて彼らは周囲を見張ることに。

しかし、なぜか真鍋は消防団の動きに気づいていた。逆に警察から怪しまれてしまった太郎たちは、そこで真鍋には放火時のアリバイがあることを知る。では一体、放火犯は誰なのか。そんな中、真鍋の「『郭公は都会で笑う』の出版を楽しみにしている」という発言で、ある核心を得る太郎。実は出版に当たって小説のタイトルが『都会で鳴く郭公』から『郭公は都会で笑う』へと変更になったのが、変更後のタイトルを知っているのは消防団の仲間だけだったのである。

誰かが真鍋に情報を漏らしている可能性がここで浮上。さらにそれぞれのアリバイをそれとなく随明寺の住職・江西(麿赤兒)に調べてもらった結果、おそらく犯人が絞り込まれたようだ。ここで少し、消防団員について分かっていることをおさらいしておきたい。

1. 藤本勘介(満島真之介)
波川と賢作の家が火事に遭った際に太郎と一緒にいたことから一応アリバイはある。ただ、“口が軽い”というキャラ設定が怪しい気も。実行犯ではないにしろ、お調子者に見せかけて指示役の可能性もある?

2. 山原賢作(生瀬勝久)
放火の被害者であり、自作自演の可能性は低い。ただ展子と同じく苗字が“山原”なのが、気になるところ(単にこの集落に多い苗字なのかもしれない)。

3. 宮原郁夫(橋本じゅん)
怪しさ満点。太郎と中山田(山本耕史)が「誰が怪しいか?」という話をしていた時に、名前が出ていなかったのが怪しい。だけど、賢作の家に仕掛けられた防犯カメラにうつる人物の体型と一致はしない。

4. 森野洋輔(梶原善)
役場勤めで団員の中では一番の常識人。気が弱そうなので、誰かに指示されている可能性は十分にある。例えば、真鍋と強固な関係を築いている村長の村岡(金田明夫)とか。

5. 徳田省吾(岡部たかし)
脅しなのか、太郎の家が放火された際に使われたとされる“ベンジン”。着物のシミ取りにも使用されるそうなので、呉服店を営む徳田が犯人の可能性は高い。

……とまぁ、そこそこ全員怪しいのが辛いところ。それは彼らに限らず、彩もやたら協力的な江西も、もはや中山田でさえ怪しく見えてくる始末(ベンジンに指紋をベタベタつけるし)。改めて誰が裏切ってもおかしくない脚本の構成とキャスティングの妙に唸らされる。

一方で、ここまで一人ひとりに愛情を持たせておいて、消防団の誰かが犯人だったらシンプルに辛い。次週は東京でサイン会を開く太郎に消防団のみんながついていくようだが、そんな楽しい修学旅行みたいな中で犯人が明かされるのか。良い意味で(?)鬼畜な展開に身震いする。

※この記事は「ハヤブサ消防団」の各話を1つにまとめたものです。

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(C)テレビ朝日

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