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俳優・映画人コラム

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2024年02月27日

【佐久間大介】『マッチング』からパフォーマンスまで、“振り幅”を楽しむ

【佐久間大介】『マッチング』からパフォーマンスまで、“振り幅”を楽しむ

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2月23日(金・祝)より公開された映画『マッチング』に狂気のストーカー・永山吐夢役で出演している、Snow Manの佐久間大介

普段の明るいイメージとはかけ離れた役に驚く声も多いが、ファンの多くは「こういう機会を待ってました」と思ったのではないだろうか。なぜなら、彼は明るさだけでなくさまざまな面を持っており、演技も上手いからだ。

本記事では、映画『マッチング』の公開を記念して、演技を含めて彼の振り幅について振り返っていきたい。

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※本記事では『マッチング』の一部シーンに触れています。未鑑賞の方はご注意ください。

映画『マッチング』で確信した、抜け出せない沼



映画『マッチング』で彼が演じた吐夢は、主人公・輪花(土屋太鳳)とマッチングアプリでマッチング後、ストーカーと化す人物。本人曰く“世界一静かな佐久間”と言っていた通りあまり喋らないし、喋ったとしてもボソボソとしている。

個人的に感じたのは“重さ”だ。普段の佐久間大介は、軽やかな印象のある人だと思う。明るく朗らかな話し方はもちろん、アクロバットで宙を舞っているときやダンスしているときの彼は「彼のまわりだけ重力が存在していないのでは」と思うほど軽い。

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対して吐夢からは、闇や影をそのまま背負っているかのような重さが伝わってきて、観ているだけで息苦しくなりそうだった。彼はよく「目のハイライトを操れる」と言われるが、自分を取り巻く空気の重さまで操れたのか……。

吐夢は、たとえ彼のファンであったとしても「いやこえーよw」「それはさすがに気持ち悪い……」とツッコみたくなるような言動が多々あり、アイドルとは別の意味で浮世離れしている。ティザービジュアルやあらすじからは“怖さ”を感じるが、実際に作品を観るとツッコみたくなるような面も多くて、途中から謎の親しみを感じていた。

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吐夢はいったい何者なのか。観客ははじめから終わりまでその正体を追うことになる。

“佐久間大介”と“吐夢”は全然違うけれど、生き物が好きなところや好きなものに一途なところは本人とも共通している。そして彼が度々口にしているように、元々は人と話すのが苦手な陰キャだった。

彼の演技の凄さを実感するとともに、これまでの彼が生きてきたさまざまな要素が吐夢を作っているのだなと感じた。

特に、ラストの“ある表情”には完全にやられた。「これだから佐久間大介の沼からは抜け出せない」と思った。“あの顔”を見たくて、何度も映画館に足を運ぶ人も多いのではなかろうか。

「ラヴィット」にトレードマークのピンクではなく白に近い金髪で登場し、「白佐久間」と話題になったのは2022年9月。「お仕事で金髪にした」という本人の言葉から、発表されるまでが長かった。

それまでもすでに多くの分野で活躍していたが、「なぜ演技の仕事が少ないんだろう」「演技上手いのにな」「一度何かに出たら彼の演技を評価する人もオファーも増えそうなのに」と少しだけ思っていた。きっと同じように思っていた方も多いのではないだろうか。

そして今回ついに「佐久間大介 単独の演技仕事」は最高の形で叶い、その姿が全国公開されたのだ。

彼にとって初の単独実写映画出演が、内田英治監督の『マッチング』で心からよかったと思う。

『マッチング』作品情報


  • 『マッチング』

    2024年2月23日(金・祝)全国公開

    配給:KADOKAWA

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