©綾辻行人/講談社 ©NTV
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2024年03月25日

【十角館の殺人】原作ガチ勢&生粋の“アヤツジスト”が本気で語るドラマ&綾辻行人作品の魅力

【十角館の殺人】原作ガチ勢&生粋の“アヤツジスト”が本気で語るドラマ&綾辻行人作品の魅力

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「実写化不可能」──そんな惹句を映画やドラマで目にしたことがないだろうか。基本的には小説やマンガ、アニメなど原作がある場合に使われることが多いが、それではなぜ“不可能”なのか。たとえば原作が宇宙規模のような破格のスケールの場合。あるいは緻密な情景描写・キャラ造形に莫大な費用を必要とする場合……。

理由は様々だが、時には「ちょっと大げさだな」と感じることもある。しかし綾辻行人先生のミステリ小説「十角館の殺人」を読んだことがある人なら、“実写ドラマ化”の報せを聞いて真っ先に「実写化できるの?」という疑問が浮かんだはず。

つまり「十角館の殺人」とは正真正銘、誰もが「実写化不可能」と信じて疑わない作品なのだ。



ではなぜ、「十角館の殺人」が実写化不可能と(これまで)されてきたのか。しかし“その理由”こそ本作の核心部分であるため、易々と説明することができない。

しかし「たった一行」の文章が日本中に、いや世界中のミステリファンに衝撃を与えたことは紛れもない事実だ(実際にアメリカ「TIME」誌発表の「史上最高のミステリー&スリラーの本 100冊」に「十角館の殺人」が選出されている)。

その「十角館の殺人」が実写ドラマ化されるというのだから、情報解禁時に関連ワードがトレンド入りを果たすほどミステリファンが騒然となったのも無理はない。

そこで、実写ドラマの魅力を語る前にまずは原作「十角館の殺人」についてご紹介していきたい。

【目次】

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ミステリ小説史に燦然と輝く金字塔「十角館の殺人」とは

©綾辻行人/講談社
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講談社ノベルスより「十角館の殺人」が出版されたのは1987年のこと。当時京都大学推理小説研究会に在籍していた綾辻先生のデビュー作であり、この1作によって「新本格ミステリ」ムーブメントが巻き起こっている。現代ミステリ史を語る上で“十角館以前・以降”と分けられることからも、その衝撃がいかに大きかったのか窺えるだろう。

「十角館の殺人」は1986年の“現在”を起点として、建築家・中村青司の設計による「十角館」が建つ「角島」と「本土」を舞台にした作品。

角島に上陸したのはK**大学推理小説(ミステリ)研究会のメンバー7人で、彼・彼女らはそれぞれにつけられた海外の著名なミステリ作家の名前(アガサ・エラリイ・オルツィ・カー・ヴァン・ポウ・ルルウ)で呼び合う習慣がある。

一方本土にいる江南孝明はミス研の元メンバー・中村千織の死を告発する手紙を受け取り、彼女の親類である中村紅次郎宅で偶然知り合った島田潔と、さらに江南の級友・守須恭一も加えて手紙の謎を追うことに。

しかしその間にも角島では、十角館で合宿中のメンバーが何者かの手によって次々と殺害されていく……。

後進の道を拓いた「十角館の殺人」

「十角館の殺人」がなければ、もしかすると「金田一少年の事件簿」や「名探偵コナン」は生まれていなかったかもしれない。「十角館の殺人」を見出した名物編集者の故・宇山日出臣氏により、その後も法月綸太郎先生や我孫子武丸先生らが相次いでデビュー。新本格ミステリムーブメントを牽引することになった。

ちなみに「十角館の殺人」以降のデビュー組で、「ゴーストハント」シリーズや「十二国記」シリーズで知られる“小野主上”こと小野不由美先生と綾辻先生は学生結婚された御夫婦。

ノベルス版のあとがきで綾辻先生は「十角館の殺人」の「実質的な合作者」として小野先生の名前を挙げており、「読者の皆さんが発するであろう驚きの声を真に楽しむ権利」は小野先生にあるとも記している。(ちなみに綾辻作品の本文に掲載される建物の図版も小野先生によるもの)

「十角館の殺人」実写ドラマ化に挑んだクリエイター


それにしても、「十角館の殺人」実写ドラマ化は博打としか言いようがない。それでも実写化発表で「できるの?」という思いとともに、「いよいよか」と感じたのも事実。

「十角館の殺人」は清原紘先生の手によって既に漫画化・完結を迎えており、実現不可能と思われた「あの一行」を完璧なまでに再現してみせたのだ。

とはいえ、やはり漫画化できたからといって実写化できるとは限らない。そんな難問に敢えて挑戦して映像化にたどり着いたのが、これまでいくつものミステリ・サスペンスドラマを演出してきた内片輝監督。

演出と同じく最重要となる脚本は、「半沢直樹」や「下町ロケット」などで知られ、2026年の大河ドラマ「豊臣兄弟!」担当も発表された八津弘幸、さらに早野円と藤井香織が手がけている。

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「十角館の殺人」に集ったキャストたち


キャストは若手俳優の奥智哉が視聴者と同じ目線を担う江南役に、そして島田役には青木崇高がキャスティングされた。

また、ミス研メンバーを演じる俳優陣には、望月歩・長濱ねる・今井悠貴・鈴木康介・小林大斗・米倉れいあ・瑠己也・菊池和澄が名を連ねているが、誰がどの役を演じているのかは配信前の時点では明かされていなかった。

さて、本土にいる島田潔といえば、ミステリ作家・島田荘司先生と島田先生が生み出した名探偵・御手洗潔から取って名づけられているのは有名な話。背が高く細身といった情報から島田先生御本人をイメージしていた筆者にとって、正直なところ青木崇高の起用は少し意外だった(俳優が演じるならここ数年は佐々木蔵之介をイメージしていた)。


しかしドラマの中では不思議なことにほとんど違和感を抱かず、青木が作中で見せる飄々としていて掴みどころがない、しかし人の懐にするっと入ってくるような愛嬌はまさに島田潔そのものといえる。

江南役を演じる奥智哉の純朴な青年然りといった雰囲気も、江南孝明という事件の一歩外側で謎を追う大学生にぴたりと重なり合う。少し強引とも思える島田に振り回されながらも、いつしか息の合ったコンビネーションを見せるところも原作のイメージを上手く切り取っている。


配信前の時点では、角島に向かうミス研メンバーの役名は明かされていなかったものの、キャスティング自体もなかなか心憎い。「十角館の殺人」ほどのネームバリューがあるなら、(失礼を承知で書くなら)キャストはさらに知名度の高い売れっ子若手俳優で固めてきそうなもの。

単発ドラマではなく全5話で引っ張るならなおさらだが、一方でサスペンスラマのキャスト欄でお馴染みの「誰が犯人ぽいか」と俳優のネームバリューやイメージから詮索するのは難しい。

そんな中で、長濱ねるの起用も意外なところだ。欅坂46の元人気メンバーだけあって、ファンならばどうしてもその姿を追ってしまうことだろう。彼女の起用に何らかの思惑があるのか、制作陣の意図を勘繰りながら見るのも面白いかもしれない。

惨劇の幕が切って落とされる角島・十角館



ドラマは現代に舞台を置き換えず、原作と同じく1986年に発生する孤島の連続殺人事件を描いている。ミス研メンバーの上陸から遡ること半年前の角島では、十角館の設計者・中村青司をはじめ4人の犠牲者を出す“事件”が発生。しかし江南が受け取った中村千織の死を告発する手紙の差し出し人こそ、千織の父親であり死亡したはずの中村青司だった。

第1話冒頭も原作と同様にモノローグから始まり、「死者からの手紙」をもって十角館をめぐる物語はいよいよ幕を開ける。この時点で原作に対する忠実な再現度、リスペクトに驚かされるファンは多いだろう。

もちろんドラマならではの脚色も随所に見られるが、その再現度を目の当たりにすればするほど「本当に実写化できたのか」という期待に胸が膨らむはず。そして外界との連絡手段を断たれている角島・十角館では、ひとり、またひとりと──。



実は本作、登場人物が多くミス研メンバーが偽名で呼び合う特殊な状況ながら、提示される情報量は他作品に比べてシンプルなように思える。複雑そうに見える事件の概要も、冷静に俯瞰すれば整理しやすい。

最初の犠牲者が判明して疑心暗鬼に陥る者。次は自分ではないかと恐れる者。名探偵よろしく真相追求を試みる者。その姿や連続殺人の様相は原作から一言一句丁寧に映像に起こしたような雰囲気をまとっており、配信ドラマにして事件の不可解性、猟奇性といった新本格ミステリの定義にしっかり則っていることがわかる。


とにかく「十角館の殺人」は「ネタバレ厳禁」を極めたような作品であり、下手に情報を紹介することもできない。とはいえ、「真犯人」は必ず登場人物の中にいる

そして原作ガチ勢の筆者から見て、実写化は「成功した」とも言える。もちろん原作から入ってほしいという思いはあるが、実写化できたからこそドラマから入り、その衝撃を味わうのも良いとすら感じられたほどだ。

ひとつだけ言えるとしたら、文字と違って映像は画面内の情報が目に映りやすく記憶に残りやすい。即ち、「よく見る」ことが事件解決の糸口になるのではないだろうか。

「十角館の殺人」ドラマ化で改めて注目してほしい「安楽椅子探偵」シリーズ

綾辻作品はこれまでにも映像化されており、橋本愛と山﨑賢人が共演した学園ホラー映画Another アナザーは有名なところ。

原作は綾辻先生の新たな代表作と呼ばれ、作中であまりにも理不尽な死が描かれることから「Anotherなら死んでた」というミームも誕生している。ただし映画では原作最大のネタを早々にバラしてしまっているので、原作ファンとして本音を言えば小説から入ってほしい。

また「霧越邸殺人事件」や「鳴風荘事件 殺人方程式II」がテレビドラマになっているが、こちらはどうやら“ほぼ別物”になってしまったらしい(筆者は未見)。「十角館の殺人」と同じレベルで実写化が困難な「アナザー」は別としても、「霧越邸」と「鳴風荘」は綾辻作品の中でも比較的実写化しやすいと思うのだが……。

さて。ここで「十角館の殺人」実写ドラマ化にあたり、ひとつプッシュしたいシリーズがある。

綾辻先生と有栖川有栖先生が共同で原作を担当したドラマ「安楽椅子探偵」シリーズだ。本シリーズは出題編が先に放送され、回答を募った上で解決編が後日放送されるというミステリファンにはたまらない懸賞付きドラマ企画。そして全8作中、1~7作目まで演出を担当したのが「十角館の殺人」の内片監督でもある。

本シリーズは映像作品ならではの仕掛けがあり、とくに第1弾「安楽椅子探偵登場」はそれが顕著。「十角館の殺人」が実写化不可能と謳われるなら、「安楽椅子探偵登場」は小説化不可能といえる作品だろう。

また事件解決の糸口は出題編ですべて提示されているにもかかわらず難易度はかなり高く、回答総数9000通超に対して理由まで含めた正答率はわずか3%にとどまった。

「安楽椅子探偵登場」は全キャラを劇団俳優が演じている点も特徴で、有名俳優が演じることで生じるバイアスを排除して純粋に物語と向き合える点が面白い(ちなみに第2作「安楽椅子探偵、再び」にはブレイク前の堺雅人が出演している)。そういった意味ではドラマ版「十角館の殺人」も近しいものがあるといえる。

──いずれにせよ。「安楽椅子探偵登場」には「十角館の殺人」の“あの一行”に匹敵する前代未聞の仕掛けが施されているので、この機会にぜひ注目してみてほしい。

まだまだある「映像化困難」な綾辻作品

綾辻作品の本丸「十角館の殺人」がついに実写化されたことで、どうしてもその流れで「他の綾辻作品も!」と期待してしまう。そこで、まだまだある「映像化困難な綾辻作品」を紹介していきたい。

■「黄昏の囁き」

ダリオ・アルジェントの『サスペリア』をモチーフにした「緋色の囁き」からはじまる囁きシリーズ。といっても「緋色の囁き」、「暗闇の囁き」、そして「黄昏の囁き」と現時点では3作のみで、なおかつストーリーにつながりはない。テーマもそれぞれ異なっており、「黄昏の囁き」は“記憶”をめぐる物語になっている。

ゴシック色やホラー色が強い囁きシリーズにあって、「黄昏の囁き」は最もミステリ色が濃い。ありふれた日常の中で起きる事件を描いているため、コスト自体はそれほど高くつくことはないだろう。しかし本作の核心部分が実写化を難しくさせており、もし上手く実写化するならアンフェアすれすれのラインを狙うしかないのではないか。

■「殺人鬼 覚醒篇」

なんとも物騒なタイトルだが、その内容はさらに強烈。血飛沫四肢肉片が飛び散る残虐描写が凄まじく、綾辻作品の中でも振りに振り切った異色のスプラッタ小説となっている。

もし本作を忠実に実写映画化しようものならR18+指定は確実であり、反対に描写をマイルドにすると「殺人鬼」シリーズの魅力を損ないかねない。

さらにもうひとつ。本作はスプラッタ小説だがそこは綾辻先生、ただのスプラッタに終わらずクライマックスであっと驚く真相が明らかになる。その仕掛け自体は実写化可能なのだが、原作を忠実に映像化するとその仕掛けに序盤から気づく可能性が高いというジレンマも……。

■「四〇九号室の患者」

過去に飯田譲治監督が深夜ドラマ枠で映像化に成功しているが、こちらも綾辻作品ならではの魅力を堪能できるのであえて挙げたい。本作は中編小説にあたり、現在は中編小説集「フリークス」収録の一編として読むことができる。

とある夫婦に起きた悲惨な交通事故。伴侶と記憶を失った「わたし」が入院先の病室で語る心中を独白形式で描いた本作は、登場人物がかなり限られている。一方で物語は二転三転を繰り返し、「わたし」と同様に読者を困惑させていく。その分終盤できっちり白黒つける伏線回収が心地よく、いま改めて実写化してほしいという思いが強い。

■「迷路館の殺人」

「十角館の殺人」にはじまる館シリーズの第3作「迷路館の殺人」は、その名のとおり中村青司設計による巨大な迷路状の館を舞台にした作品。しかし表から見えるのは迷路館の入り口のみであり、“本体”は地下に作られているのでその全体像は平面図から掴むしかない。

つまり実写化する上で目に見えて巨大な館を作る必要はなく、なんならセット・廊下の転用で効率よく撮影すれば、実写化のコストはかなり抑えられるはず。

ただし本作はメイントリックはもとより、メイントリックとは別のところで“ある仕掛け”が作品全体に施されている。こればかりは映画版『アナザー』のようにいっそネタバレをしてしまうのが楽なように思えるのだが、はてさて良い方法はないものか……。

映像化作品から入るのも“アリ”かもしれないミステリ小説の世界


「十角館の殺人」に限らずミステリ小説の実写化は定期的に続いており、神木隆之介・浜辺美波コンビの映画『屍人荘の殺人』(今村昌弘原作)やメフィスト賞受賞作の映画化『法廷遊戯』(五十嵐律人原作)など、近年話題を呼んだ作品の映画化も相次いでいる。

原作の高い壁は越えられないにしても、実写化作品から興味を持って原作小説に手を伸ばすのもひとつの手立て。

「映像でこれだけ面白いのであれば、文章ならもっと……」と期待してもまず裏切られることはない。手にした小説が面白ければ、同じ作者の本を読み進めていくのも良いだろう。新たな世界の扉を開ける一助になるはずだ。

かくいう筆者にとっても「十角館の殺人」は人生で初めて読んだミステリ小説であり、文章を書くようになったきっかけの本。

こうして「十角館の殺人」について記事化できたことで、人生1周した感すらある。次にどの綾辻作品が実写化されるか期待を寄せつつ、ドラマ「十角館の殺人」が生み出した新たな驚きと興奮の余韻にもうしばらく浸っていたい。

(文:葦見川和哉)

▶︎Huluで「十角館の殺人」を観る

「十角館の殺人」作品情報

3月22日(金)午前十時(AM10 時)から Hulu で一挙独占配信(全5話)

【ストーリー】
十角形の奇妙な外観を持つ館“十角館”が存在する、角島(つのじま)。

1986年、“十角館”を建てた天才建築家・中村青司(なかむら・せいじ)は、焼け落ちた本館・青屋敷で謎の死を遂げていた。半年後、無人島と化していた角島に、K 大学ミステリ研究会の男女7人が合宿で訪れる。その頃、海を隔てた本土では、かつてミス研メンバーだった江南孝明(かわみなみ・たかあき)のもとに【死んだはずの中村青司】から1通の手紙が届く。

<十角館に滞在するミス研メンバー>と<死者からの手紙>。

「偶然とは思えない」―。江南は調査を進めるなか、島田潔(しまだ・きよし)という男と出会い、行動を共にしていく。一方“十角館”では、ミス研の1人が何者かに殺害される。「犯人は一体誰だ?」疑心暗鬼に陥り、互いに仲間を疑いはじめるメンバーたち...孤島である角島から出ることができるのは、1週間後。2つの物語から起こる【想像を超えた衝撃の結末】とは。

【予告編】


【クレジット】
キャスト:奥 智哉 青木崇高 / 望月 歩 長濱ねる 今井悠貴 鈴木康介 小林大斗 米倉れいあ 瑠己也
菊池和澄 / 濱田マリ 池田鉄洋 前川泰之 河井青葉 / 草刈民代 角田晃広 仲村トオル

原作:綾辻行人「十角館の殺人」(講談社文庫)
監督:内片 輝
脚本:八津弘幸 早野 円 藤井香織
音楽:富貴晴美
テーマ曲:「低血ボルト」ずっと真夜中でいいのに。(EMI Records / UNIVERSAL MUSIC)
プロデューサー:内片 輝 内丸摂子 木下 俊 / 中村圭吾 渋谷昌彦
チーフプロデューサー:石尾 純 勝江正隆
エグゼクティブプロデューサー:川邊昭宏 長澤一史
制作:下村忠文
制作協力:内片輝事務所 東阪企画 いまじん
製作著作:日本テレビ

公式サイト:https://www.ntv.co.jp/jukkakukannosatsujin/

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