©丹月正光/講談社 ©2024 映画「赤羽骨子のボディガード」製作委員会

俳優・ラウールを観る“3作品”<最新作『赤羽骨子のボディガード』公開中!>


2024年8月2日(金)公開の映画『赤羽骨子のボディガード』で主役・威吹荒邦(いぶきあらくに)を演じるラウール。久しぶりの俳優業となる本作だが、これまで彼が演じてきた役を振り返りつつ、俳優・ラウールの魅力に迫りたい。

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『ハニーレモンソーダ』(2021)

©2021「ハニーレモンソーダ」製作委員会 ©村田真優/集英社

映画初主演となったこの作品。学校の人気者・三浦界を演じた。目立つ恵まれたビジュアルという点で違和感はないものの、学校では友達が少なく陰キャであると公言していた彼が、恋愛経験豊富でスクールカースト最上位の界をどんな風に演じるのか想像つかなかった。

実際に作品を観ると思った以上にハマっており、本人が発光しているかのような神々しさ・驚くほどの足の長さ・二次元から飛び出したかのような美しいキスシーンに感動した。また、あまり聞く機会のないぶっきらぼうな話し方も新鮮だ。みなとみらいや夏祭りデートのシーンもあり、『赤羽骨子のボディガード』のデートシーンと比べるとラウールが演じる役の手慣れた感の違いが楽しめる。

©2021「ハニーレモンソーダ」製作委員会 ©村田真優/集英社

界の内面の苦悩を表現する場面もあり、いろんな意味でチャレンジだったのではと思うこの役だが、素晴らしい初主演作だったと思う。公開当時は観ながら大人っぽい役だなと思った記憶があるが、あらためて観返すとあどけなさを感じて驚いた。撮影が2020年なので当然といえば当然なのかもしれないが、ここ数年で彼がグッと大人っぽくなったのも理由だろう。

かっこいい役だったが、メインの役者陣の中で最年少だったこともあり、共演者たちに舞台挨拶などで「かわいい!」と言われまくっていたのが印象的だった。ヒロイン・羽花を演じた吉川愛に「かわいくて息子みたい」「ずっとそのままでいてほしい」と言われていて、作中と立場が逆転したかのようで微笑ましかった。共演した俳優たちも、当時よりさらに活躍している人も多く感慨深い。

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▶︎『ハニーレモンソーダ』を観る

映画『おそ松さん』(2022)

©映画「おそ松さん」製作委員会2022

Snow Man全員での主演となった、人気アニメの実写化作品。発表当初は「実写化は可能なのか」「同じ顔という設定なのに?」「配役これで合ってる?」など心配の声もあったが、公開されてみるとそれぞれが各キャラについて研究したうえで、演じる本人の要素が少しだけ加わったような印象で、意外にもマッチしていた。

ラウールが演じたトド松は、「甘え上手で計算高い末っ子」という設定。自分のかわいさをわかっている末っ子という点はぴったりだし、計算高い印象はないが、YouTubeの人狼企画などで見せる頭の回転の速さを考えると親和性がある役だったと思う。



『ハニーレモンソーダ』の界がスタイリッシュでかっこよかったのに対し、黒髪のカツラを被ると設定通りちょっと垢抜けない感じになることにちょっと感動した。

そして特に印象的だったのが、トド松とはまた別人格のような闇落ちしたシーンの演技。本人も「2役目に入った」と言ったほどの癖の強さに笑うとともに、ラウール×ギャグ要素の可能性を感じた。

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▶︎映画『おそ松さん』を観る

『赤羽骨子のボディガード』(2024)

©丹月正光/講談社 ©2024 映画「赤羽骨子のボディガード」製作委員会

『おそ松さん』以来、久々の俳優業となったこの作品。演じるのは、ピュアで不器用なヤンキー・威吹荒邦。発表時、金髪×白スーツ×黒シャツ(※制服)という迫力あるビジュアルのかっこよさも話題になった。100億円の懸賞金がかかった幼なじみ・赤羽骨子(出口夏希)を守るため、ボディガードをすることになるという設定で、本格的なアクションにも挑戦した。

©丹月正光/講談社 ©2024 映画「赤羽骨子のボディガード」製作委員会

荒邦は見た目はめちゃめちゃ強そうだが、実はそんなに強くないところがミソ。いや、ヤンキーとしては十分強いのだが、同じく骨子のボディガードである3年4組の面々は、幼少期から骨子を守るために格闘技やそれぞれの得意分野の技術を叩き込まれた特殊な人々。

彼らや殺し屋のような敵に比べると実力差があり、やられるシーンも出てくる。身長190cm以上の体躯を活かしたダイナミックなアクションはもちろん、ボロボロになりながらも懸命に闘う様子もひとつの見どころだ。

©丹月正光/講談社 ©2024 映画「赤羽骨子のボディガード」製作委員会

そして、命令が絶対なクラスメイトたちにはできない選択ができることも、荒邦の大きな魅力だ。序盤でとある選択を迫られる場面があるのだが、荒邦は独断で全員が助かる方法を選ぶ。「赤羽を守るってことは、3年4組を守るってことだ」というセリフにはグッときてしまった。

実力では勝てないかもしれないが、これまで持っていなかったような可能性を訴えかける荒邦に、クラスメイトたちの心も動かされていく。見た目も大きくぱっと見乱暴で敬遠されがちな荒邦が、クラスメイトたちと仲間になっていく物語でもあるのだ。



この作品のテーマを盛り込んだ主題歌、Snow Manの「BREAKOUT」にも注目したい。「仲間を守る」という歌詞は作品にもぴったりだし、グループのこととしてもしっくりくる。「仲間を守る」「仲間のために闘う」はSnow Manの得意分野だと思うので、あらためてこの作品とラウールとの出会いに運命的なものを感じた。

骨子やクラスメイトをはじめ、荒邦とさまざまな人との“絆”が見えるこの作品。骨子はもちろん、クラスの司令塔・染島澄彦(そめじますみひこ・奥平大兼)、父・丈夫(津田健次郎)、尽宮正親(じんぐうまさちか・土屋太鳳)とのやりとりにも注目してほしい。



アクションだけでなく、ギャグ要素も多く、『おそ松さん』で感じたラウール×ギャグの可能性は確信に変わった。自分はそんなに喜怒哀楽が激しいタイプではないという彼が演じる、リアクション激し目の荒邦が愛おしい。

恋愛に対しては奥手で、デートシーンでの動きがぎこちなさすぎたり、クラスメイトがボディガードだということは骨子本人には内緒なのに、わりと近くで活動する彼らに焦ったりする様子には思わず笑ってしまった。

©丹月正光/講談社 ©2024 映画「赤羽骨子のボディガード」製作委員会

荒邦という役を演じることでラウールの魅力が引き出されたし、ラウールが演じることで荒邦がより親しみ深いキャラクターになったのではないだろうか。

アクションに友情にギャグ、そして学園ものであり青春ラブコメ要素もあり、盛りだくさんなこの作品。一度観ただけでは目が足りないので、ぜひ劇場で何度も楽しんでほしい。

各方面で活躍するラウール、俳優としても期待したい!

Snow Manとしての活動は言わずもがな、俳優業やモデル業などのフィールドでも活躍を続けるラウール。パリ・コレクションでのランウェイモデルとしての出演や、「ALL JAPAN HIP HOP DANCE CHAMPIONSHIP 2024」でミニクルー部門優勝など、結果とともに彼の名前を見ることも増えつつある。

そんなラウールがこれから俳優業でどんな姿を見せてくれるのか、『赤羽骨子のボディガード』のその先についても期待したい。

(文:ぐみ)

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