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おおらかなキスをしてみたい―映画『XXX』矢崎仁司監督独占インタビュー



―たしかに感情を煽るような音の演出がなかったですね。

エンディングも、いわゆるエンディングテーマ曲じゃないのです。「劇中で使った音楽をいろいろ混ぜて、時々作品を思い出せるようなエンディングなんてどうかな?」って田中さんに話をしたら、楽しんで作ってくれて。本当に色々にやってもらいました。

XXX 矢崎仁司監督 チュープロ 初恋

映画『XXX』より『初恋』のワンシーン

―キスがテーマの作品ですが、キスはかなり細かく指導したましたか?

そんなことないですね。自分もそんなに経験もないんで(笑)本当に俳優さんに自然にやってもらって、あとはその時に僕がいいキスが見られたと思えたらOKでした。「ああ、キスしたいな」って観終わったあと思える映画にしたかったですね。

とにかくいろんな人に助けてもらった撮影だった


―『XXX』を制作するうえで特に苦労した点はどこでしょうか?

苦労という意味では全部でしたが、予算の関係で撮影期間がすごく短かったんです。ただ、途中で中断したりしたくなかったんですよね。ここまで一緒にやってくれるみんなのために、なんとか最後まで映画になるように撮り終えたいというのがあって、時間との戦いでした。

―撮影スタッフも非常に少なかったとお聞きしましたが?

制作・助監督兼ねて1人みたいな感じで、かつて『三月のライオン』を撮った時の人数とほとんど変わらないですね。みなさん助手さんも無しの状態で、各パートのひとたちも大変だったし、録音部が決まらないままに撮影に入ったので、照明部の大坂章夫さんが、竿(マイク)を振っていたりしました。仕事の合間を縫って録音の小川武さんが応援してくれて助かりましたけど。

―まさに手作りという感じですね。

各パートというものが、実質分かれてないような現場でしたね。映画を作る熱が街中に伝染したみたいな感じで、市役所の人がカブトムシ捕ってきてくれたり、近所の人が作った野菜くれたり、カニを捕ってきてくれたり、ロケ場所に家を貸してくれたり、とにかくいろんな人に助けてもらった撮影でしたね。

XXX 矢崎仁司監督 チュープロ いつかの果て果て

映画『XXX』より『いつかの果て果て』のワンシーン

―最初にもお話しましたが、宣伝配給がない状態で公開というのは大変だったんじゃないでしょうか?

そうですね。ただ、今回公開をした新宿・K's cinemaさんは、昔の中野武蔵野ホールっていう僕らの砦みたいな映画館の意思を継いでくれていて、この話を最初に僕が話した時に、まだ脚本も最終状態じゃなかった時から「作ったら上映します」ということを言ってくれたのですよ。本当に嬉しかったですね。

―それはかなり心強いですね。

公開する映画館が決まっているってことで、協賛を募るときにもすごく助かりましたね。映画を作ったはいいけど、公開する場所がないってことはなく、この映画は完成したら公開する映画館があるっていうのは、ものすごい力になりました。

理解するより感じる映画


―続編といいますか、また同様なオムニバスは撮る予定がありますか?

チュープロのメンバーの中で今回の『XXX』ではシナリオが間に合わなかった出澤暁さんが、ちょうど昨日、2人の少女のキスを書いた『おやすみのけもの』という脚本を送ってきてくれました。それで、これはやっぱり続けていきたいと思いました。

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