生の声こそ100点満点―『ぴあ映画初日満足度調査』調査隊を逆調査!
自分が知る機会がなかっただけで良質な映画はたくさんある
しかし、現地で直接アンケートを行うならではの苦労話も聞けた。
「台風が東京をほぼ直撃した時に調査をした事」(30代・女性)
「ミニシアターの外で雨や雪が降っている時などの調査は、お客様になかなか感想を伺えず苦労します」(20代・男性)
天候などに左右されやすいというのは、一様にして苦労する点のようだ。そんな苦労もありつつ、それでも調査隊を続けているのは「これまで調査隊をしてきて楽しかったこと」との設問に対する回答から伺いしれる。
「ミニシアターでの出口調査では、これまで出会う機会がなかった映画を知ることができ、さらに映画ファンの話を聞くこと自体が面白い」(20代・女性)
「お客様の絶賛する感想を聞いて興味を持ち、調査隊の先輩たちと観に行った映画にとても感動したのが良い思い出です。自分が興味を持ってなかった映画を知れるのが、この仕事の楽しみの一つだと思います」(20代・男性)
「最近観た映画の話をしたり、調査する作品について、豆知識を得られたりする事。過去作品の話を聞いて、帰りにレンタルビデオ屋さんに行くこともあります」(30代・女性)
「興味を持てなかった作品に対して、お客様とのインタビューによって興味が持てることがあります。自分が知る機会がなかっただけで良質な映画はたくさんあるんだと、その機会に巡り合える瞬間に喜びを感じています」(20代・男性)
彼ら自身が『ぴあ初日満足度調査』の読者と同じように、この調査を通して多くの作品に出会っているようだ。
映画は、観る人にいろいろなものを与えることができる
そして、今後の映画界に向けてのコメントも答えていただいた。
「3Dが定着したら次は4Dと、次々に進化していく映画と、リマスターなどが施され上映される旧作品など、選択肢が広まって行くのを感じます。新しいもの、古いもの、それぞれが共存する事を願います」(30代・女性)
「テレビやDVD、VODなど映画の見られ方が多様化する中で、映画館ならではの映画体験を届けていくことが大切だと思います」(20代・男性)
「邦画の世界進出を望んでいます。もっと多くの日本の作品が世界中の人々の目に止まればなと思います」(20代・女性)
「観客のかたの声を聞いていると、熱い声を多く聞きます。映画界をさらに盛り上げるために、いろいろな形で映画界に携わっていけたらと思っています」(20代・男性)
映画公開初日に駆けつける観客の声を生で集める調査隊員。彼らが集める、観客たちの“生の声”その存在こそが、映画業界にとって100点満点に成りうる存在なのかもしれない。最後に調査隊をはじめて4ヶ月だという1人の調査隊員の言葉を紹介しよう。
「映画は、観る人にいろいろなものを与えることができます。作品を観ることで、その人の人生が変わるきっかけになるような、そんな作品がたくさん生まれることを期待しています」(20代・女性)
さらにぴあ映画生活編集部にて、取材してきました!
→映画は観客こそが主役―『ぴあ映画初日満足度調査』中の人に聞いてきた
ぴあ映画初日満足度調査@ぴあ映画生活
取材協力:ぴあ株式会社
(文/黒宮丈治)
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