『ズートピア』解説、あまりにも深すぎる「12」の盲点
『ズートピア』のおもしろさ、奥深さには、並々ならぬものがあるのはもうご存知かと思います。
今回は、ウサギのジュディの性格の描写がどれだけ優れていたか、またキツネのニックがいかにイケメンであったか、そして作中で示されていた“秘密”を解説します。
※本記事は『ズートピア』のネタバレを含みます。未鑑賞の方はご注意ください。
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1.ジュディの“正しい”性格とは?
ウサギのジュディは“差別や偏見を許さない”性格であると描かれていました。例を挙げると以下のようなものです。・ズートピアに旅立つ前
父親の「都会は怖いんだぞ!中でもキツネは最悪だ!」という忠告に対して、ジュディは「キツネ全部がイジワルじゃないわ。性格の悪いウサギだっているわよ」と返す。・チーターのクロウハウザーと出会ったとき
ジュディは「あのね、ウサギは小さくてかわいいけど、だからって見た目で判断されるのは、あまり、その……」と言う(字幕版では「ウサギどうしでかわいいって呼ぶのはいいけど、ほかの動物に言われるのはちょっと……」になっている)。・ゾウ用のアイスを買おうとしている詐欺師親子(ニックとその仲間のフィニック)に出会ったとき
アイス屋のゾウは「お前の街にはアイスはないってことか?字は読めないだろうがな!」と詐欺師親子に言っており、その言葉にジュディは耳をピクンとさせて反応。その後は親子を救うために行動する(これは識字率が低い地域への差別と偏見になっている)。・スイギュウのボゴ署長に「カビの生えた玉ねぎを取り返したのは立派だが」と言われたとき
ジュディはその野菜が玉ねぎではないことを指摘し、正式な名前を言う。どうでしょうか。ジュディは一見して、差別や偏見を許さない、“見た目や種族だけで判断するのを嫌う”という“正しい”性格をしているように思えるでしょう。しかし、そのほかのシーンでは……
※以降は『ズートピア』のネタバレを含みます。未鑑賞の方はご注意ください。
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