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2016-05-31

『ズートピア』解説、あまりにも深すぎる「12」の盲点

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3.ジュディは“職業差別”をしていた?


明確に差別意識と呼べるものではないですが、ジュディの以下の行動とセリフも、少し“引っかかる”ものがあります。

・ジュディが初めて警察に来たとき
ジュディは新任で駐車違反の切符をきる仕事を申し付けられるが、「私は警察学校でトップの成績だったんですよ!」とボゴ署長に反論する。

・ひどい1日が終わって両親にテレビ電話をしたとき
父親に「駐車違反の切符をきる仕事の制服だ!」と指摘されると「これは今日だけなの!」とごまかそうとする。

・切符をきる仕事をして、市民から罵詈雑言を吐かれたとき
「私は本当の警官、私は本当の警官……」と頭を打ちつけながら自分に言い聞かせる

もちろん、これらは“自身の努力と能力に見合った仕事がしたい”というジュディの純粋な気持ちそのものであり、(いくら新任とはいえ)不当な仕事を押し付けられたことに対しては当然と言える反応です。しかしながら、彼女にはほんの少しだけ、職業差別的な意識も見えているようにも思えるのです。

彼女は努力して警官になったということもあり、“(自分が思う)立派な仕事”でないと、自己肯定ができないようになっていたのではないでしょうか?

振り返れば、ジュディの両親は「夢を諦めたからこの(農家の)仕事ができているんだ」「新しいことをすれば失敗もある」「にんじんはただ売るだけでいい、これも立派な仕事だ」などと幼いころのジュディに言っていました。(ジュディはそれらの両親の言葉に「私は、新しいことをするの好き!」と返したり、困惑した表情をしている)

初めてのウサギの警官を目指すほどに向上心が高いジュディにとって、“努力を伴わないような両親の仕事”は受け入れられないものだったのかもしれません。

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