『アナと雪の女王2』の特大ヒットを考察する
『アナと雪の女王2』ついてと、これからのこと
映画『アナと雪の女王2』の内容についても触れておきます。
メインキャストの過去・運命の源泉を辿る・描くということで言うと『ゴッドファーザーPART2』や『スター・ウォーズエピソード5/帝国の逆襲』、サム・ライミ監督版『スパイダーマン2』などと同じスタイルの話です。
キャラクターに降りかかる危機を乗り越える冒険譚だった1作目から、物語を進化&深化させてきました。
こうなると話が込み入ってきてしまいます。
ただ、『アナと雪の女王』は子どもが見て楽しめるアニメーション作品でなくてはありません。
物語に厚みと深みを与えながら、子どもでも何のことかちゃんと分かる、言うのは簡単ですが実際にやって見せることはそうそうできることではなく、前作から引き続き監督と脚本を担当したクリス・バックとジェニファー・リーは見事な離れ業をやってのけました。
「雪だるまつくろう」も「レット・イット・ゴー」はインストバージョンすら使わないという“お馴染みの部分”を敢えて出さないという冒険心も見事です。
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公開後のランキングアクションは?
日本で興行収入100億円突破というのは、大きなマイルストーンです。今年は4本も(『ボヘミアン・ラプソディ』『トイ・ストーリー4』『アラジン』『天気の子』)も誕生したのでちょっと錯覚が起きてますが…。
※『ボヘミアン・ラプソディ』は2018年公開ですが、2019年も興行が続きました。
この記録、日本で興行収入100億円突破を達成したのは過去に35本しかありません。
そんな中で、早くも『アナと雪の女王2』は興行収入100億円突破に“当確印”が出ました。
100億円を超えてくるような映画のランキングアクションに共通したパターンが、公開週以降も数字を落とさない、または上げてくるというパターンです。
今の日本の映画のシネコン中心の上映形態はある意味ドライで非情です。週末の数字次第で翌週末からの公開規模(スクリーン数、座席数、上映回数)を決めていきます。
映画側としては、なんとしても公開規模を確保しておきたいので、2週目以降の目減りを可能な限り避けて通りたいところです。
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