「コンテンツって究極、ビジネスモデルが作る」|『映画 えんとつ町のプペル』西野亮廣インタビュー
お金を貯めてしまう日本人
テット・ワダ
『映画 えんとつ町のプペル』は映画館に入って面白かった、外に出てサヨナラじゃなく、そのあとも考えさせられる映画でしたね。人間て良いところも、黒いところもあるじゃないですか。それらが全て映画に出てたじゃないですか。その中で凄く面白いコンセプトだなって僕が思ったのは腐るお金ですね。
西野亮廣
腐るお金には実際にモデルがあって、1930年代にオーストリアで実際にあった地域通貨なんですけど。時間が経てば経つほど価値が下がったんですよね。だから結構みんな溜め込まずに使っていくっていう。これがもし今日本にあったらどうなのかなって。
日本って、みんな貯金しちゃうんですよ。ちゃんと使わないんですよね。お金を回さないっていうのは、何なんだろうなと思ったんですよ。結論、人のことを信用してないんだなと思うんです。
それこそお仕事で色んなとこに行かせていただくんですけど、フィリピンのスラム街とか行ったときにお手伝いとかしてくれた現地の子供たちに僕お小遣いとかあげたりすることがあるんです。「チョコレート買っておいで」って彼らにお小遣いをあげるんです。そうするとすぐに売店に行ってチョコレートを買うんですけど、それを僕にもくれるんですよ。
根っから貯めないんですよね。何か良いことしたら、巡り巡って返ってくるって信じてるから。
だから自分が貧しいのにも関わらずバンバン与えるっていう。でもそれが結構面白いなと思って。やっぱり与えた人が一番与えられるっていうそういう発想になっている国で。
日本は、「お前に与えて返ってくるのか?」というところに疑いがあるから、まずは貯め込んでしまう。ここって結構人を信じないといけないところで。コロナなんかはまさに協力しないと乗り切れない問題なので。日本人が他人を全然信じないっていう事に対して、ちょっと見直さなきゃいけないタイミングなのかなっていうのがあって映画の中に入れてみてます。
テット・ワダ
日本は歳取った時にお金がないと動けなくなって大変だからって考えますよね。大切だと思うんですけど、本当に日本の人はお金を使わないなと。
西野亮廣
投資の発想が日本人にはあんまりないですよね。自己投資も含めて。日本の学校教育で、お金のことを全く習わないので。もし持ってるお金が沢山あったとしたら、若いうちに自己投資して、知識がいっぱいある状態で人生生きた方がプラスですもんね。
テット・ワダ
普通だったら、そのチョコレート買ったら僕のってなっちゃいますよね。そのお金をくれた人に渡すっていうのがお金の循環というか、そのハピネスが循環してるような気がしますね。
西野亮廣
むっちゃわかります。クラウドファンディングをやると凄く見えてくるんですよ。本当は、学校の義務教育とかでクラウドファンディングをやるといいと思うんですけど。
クラウドファンディングでお金が集まる人ってわかりやすくギバーなんですよ。人にシェアしまくってる人に、チャンスが来るので。その人が挑戦しなきゃいけなくなって「予算が必要です」ってなった時に、返してもらえる。
それまでにどれだけギブしてたかっていうのは、クラウドファンディングが結構可視化するんで。面白いですよね。みんなやると良いと思いますね。
テット・ワダ
クラウドファンディングは、その人の信頼とガッツ、未来に対して一緒に歩もうぜっていうものですよね。そこで成功というか、それを西野さんはエンジョイされてるじゃないですか。今のこの世の中に必要なシステムですよね。まだ日本では、クラウドファンディングって何っていうところがありますよね。
西野亮廣
詐欺みたいな扱いですよね。詐欺ですかってまだ言われるので。ヤバいですよね。
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