映画コラム

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2021年02月06日

『ダニエル』レビュー:空想上の友達が、やがて脅威の存在と化すサスペンス!  

『ダニエル』レビュー:空想上の友達が、やがて脅威の存在と化すサスペンス!  



■増當竜也連載「ニューシネマ・アナリティクス」SHORT

ティム・ロビンス&スーザン・サランドンの息子メイルズ・ロビンスと、アーノルド・シュワルツェネッガーの息子パトリック・シュワルツェネッガーが共演したサイコ・サスペンス映画。

製作に『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズのイライジャ・ウッドも参画しています。



幼いルークには空想上の友達“イマジナリーフレンド”のダニエルがいましたが、ある事件が元でダニエルを封印。

それから時が経ち、冴えない若者に成長していたルーク(マイルズ・ロビンス)は、精神科医の助言もあって封印を解き、ダニエルを開放します。

最初の頃はダニエルに背中を押されつつ、楽しい生活を送れるようになっていったルークでしたが、やがてダニエルの行動はエスカレーとしていき……。



何よりも二大二世スターの競演が実にスリリングな情緒を呼ぶ拾い物の作品です。

ナイーヴな中にどこかしら狂気を秘めた感のあるマイルズと、まるで『ターミネーター』に出演していたころの若き日のシュワちゃんを彷彿させるパトリックの得体の知れない魅力。

悪魔のように艶めかしいイマジナリー・フレンドがルークの妄想の産物ではなく、もしかしたら実在する本当の悪魔なのではないかと、見る側に思わせてしまうあたりもスリリング。

演出にあたって『エクソシスト』をはじめとするウイリアムフリードキン監督作品を研究したというアダム・エジプト・モーティマー監督のセンスがすこぶるうまく醸し出された佳作です。

(文:増當竜也)

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