国内ドラマ

REGULAR

2021年06月20日

「リコカツ」第9話までのネタバレ感想|ついに咲と紘一が思いを打ち明ける! あと、あの家の平米数はどれぐらい?(&第10話のあらすじ)

「リコカツ」第9話までのネタバレ感想|ついに咲と紘一が思いを打ち明ける! あと、あの家の平米数はどれぐらい?(&第10話のあらすじ)


第10話のあらすじ&感想

第10話のあらすじ



互いの気持ちを確かめ合った咲(北川景子)と紘一(永山瑛太)は、改めて交際をスタートさせた。大切なマンションを売ったことを後悔する2人のため、貴也(高橋光臣)は買い戻しの交渉を試みる。すると、直接事情を聞きたいと買い主自らマンションにやって来て…。

そんな中、咲は3年間のパリ研修の話を受けるかどうか悩んでいた。ようやく手にしたチャンスだが、紘一との新たな生活のことを考えると、なかなか答えを出せない。もし研修を受けるとしたら、連(白洲迅)の新しい小説が完成したあと。時間は迫っていた…。
一方、パリ研修の話を連から偶然聞かされていた紘一は、咲のためにと悩んだ末に、ある決意を秘めていて…。

互いの幸せを優先しようとする咲と紘一は、どんな選択をするのか?
咲と紘一がふたりで考えた、ふたりが目指す“理想”とは…!?

第10話の感想

「これからは大切なことは一人で決めずに、きちんと話し合いたい。どうすれば二人でいられるのか、何度でも話し合いたい」

「リコカツ」が最終回を迎えた。離婚した咲(北川景子)と紘一(永山瑛太)はついに結ばれてハッピーエンド。だけど、そこまでには長い道のりがあった。冒頭の咲のセリフにあるように、二人に必要だったのは「話し合い」だった。

再び交際を始めた咲と紘一だったが(とはいえ、「交際0日婚」だったので交際は実質初めて)、二人には頭の痛い問題があった。咲が3年間のパリ研修に行くかどうか迷っていたのだ。劇中の会話にもあるように、女性にとって30代の3年間は大きい。

咲の悩みを知った紘一は、自衛隊を辞めることを一人で決めてしまう。彼が見た「他を生かすため」のプレートは、彼が勤務する航空救難団のモットー「That Others May Live 他を生かすために」から採られたもの。

しかし、紘一が退職願を出したことを知った咲は激昂する。ここが一つのポイントなのだが、咲は紘一が自分のパリ行きのことを知らないと思ってビンタをしている。つまり、二人のことを一人で決めてしまった紘一に腹を立てたのではなく、仕事に誇りを持たない紘一に腹を立てたということになる(そもそも咲はパリ行きも一人で決めようとしていた)。

咲はそれほどまでに苛烈な仕事観の持ち主であり、そんな咲が好きだからこそ、紘一は「パリに行かない!」と誓った咲の心の裏側にある「迷い」を見抜くことができた。そして、そこから二人のあるべき夫婦の形を模索する「話し合い」をしていく。

紘一の提案は「3年間待つ」というものだった。咲はパリで自分の夢を実現し、帰国後に結婚もする。36歳になってからでも、結婚生活は遅くはないし、子どもをつくることだって不可能じゃない。これが「二人の幸せの形」だ。

「自分たちの絆は、そんなヤワではない。未来というのは、自分たちで描くものだ」という紘一の言葉の主語が「自分たち」になっているのは、何事も一人で決めようとしてきた咲と紘一の大きな変化の表れである。そこから3年間、紘一は二人で住む家を守り、咲は紘一のために時間を調整しながら「おはよう」「おやすみ」を言い続けた(何げに大変だったと思う)。こうやって時間を積み重ね、会話を積み重ねて、二人はやっと夫婦に戻ることができたのだ。

「夫婦の形は、きっと夫婦の数だけある」「私たちには、私たちらしい夫婦の形が、きっとある」とは咲のモノローグ。紘一の両親も、咲の両親も、離婚を経て再び友人として歩みだした。夫婦も、家族も、誰かが決めた理想の形なんてありはしない。このドラマでは特に前半、日本伝統の家父長制度がカリカチュアされて描かれていたが、「日本人なら」とか「伝統なら」なんてことも、もちろん関係ない。それはそういうものが好きな人同士でやればいいことである。

大切なのは、二人がお互いを思い、二人の理想の未来を考え、それを伝え合うこと。当たり前といえば当たり前のことを、しっかり描いたドラマだった。

→目次へ戻る

無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。

無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。

(C)TBS

RANKING

SPONSORD

PICK UP!