【NetflixやAmazon Primeで視聴・レンタル可】私的音楽映画ベスト5


スティル・クレイジー



1977年に解散した架空のロックバンド「ストレンジ・フルーツ」が20年の時を経てカムバックする話なんですが、『アンヴィル! 夢を諦めきれない男たち』とか『シュガーマン 奇跡に愛された男』とかのドキュメンタリーがお好きな方にはピッタリでしょう。

というか、『アンヴィル! 夢を諦めきれない男たち』か『シュガーマン 奇跡に愛された男』のどちらかをドキュメンタリー枠に入れたかったのですが、いずれも配信・レンタルされていないので、それに近いものを選びました……といっても代打ではなく、映画自体は素晴らしいです。

主人公のオッサンはバンド解散後、コンドームの自販機に商品を補充する仕事をしてるんですけど、プロモーターから再結成を持ちかけられて、昔のメンバーを招集しようと奔走するんですね。元メンバーは主人公含めて、もう全員しょうもないオッサンなんですが、何とか集まるわけです(ギター以外)。

それで「再結成をかけたヨーロッパツアーだ」って各地を回るんですけど、バンドの出来はボロボロだわ、メンバーも喧嘩しだすわ、再結成に関するありとあらゆる問題が起こるという(笑)。ただ、映画自体はコメディタッチなんですけど「ああ、こういう再結成バンド、居そうだな」っていうリアルさも同居しているので、決して荒唐無稽にはならずに物語は進んでいきます。

最近の音楽映画は史実に基づいて、実在のバンドやシンガーを時代考証バッチリで出すっていうのが多い印象で、もちろんそれらも素晴らしいのですが、本作のようなワキが甘めな「バカ映画」一歩手前の作品も「ああ、こういうのでいいんだよな」とため息交じりに唸ってしまうことでしょう。

そしてラスト。ラストはもうベタもベッタベタなんですが、「ここでアレ、くるな」とか、「はいここでキメ顔チョーキング来ましたぁ!」など、あまりに展開とカメラワークの予想ができるため、実際のバンドのライブDVDを観ているような安心感と感動を味わえます。

※Apple TV・Amazon Prime Videoでレンタル可能

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