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2021年08月28日

<#家族募集します>最終回まで全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】

<#家族募集します>最終回まで全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】


第8話ストーリー&レビュー

第8話のストーリー


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旅行中の俊平(重岡大毅)と礼(木村文乃)の元に、大地(三浦綺羅)からの電話が。それは、銀治(石橋蓮司)が倒れたという知らせだった──
ちょうど出かけていた蒼介(仲野太賀)とめいく(岸井ゆきの)に代わり、電話で大地に指示を出す俊平と礼。そしてふたりは、急いで東京に戻ることに。

帰宅した蒼介たちと、知らせを受けた黒崎親子も駆けつけ、病院に集まったにじやの“家族”。俊平たちは、銀治の“本当の家族”に連絡を入れるべきではないかと思案する。しかし、銀治は今まで家族について頑なに口を閉ざしていたため、全く情報がなく連絡先もわからない…そこで俊平たちは、SNSを使って銀治の家族を探すことを思いつく……!

すると、「銀治の家族だ」と名乗る女性(ヒコロヒー)が突然にじやにやって来て──。

第8話のレビュー

シンプルに、「家族ってなんだろうなあ」と考えさせられる。

銀治が心筋梗塞で倒れた。旅先で大地から連絡をもらった俊平と礼は、事情を聞きながら救急車を呼ぶ。そしてそのまま岐路へ。
同じく旅行中の黒崎にも連絡をする俊平。礼は、遅い時間だから、と一度は俊平を止める。が、俊平は「家族だから」と言ってメッセージを送った。旅先での親子水入らずの時間も大事だ。でも、すぐに知らされなかったら、きっと辛い。

銀治はしばらく入院。蒼介を中心にみんなで「にじや」を切り盛りすることになる。そうだ、大人たちも夏休み中だった。「にじや」はランチタイムも盛況。俊平や礼、何より黒崎が一番楽しそうだ。初登場時のピリピリした空気が嘘のよう。一度「威厳のあるオトナ」になってしまうと、素直とか無邪気になるのは難しい。そんな頑なな心をほぐしたのも「にじや」という場所なんだろう。

しかし、気になるのはやはり銀治と、銀治の家族のこと。銀治にもしものことがあったら。家族について話そうとしない銀治に、蒼介たちは、SNSで家族を探すことに。それは……このご時勢になかなか危険では? と思うが、投稿を見た銀治の家族だと名乗る女性が店にやってくる。

明かされたのは、蒼介も知らなかった銀治と家族の過去。絶縁状態の息子夫婦。息子が銀治に輪をかけて頑固なせいで、きっかけをつかめないまま時間が過ぎてしまった(石橋蓮司さんの息子役に宇野祥平さんってナイスキャスティングでは……)。でも、できればまた一緒に暮らして「にじや」をやっていきたいという思いはある。

蒼介は、俊平たちに銀治の家族がやってきたことを言えない。銀治には家族を取り戻してほしい。でも、それは今の家族の解散を意味する。互いをわかり合い、子どもたちの仲も深まりつつある。ひとり親同士の俊平たちにとって、今の状態は心身ともに余裕が持てるとてもよい状況だ。
何より、蒼介はやっと手に入れた自分の家族だ。
自分が黙っていれば、俊平たちも知らないまま、銀治の家族の関係修復に進展もないだろう。ただ、蒼介はその事実を黙っていられるほど、冷たい人間ではないのだ。
ただキャベツを切っているだけのシーンが蒼介の苦悩を深く描いていた。当然、ほかの3人も蒼介の異変に気がつく。

さらに、黒崎の元妻で、いつきの母親が予定を早めて帰国するとの連絡が入る。もともと黒崎といつきが一緒にいる時間は限られていた。このまま、「にじや」での家族の時間は終わるのか。

新しい家族の形と、これまでの家族の形。どちらを選んだとしても、間違いではない。優先されるのはそれぞれの幸せだ。

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