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2021年08月30日

<ボクの殺意が恋をした>最終回まで全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】

<ボクの殺意が恋をした>最終回まで全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】


第8話ストーリー&レビュー

第8話のストーリー



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柊(中川大志)をかばって撃たれた葵(新木優子)は、病院へ運ばれて緊急手術を受ける。手術は成功するものの、葵の意識は戻らず危険な状態が続く。柊は、丈一郎(藤木直人)と再会。丈一郎と千景(田中みな実)は、柊に事情を話す。丈一郎を撃ったのは詩織(水野美紀)だと聞かされ、衝撃を受ける柊。詩織は、武尊(小池徹平)が遺したデータを探していた。そのデータは、武尊が葵に託した万年筆の中に隠されていた。そんな中、鳴宮美月が銃撃されたというニュースが流れる。美月の仕事部屋に警察が立ち入り、万年筆を押収。それは万年筆を手に入れるために詩織が仕組んだことだった。柊は丈一郎とともに葵を守る作戦を開始。その頃、詩織は、柊たちを始末しようと罠を張っていた――!

第8話のレビュー



自分のせいで葵(新木優子)を危険に晒してしまった柊(中川大志)。なんとか一命は取り留めたものの、葵はまだ危険な状態だ。柊は流星(鈴木伸之)に「帰れ。ここにいる資格はない」と追い払われてしまう。なんだか、懸命に葵を守っていた時の柊と比べると、随分と姿が小さく見えた。

失意の中で帰宅した柊を待っていたのは、千景(田中みな実)、そして丈一郎(藤木直人)だった。
目に映ったものを疑い、戸惑いの中で動きは緩慢になり、事態を信じられず驚くも、そこにはじんわり喜びが滲んでいるように見えた。ころころ変わる柊、もとい中川大志の表情が楽しく、愛おしい。それにしても、殺されたふりをしていたにもかかわらず、突如「大丈夫か、柊!」と飛び出してくる丈さんもなかなか悪い人だ(嫌いじゃない)。

詩織(水野美紀)が私的にSOSを利用していたこと、その証拠を掴んだ赤坂武尊(小池徹平)が自殺に見せかけて詩織に殺されたこと、詩織が悪事を働いている確証を得るために葉山葵を鳴宮美月に仕立て上げたこと、そして詩織が丈一郎を撃ったこと…。柊は自分がこれまで見ていたものと、千景と丈一郎が話す事実に大きな乖離があったことに驚きを隠せない。丈一郎がいなくなって以来、最も信頼していただろう詩織が黒幕だったのだから当然だろう。筆者であれば、人間不信になってしまいそうだ。

柊たちvs詩織という構図が浮き彫りになった今、切り札となるのは武尊が残してくれたデータ。しかし、柊の家に仕掛けたこけしで盗聴していた莉奈(松本穂香)が、万年筆にデータが隠してある可能性があることを詩織に密告してしまう。こけし、お前やはり…という気持ちになった視聴者も多かったはず。無害な人間ではないだろうと思ってはいたが、柊へは少ならかぬ好意を抱いていただろうから複雑だ。
そして即座に警察が動く。なんと鳴宮美月(葵)射殺の犯人を捜索するために、美月の私物を押収するというのだ。撃たれた側なのに? 本人の同意もなく? 警察にそんな横暴が許されるのだろうか。たまたま風岡(中尾明慶)が部屋に居合わせていたものの、あっさり万年筆を奪われてしまった。つ、使えない…。

万年筆に入ったSDカードも詩織の手に渡った今、次は関係者を始末するはずだと丈一郎は推測する。そこで、丈一郎と柊が葵を病院から連れ出す計画を企てる。
並んでスーツに着替える様はかっこいいのに、その後のネクタイにまつわるやり取りはかわいい。親子だけど血の繋がりはなくて、でも血よりもずっと濃くて確かなもので繋がっている2人。一緒にいて、じゃれ合っているのを見られてよかったなと思い、戦いの前、束の間の平和なシーンなのにグッときた。

その頃、病室では葵が目を覚ましていた。付き添っていた流星に向かって葵がまず口にしたのは、柊の名前。流星の気持ちを考えると切なすぎる。そして病室で話す2人の会話を聞いてしまった風岡。デス・プリンスの表情に変わった流星に、ものすごい走り方で追いかけられる。風岡さんの無事を祈りつつ、デス・プリンスを演じる鈴木伸之、さてはめちゃくちゃ乗り気だな…? とにやける。

予定通り、葵奪還のために病院へ。この計画には、デス・プリンス改め愛に生きる“ラブ・プリンス”も加担していた。そのおかげもあって、なんとか葵を救い出すことに成功した柊だったが、詩織がこんなことで引き下がるわけがない。
なんと、ニュースで鳴宮美月を銃撃した疑いで、柊が指名手配中だと報道されていた…!

千景がすべてを知った上で、丈一郎とコンタクトを取り、誰も傷つかぬよう詩織の悪事を暴こうとしていたことに、筆者は少なからず救われた気持ちになった。だが、そこまでして詩織が隠したい悪事の全貌が詳らかになっていないはず。今回、初めて子どもを抱く笑顔の詩織の写真が出されたが、あの子は一体誰なのか。
ようやく自分たちの気持ちに向き合えそうな柊と葵。しかし、そこに入り込めず切ない恋心を抱える流星と、実は詩織からの刺客だったらしい莉奈。まだまだ敵と味方が入れ替わりそうな危険もはらむ中で、クライマックスまでさらに目が離せない!


※この記事は「ボクの殺意が恋をした」の各話を1つにまとめたものです。

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