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2021年07月29日

「にぶんのいち夫婦」第8話レビュー:離婚しかないのか?さらに波乱の最終回、二人のたどり着いた意外な結末(※ストーリーネタバレあり)

「にぶんのいち夫婦」第8話レビュー:離婚しかないのか?さらに波乱の最終回、二人のたどり着いた意外な結末(※ストーリーネタバレあり)



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比嘉愛未が主演のドラマParavi(テレビ東京系)新ドラマ「にぶんのいち夫婦」が2021年6月2日より放送開始。

本作は、結婚2年目の32歳の主婦・中山文(なかやまあや、演・比嘉愛未)が主人公。夫のスマホに表示された女性からのメッセージをきっかけに浮気疑惑が浮上。夫の浮気は事実なのか?その相手の正体は?

本記事では、そんな話題作の第8話(最終話)をcinemas PLUSのドラマライターが紐解いていく。

「にぶんのいち夫婦」第8話のレビュー


すべてさやか(黒川智花)の嘘で、和真(竹財輝之助)は浮気していなかったとわかった前回。だが文(比嘉愛未)の出した答えは「別れよう」だった。

浮気していなかったとはいえ、さやかとのことを隠すため、文に何度も嘘をついた和真。自分を責めるが、悔やんでももう遅いのか……? 文と同じくもう一人の自分が自分を責めてくるスタイル、こんなところで似たもの夫婦感出てて切ない。



高梨が無断欠勤を続けていると聞いた和真。留守電を入れていると公園に座っていた。嫁にさとみとの不倫がばれ、子どもと家を出ていったという。「不倫ぐらいででていきやがって」「ふざけんなよ」「今まで食わせてやったのに」「ただの浮気だろ、本気なわけねえだろ」身勝手な言い分を並べながら泣く高梨。あきれる。

そんな高梨を信じられない顔で観ながら、自問自答する和真。



すっかりお腹が大きくなった優香(瀬戸さおり)。元モラハラ夫だったヨシキさんもすっかりお腹の子にメロメロらしい。めっちゃよかったけど、あんなひどいこと言うような奴がそんなに改心するのか? さやかを除いた3人で集まった面々。口には出さないがみんな彼女のことを気にかけているようだった。

公園で一人ブランコに乗るさやかを見かけ、隣に座る文。
文、いい人すぎない? さすがにずっと仲いいふりしてあんなことした奴、口もききたくなければ近寄りたくもない。

いつも真っ直ぐな文がずっとうらやましかった。文の持ってるものが何でも欲しかったというさやか。文は高校生のとき、カラオケボックスで彼とキスしてたのがさやかだと気づいてたと打ち明ける。信じたくなくて、友達でいられなくなると思って言えなかったという。あのとき勇気を出していれば、今になってこんなことにはならなかった、と。



ごめんさやか、と言う文に何でよ、と泣くさやか。
うーん、まあやっぱり圧倒的にさやかが悪いよな。

文が母親の家から出かけようとすると、そこには高梨が。お前らのせいでうちの家庭が壊れた、責任取れよと言って文を襲おうとした。突き飛ばされて逆上し、包丁を持って文に襲い掛かる。

もう駄目だ、と思った瞬間文に覆いかぶさった人物がいた。
和真だった。「文ちゃん、大丈夫?」と言って倒れる。

文が襲われていたとき電話していた樋口も病院にかけつける。
取り乱す文に頼まれ、手を握っていてくれた。
翌日お礼を言う文に



「俺、文さんのことが好きです。けど、昨日文さんといて気づいちゃったんです。俺が好きなのは、旦那さんを一途に愛し続ける文さんだって。だから、文さんはそのままでいてください」

「さよなら、文さん」

樋口、最後までかっこよすぎる。あんたいい男だったよ……。
いつか愛してくれる人とちゃんと幸せになってほしい。

しっかし、高梨の人格やばすぎるだろ……。
散々好き勝手した挙句他責すぎる。現行犯で捕まったんだろうけど。
よく考えたら奥さんとお子さん、浮気された上に逆恨みで人を刺した夫(父親)を持って気の毒すぎる。

病院に持っていくものを取りに家に戻った文。
机の上に置いてあったのは、文への手紙。

自分がいかにずるくて臆病で小さい人間なのか知っていたから、ずっと自分に自信がなかったこと。文に愛されて文にふさわしい夫にならなきゃともがいていたこと。でも結局文に会う前の自分と同じように取り繕っていただけだったこと。

完璧な夫と言われていた和真の、意外な本音がそこにあった。

「でも文ちゃんと一緒に生きていきたい。その気持ちだけは変えることができないんだ。だって僕は……」

そこまでナレーションが入ったところで病室につく。
起き上がった和真が続けた。

「文ちゃんのことが好きなんだ。好きで、どうしても……大好きなんだ」

「私も和真のことが好き、大好き」



抱き合う二人に、じーんとしてしまった。
前回までは、この夫婦にこんな気持ちになることはないと思っていたのに。

ずっと不思議だった「にぶんのいち夫婦」の意味が、最後の最後でわかった。

半人前の自分も、相手の弱さを認める。半人前同士だからこそ夫婦になった。
にぶんのいち同士のにぶんのいち夫婦。精一杯の思いを持ち寄って、二人だけの幸せをこれから作っていく。

素晴らしいラストだった。ドロ沼不倫劇の最後にこんな温かい気持ちにさせてもらえるとは思わなかった。二人ともお人よしなので近づいてくるヤバい人には気を付けつつ、今度こそ幸せになってほしい。

→「Paravi」で第8話(最終話)を見る

第8話ストーリー 嘘の正体



「世界一幸せだと思っていたあの頃には、もう戻れない」全てがさやか(黒川智花)の嘘だと分かり、和真(竹財輝之助)への浮気疑惑も晴れることに。しかし、文(比嘉愛未)は和真に「離婚しよう」と告げる。
一方、文を思うがゆえ秘密や嘘を重ねていったことで、全てを狂わせてしまった和真。どうしてこうなってしまったのか…和真は絶望の淵につき落とされていた。そんな中、予想外の出来事が2人を襲う!?最後に導き出した“夫婦”の形とは?

(文:ぐみ)

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