俳優・映画人コラム

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2021年08月13日

女優・伊藤万理華の魅力:可愛らしさから自分らしさへの変化を振り返る『サマーフィルムにのって』公開記念

女優・伊藤万理華の魅力:可愛らしさから自分らしさへの変化を振り返る『サマーフィルムにのって』公開記念

自己表現への新たな挑戦


初の個展「伊藤万理華の脳内博覧会」を起点に、乃木坂46から女優としての道を歩み始めた伊藤万理華。


その決意は同展覧会で公開された映像「はじまりか、」(演出:福島真希・福島節)でも垣間見ることができる。



過去の活動を総括するように歌い踊り、新たなスタートを切った彼女。
その女優としての活動は挑戦の日々だったといえるだろう。


(C)2019「潤一」製作委員会

是枝裕和を中心とする制作者集団・分福の企画・制作、主演・志尊淳の連作ドラマ「潤一」では、虚ろな表情が印象的な女性・美夏を熱演。

アイドル時代とは異なる影を感じさせる大人の女性を演じ、ラブシーンにも挑戦した彼女は、気丈にふるまいつつも内面は脆い女性という難役を見事に演じきっている。


(C)2019 河本ほむら・尚村透/SQUARE ENIX

一方、『あさひなぐ』に続いて、英勉監督とのタッグとなった『映画 賭ケグルイ』(19)では、男勝りな武装集団リーダー・犬八十夢を好演。

若手俳優陣の演技合戦とも称された大人気シリーズの劇場版で、物語に波乱を巻き起こす重要キャラクターとして確かな存在感を発揮している。

アクションシーンにも挑戦したこの演技が注目を集めたことでボーイッシュな役柄の起用も増えはじめることとなった。



また、役者としての幅を広げた作品には「私たちも伊藤万理華ですが。」(監督:アベラヒデノブ)も挙げられるだろう。

本人が演技の醍醐味を味わった作品として過去に挙げたこともある本作では、おバカ女子高生・AD・恋愛カウンセラー・警備員と、もしもの世界に生きる4人の自分を演じ、思わぬコメディエンヌぶりが開花。

劇中における役柄(可愛らしい女子高生からボーイッシュな警備員まで)の変化は、本人が演じてきた過去の役柄の変遷にも通ずるように感じられる。
(本編はこちらのサイトからスマートフォン限定で鑑賞できる。)

このように、女優として本格的に活動を始めた彼女は、様々な人間を演じていくうちに、新しい自己表現の形を身につけていったと言えるのではないだろうか。

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