女優・白石麻衣の強み:ナチュラルに役と向き合い魅了する表現者
白石麻衣の女優としての強み
白石の女優としてのキャリアを振り返ったときに、西野や深川、若月といった現在女優として活躍しているメンバーと比べると、意外にも出演数が少ないことに気づかされる。このことは白石の経歴からすると少々意外だったかもしれない。しかし、バイプレイヤーという形であれ白石は女優としての個性を遺憾なく発揮してきた。むしろ、バイプレーヤーであれだけの役者としての強みを示すことができたのは白石の凄さだろう。ヒロインに抜擢され、期待以上の活躍をしてみせたのも当然といえば当然だったのかもしれない。
(C)2017 映画「あさひなぐ」製作委員会 (C)2011 こざき亜衣/小学館
限られた出演作のなかで白石が女優として評価された理由はどこにあるのだろうか。まず、“クールビューティー”という強烈なパブリックイメージを抱えている白石にとって、役者として演じる際にそのイメージがどうしても付きまとってくるものだ。むしろ、それが女優としての強みとして表れてくるということが多いだろう。例えば、西野や深川であればある程度のパブリックイメージを役に(意識的であれ無意識であれ)投影しながら演じていることがほとんどだ。
しかし、白石に関して言えば、そのパブリックイメージのような強い個性というものが演技の中に現れることはほとんどない。たとえどんな役柄であっても白石は役のイメージにすんなりと溶け込んで自然に表現することができるのだ。パブリックイメージを無視して、ナチュラルに役に向き合うことができる役者としての特性は、白石の強みであり個性だろう。
(C)2020 映画「スマホを落としただけなのに2」製作委員会
また、白石がこれまで演じてきた役柄は極端でバラエティに富んだものが多かったが、どの作品でも及第点以上の演技を披露しているのだから女優としても相当なポテンシャルの持ち主なのだと実感させられた。
何者にも違和感なく溶け込める安定感は今後の女優としてのキャリアにとっても大きな強みになるはずだし、息の長い女優としても活躍していけるはずだ。
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