「八月は夜のバッティングセンターで。」第8話レビュー:古田「僕はスワローズの古田だからね」は泣く。山崎夢羽(BEYOOOOONDS)の演技にも注目(※ストーリーネタバレあり)
→「八月は夜のバッティングセンターで。」第8話の画像ギャラリーへ
【関連記事】「八月は夜のバッティングセンターで。」第1話レビュー
【関連記事】「八月は夜のバッティングセンターで。」第2話レビュー
【関連記事】「八月は夜のバッティングセンターで。」第3話レビュー
【関連記事】「八月は夜のバッティングセンターで。」第4話レビュー
【関連記事】「八月は夜のバッティングセンターで。」第5話レビュー
【関連記事】「八月は夜のバッティングセンターで。」第6話レビュー
【関連記事】「八月は夜のバッティングセンターで。」第7話レビュー
テレ東が描く新感覚“ベースボール・ヒューマンドラマ”!
関水渚×仲村トオルW主演で、この夏開幕!
わけあって夏休みにアルバイトをすることになった17歳の女子高生・夏葉舞(関水渚)と「バットのスイングだけで、その人の悩みがわかる」と豪語する47歳の謎の元プロ野球選手(仲村トオル)。
二人がバッティングセンターに現れる女性たちの悩みを「野球論」に例えた独自の「人生論」で解決へと導いていく。
本記事では、そんな話題作の第8話をcinemas PLUSのドラマライターが紐解いていく。
「八月は夜のバッティングセンターで。」第8話レビュー
今回の悩める女性は、アイドルグループ『27』のセンター・神崎ヒナ(山崎夢羽)。前センターが辞めた後、新センターとなったヒナだが、グループの中でも、外仕事でも自分が目立つことしか考えていない。マネージャーに注意されても反抗的で、まったく反省していない様子。「自分は一人で結果を残してる」と言い張る。
アイドルには賞味期限がある、グループなんてどうでもいいというヒナを、チームで野球をしていた自分と重ねて言い合いになる舞(関水渚)。お客さん相手に感情的になるのはよくないが、確かにヒナはあまりにも自分勝手だ。
ヒナを演じる山崎夢羽自身も、ハロー!プロジェクトのアイドルグループ「BEYOOOOONDS」のメンバー。映画『あの頃。』で松浦亜弥役を演じたことでご存知の方もいるかもしれない。
実際の山崎夢羽は、ボーカルで重要なパートを任されることも多いという点ではヒナと一緒だが、かなり謙虚な性格だ。そういう意味では真逆のヒナを、もともとある程度活動を知っている筆者から見ても小憎らしくなってくるくらいよく演じていた。今後、またこういった演技の機会が増えるとうれしい。
「チームリーダー」回のライフイズベースボールの世界、登場するレジェンドが古田敦也なのもアツかった。さすがに野球に詳しくない筆者でも知っている、選手兼任監督として活躍した人だ。
チームが勝ってないじゃないか、そんなんじゃ普段だって貢献できてないと思うよ、とたしなめられムキになるヒナ。
マウンドに立つ古田を見ながら伊藤(仲村トオル)は言う。
「彼はなぁ、このチームで勝つにはどうすればいいか、自分には何ができるのか、常にそのことを考えてる」
「たしかに一選手としてゲームに臨むよりも、はるかに大きなプレッシャーがあるだろう。その重圧の中、自分のための練習の時間は満足に取れず、心も身体もボロボロに削られていき、個人としての成績は衰えてしまうかもしれない」
「何でそこまでやるのか、教えてください」と古田に話しかけるヒナ。帰ってきた答えはこうだ。
「うーん、単純に、自分の好きなチームで勝ちたいから」
「好きなチーム?」
「僕はスワローズの古田だからね。自分の好きなチームで勝てたら、喜びって掛け算になっていくよね」
「え、君は自分のチームが好きじゃないの? そこのところ、よーくもう一度考えてごらん」
チームやメンバーの大切さに気付いたヒナは、より一層活躍する。
あれだけ自己中だったところから、ここまで変われるものだろうか? とも思うが、ステージでパフォーマンスする彼女はキラキラしていた。
「僕はスワローズの古田だからね」には涙腺がゆるんだ。
私は彼やスワローズのファンではないけれど、長らく何らかのチームやグループで活動している人たちが好きだ。引退してなお、チームを大切に思う発言をしてくれるのには泣いてしまう。スワローズや彼のファンの方だったら、さらにずっとうれしい言葉だろうなと思う。
舞の過去も明らかになる。勝つことにこだわりすぎた舞は、部員たちに無理な練習を強いていた。見かねて意見したチームメイトに対し、腹を立てながら投げたボールが相手の手に当たり、けがを負わせてしまう。そんな自分が野球を続ける資格はないと部活を去ったのだった。
次回、ゲストなしの最終回。舞の心に、決着はつくのか。
→「Paravi」で第8話を見る
第8話ストーリー
夏葉バッティングセンターにテレビ番組のロケ隊が。ロケのゲスト、アイドルグループ『27』新センター神崎ヒナ(山﨑夢羽)に共演者やスタッフは苛立っていた。自分が目立つことに精一杯だからだ。グループの人気低迷に焦るマネージャーの注意にも不満げで、「チームとかどうでもいい」と言い放つヒナ。
そんな無責任な言動に、舞は怒りを露わにして…。一方、伊藤智弘(仲村トオル)はヒナが悩みを抱えていることを見抜いていた。
(文:ぐみ)
無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。
無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。
Copyright © TV TOKYO Corporation All rights reserved. Copyright © BS TV TOKYO Corporation All rights reserved.