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2021年09月16日

「ハコヅメ~たたかう!交番女子~」第9話レビュー:「このマウンテンメスゴリラ〜!」の意図とは?ありがとうハコヅメ!(※ストーリーネタバレあり)

「ハコヅメ~たたかう!交番女子~」第9話レビュー:「このマウンテンメスゴリラ〜!」の意図とは?ありがとうハコヅメ!(※ストーリーネタバレあり)



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2021年7月7日にスタートした「ハコヅメ~たたかう!交番女子~」。

戸田恵梨香演じる交番に飛ばされたワケありの元エース刑事と、永野芽郁演じる安定収入を求めて警察官になった新人の最強ペアが繰り広げる、リアルな交番エンターテインメントだ。

本記事では、その第9話をcinemas PLUSのドラマライターが紐解いていく。

「ハコヅメ~たたかう!交番女子~」第9話レビュー



聖子と源の鑑識コントシーン。普段なら単純に面白く見られるのだけど、今回で最終回だと思うと妙に感慨深くなってしまうから不思議だ……。こういう茶番を急に始めても息ぴったりであること、同じ資格を取得していることから考えても、なんだかんだ仲が良いんだよなあ、このふたり。

そんなこんなしていたら、ついに守護天使の正体が浮かび上がってきた。

桜巡査がひき逃げされてから数年。長い間なにも進展のなかった事件が、川合の似顔絵で再び動き出した。改めて、川合の似顔絵捜査官の手腕はすごい……!

この機を逃してはならないと、捜査に奔走する川合たち。川合はまた源とコンビを組み、ひき逃げに使われたと思われる軽トラの所有者・清水農園へと向かう。



清水農園の長と話していると、何やら要領を得ない。言っていることが二転三転する。よくよく深掘りしてみると、廃車にしたと思われていた例の軽トラはまだ現存しているとのこと。車の処理は木村さん(=守護天使)にすべて任せてしまったらしい。

少しずつ核心に近づいていく川合たち。緊張感も増していく。ついにあの守護天使に、ひき逃げ犯である可能性の高い木村という男の元に行き着いたーー普通の刑事ドラマだったらもっと緊迫感が漂ったのかもしれないが、そこはハコヅメクオリティ。源のTシャツ姿といい、川合の天然な居住まいといい、絶妙にコメディチックである。





とうとう木村を追い詰めた! と思えたシーンで、なんとギリギリのところで逃してしまう川合と源。後から現場へ急行していた聖子・山田は焦り出すが、同乗していた伊賀崎の冷静な一言で木村の逃げ場所を突き止めた。伊賀崎は、この近くで自殺の名所とされている場所を知っていたのだ。

「申し訳ないことをした、死んで詫びます」と主張し、橋から飛び降りようとする木村に対し、伊賀崎は言う。また逃げるのか。家族から逃げ、借金からも逃げ、そして今度は死んで逃げようとするのか……と。

「逃がさないよ。あんたには、生きて償ってもらうから」と冷静に告げた伊賀崎の目。桜巡査に対する思いの強さ、やっとここまで来た感慨、さまざまな感情を受け取れる佇まいだった。

逮捕後、木村は全面的に容疑を認めた。桜巡査がずっと希望していた「髪を伸ばしてスカートを履いて集まる同期女子会」も実現! 治療もひと段落し、現在は週一のリハビリのみになっているという。木村逮捕をきっかけに、すべてが丸く収まろうとしていた。

しかし、桜巡査は今後、警察官には戻らないという。

退官願を出しに警察署までやってきた桜巡査。決心は固いようだ。止めなくてもいいのか、せめて一目会わなくてもいいのかと焦る川合を尻目に、聖子は「これから公務だから」と、とりつく島もない。川合、いったいどうするのかと思いきや……なんと、桜巡査が待つ部屋の扉前に立ち、聖子の悪口を言い始めた!?

予告で見た「このマウンテンメスゴリラ〜!」はこれだったのか!

川合はどうしてこんなことしてるんだ??? とギリギリまで意図が掴めなかった。しかし、聖子への悪口に腹を立てた桜巡査は、思わず扉を開け廊下へ飛び出してくる。たまたま居合わせた聖子とはちあわせ、あれよあれよという間に、桜巡査はなんと警察官を辞めないと前言撤回したのだ。

「女性警察官なら大切な人からの励ましとかより、同性の後輩への怒りの方が強い原動力かなって」

川合の粋な計らいにより、桜巡査は再び警察官として戻ってくることになった。いつになるかはわからないけれど、待ってくれている仲間の存在が、彼女にとっての力になるのではないだろうか。



まさに笑いあり涙あり。肩の力を抜いて見られる絶妙な交番コメディだった。

もう川合&聖子ペアのやりとりを見られないのか……と思うと寂しいが、今日もどこかで町の治安を守ってくれてるのだと思うと、笑顔になれる。ありがとうハコヅメ!

「ハコヅメ~たたかう!交番女子~」ストーリー


川合(永野芽郁)が作成した似顔絵によって再び動き出した桜(徳永えり)ひき逃げ事件の捜査。とはいえ、簡単に進展があるはずもなく、一週間が経過する。
 
そんな中、鑑識検定上級の資格を持つ藤(戸田恵梨香)と源(三浦翔平)は、車上荒らしの被害車両の鑑識作業にあたる。川合にわかりやすく教えるため、ベテラン鑑識長と新任巡査になりきる藤と源。次第に謎の鑑識コントがツボにハマる川合と伊賀崎(ムロツヨシ)だが……。
 
そんな矢先、隣の村川署から、守護天使の似顔絵に似た男が現れたという情報が!果たして守護天使の正体とは…!?3年越しの事件の核心に迫る最終話!
 
(文・北村有) 

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