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「鬼滅の刃」竈門炭治郎の5つの魅力:ただの良い人で終わらない“炭治郎らしさ”とは
「鬼滅の刃」竈門炭治郎の5つの魅力:ただの良い人で終わらない“炭治郎らしさ”とは
4:自分より強い相手にもひるまない勇敢さ
鬼との戦いのとき以外、自分からケンカをふっかけるタイプではない炭治郎だが、たまに自分より強い相手に対してとんでもないケンカを売ることがある。
そこでそんなことして、攻撃されたらどうするの? とヒヤヒヤしてしまう。
でもその窮鼠力とでもいうべき無謀な勇気とまっすぐな言葉は、私たちの心を打ち、炭治郎本人の決意をより強いものにした。
無惨にタンカを切る炭治郎
浅草で無惨と遭遇した際すぐに話しかけ、相手が立ち去ろうとすると大声で「鬼舞辻無惨!! 俺はお前を逃がさない。どこへ行こうと地獄の果てまで追いかけて必ずお前の頸に刃を振るう。絶対にお前を許さない」と怒鳴った。
無惨が家族を殺したと知っていたとはいえ、ラスボスにいきなり接触&タンカを切る様子にびっくりしたしヒヤヒヤした。
柱に「柱なんてやめてしまえ!」と言う炭治郎
柱合会議では後ろ手に拘束された状態にも関わらず、禰?豆子の入った箱を刺した風柱・不死川実弥に飛び頭突きをかまし「善良な鬼と悪い鬼の区別もつかないのなら柱なんてやめてしまえ!!」と言う。
この件に関しては、確かに実弥は勝手で横暴な行動に出たし、視聴者としては禰?豆子にひどいことをして許せない場面ではあった。当然、兄の炭治郎としては怒って当然だ。だがそもそも鬼を殺すため前線で戦ってきた柱にとって、今まで会ってきた鬼はみんな悪かったのだ。
善良な鬼がいる可能性なんて考えられないのが普通だ。さらに、後に明かされる実弥の過去を思うと「鬼=悪」であり、絶対に殺さねばならないという思考になるのも無理はないのだ。
炭治郎の勇気は買うが、少しだけ理不尽な気もする。まあお互い様か。
上弦の鬼を煽る炭治郎
無限列車での戦いの後、突如現れ煉獄と戦い、瀕死の重傷を負わせ朝日から逃げる上限の鬼・猗窩座(あかざ)に対して叫んだ。炭治郎が珍しく、我を忘れて癇癪を起こした子どものようになっているのが印象的だった。
「逃げるな卑怯者!! 逃げるなァァァ!!! いつだって鬼殺隊はお前らに有利な夜の闇の中で戦ってるんだ!! 生身の人間がだ!! 傷だって簡単には塞がらない!! 失った手足が戻ることもない!!」
「逃げるな馬鹿野郎!! 馬鹿野郎!! 卑怯者!! お前なんかより煉獄さんの方がずっと凄いんだ!! 強いんだ!! 煉獄さんは負けてない!! 誰も死なせなかった!! 戦い抜いた!! 守り抜いた!! お前の負けだ!! 煉獄さんの勝ちだ!!」
言ってもどうしようもないかもしれない。鬼が太陽から逃げるのは仕方ないことだし、煉獄さんはもう絶望的な状態かもしれない。観ているこちらも悔しかったし、その言葉を聞きながら震えている伊之助の姿も余計涙を誘う。でも炭治郎がこう言ってくれたから、少しだけ気持ちが救われた。勝ち負けとは何かを考える場面でもあった。
煽られて「俺は鬼殺隊から逃げてるんじゃない、太陽から逃げてるんだ」という猗窩座は情けなく見えた。
命の恩人にくってかかる炭治郎
またケンカを売ったこととは少し違うが、那田蜘蛛山の戦いでは、助けに来てくれた義勇が倒した鬼・累の身体を踏みつけにしたのに対し、「鬼は人間だったんだから 俺と同じ人間だったんだから」「足をどけてください」と食ってかかった。
言ったタイミングでは身の程知らずだったり、説得力がない言葉もあったかもしれない。でもどんな時も相手が誰でも、言うべきことを言う炭治郎の姿勢には心動かされるものがあった。実際自分を振り返ると、長いものにまかれて何も言えない場面も少なからずあるなと思う。そのほうが利口なのかもしれないが、炭治郎のように相手が誰でも良くないことは良くない、言うべきことは言える自分でいたいという気持ちになる。
こうして炭治郎がここぞというとき口にしてきた言葉は炭治郎自身を鼓舞し、無限列車以降の詳細については伏せるが、後々になってその言葉は大口ではなく説得力があるものになっていった。
「言葉にしたほうが叶う」とよくいわれるが、言霊のような効果もあるのかもしれない。もちろん本人はそんな目的で言ったわけではないだろうけど。
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(C)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable