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2021年09月26日

「鬼滅の刃」竈門炭治郎の5つの魅力:ただの良い人で終わらない“炭治郎らしさ”とは

「鬼滅の刃」竈門炭治郎の5つの魅力:ただの良い人で終わらない“炭治郎らしさ”とは


5:実は信頼される理由かもしれない、KY力



自分より他人を優先し、たとえ相手が鬼であっても人の気持ちを思いやることができる炭治郎。変にいじけたりすることもなく、意志も強い。まっすぐないい子だ。
その一方で、時折見せるぶっ飛んだ行動や、かみ合わない会話に度肝を抜かれることも多かった。

年下の子どもたちに「ズレてる」と言われるほど。天然というか、KYなのだ。このKYさこそが、炭治郎を炭治郎たらしめたんじゃないかと思う。



籠を譲ってくれたおじさんに「捨てるつもりだったから金はいらねえよ」と言われたのに無理やりお金を渡したあたりからその予感はあった。うどん屋が禰豆子も食べろと強要したらものすごい勢いで2人分のうどんを食べ、愈史郎に禰豆子を醜女(しこめ)と言われてムキになる。

名言(迷言)である「俺は長男だから我慢できたけど次男だから我慢できなかった」も、本人にとってはいたって真面目な自らへの鼓舞だが、そんなズレた部分の表れとも言える。誰もがうなずくような、もしくは何でそんなに立派に考えられるんだろうと関心するような名言と、いやおかしいだろ! それでいいのか? とツッコミを入れたくなるような迷言、どちらも繰り出すのが炭治郎なのだ。

炭治郎が関わる多くの人に気づきを与えたのは、このKYさがあったからかもしれない。思ったことがあったとして、この場でいっていいのか、この相手にいっていいのか考えて言えないこともあるのが普通の感覚だ。だがそういう空気は読まない炭治郎。ストレートに思ったことを伝える。

蟲柱・胡蝶しのぶ(1対1でじっくり話すのは初めて)に「怒ってますか?」と聞き、しのぶはハッとして「そう、そうですね。私はいつも怒っているかもしれない」と過去を話す。

鬼殺隊として戦えず蝶屋敷で働くアオイが自分を卑下すると「俺を手助けしてくれたアオイさんはもう俺の一部だから」「アオイさんの想いは俺が戦いの場に持っていくし」と言って去る。



幼い頃の虐待で心がなくなり、全部どうでもいいからと指示されたこと以外をコイントスで決めていた栗花落カナヲ。これまでは話しかけても言葉を発しなかった彼女に「表が出たらカナヲは心のままに生きる!」と持ちかけ「人は心が原動力だから心はどこまでも強くなれる!!」と励ます。

炭治郎がKYなのは天然な性格であることも関係しているが、「自分が人にどう思われるか」を気にしていないからだと思う。よく思われたいとか、嫌われたくないとか、そのあたりの感情を行動につなげることがない。

相手が励まされたであろう言葉も、相手がこう言ったらうれしいだろう、励ましてあげようと思っていったわけではない。どんな言葉も100%素直な感情から出た言葉なのだ。

そんな炭治郎だから、ここぞというときの言葉をスッと受け止められるし、信頼されるのだと思う。鬼ですら、戦いの最中や最期の瞬間に炭治郎にハッとさせられる者もいた。炭治郎のKY力は、知らぬ間に周りの人を救っているのかもしれない。

クセすら魅力の炭治郎。遊郭編での活躍にも期待


絶妙なバランスが魅力を作り出している炭治郎。彼がすごく良い人であることは間違いないが、ただの良い人ではないツッコミどころもあって、行動も伴っているから偽善者感がない。

炭治郎をはじめとした鬼殺隊士たち、そして柱の活躍がどう映像になるのか。炭治郎と周りの人たちの交流がどう描かれるのか。今から期待しかない。

(文:ぐみ)

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