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2021年11月12日

「アンラッキーガール!」第6話レビュー:「幸運って何ですか?」に対する指宿の言葉がじわっと染みる(※ストーリーネタバレあり)

「アンラッキーガール!」第6話レビュー:「幸運って何ですか?」に対する指宿の言葉がじわっと染みる(※ストーリーネタバレあり)


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「私たち、運が悪いだけだから」

福原遥・若月佑美・高梨臨の3人が主演の「アンラッキーガール!」が2021年10月7日より放送スタート。
とにかくツイてなさすぎる、“世界一不運”な3人のオンナたちが、次々とトラブルに巻き込まれながらも、幸せを掴もうと奮闘していくアンラッキーコメディ。不幸だけど前向きな3人の姿に注目だ。

脚本は、ドラマ「推しの王子様」(フジテレビ系)、ドラマ「おじさまと猫」(テレビ東京系)などの「大人のカフェ」の伊達さんと、ドラマ「極主夫道」(読売テレビ・日本テレビ系)、人気アニメ「クレヨンしんちゃん」(テレビ朝日系)などのモラル。完全オリジナル作品!

本記事では、第6話をcinemas PLUSのドラマライターが紐解いていく。

「アンラッキーガール!」第6話レビュー

ラッキーな夢を見て、寝汗をかいちゃう幸(福原遥)。

彼女が“ラッキー恐怖症”になってしまったのには理由があった。
婚約者の秀忠(橋本良亮)にプロポーズされた人生で1番幸せな日、幸は自分のお兄さんを事故で亡くしてしまったという。自分が兄のラッキーを奪ってしまったと考えたらしい。

そんなわけで1度は破談になってしまった秀忠との結婚話。
なんと彼が3年ぶりに現れ、再び幸にプロポーズをしてきた。ハイスペックらしいし、爽やかな好青年という感じだ。正直言って、こんな申し込みを断るなんて、というレベル。


幸運に飛び込むことを尻込みしている幸を見かね、樹(高梨臨)と香(若月佑美)は嘘をつくことにした。
樹は内定をもらったと、香は結婚前提の彼氏ができたと。幸せになっても大丈夫だよ、私たちにも運が回ってきたのだと、教えてあげようとする。なんていい仲間なのか。正直、ここまでしてくれる人がいるだけでも十分に幸運なんじゃないか。

だが、今回の不運は嘘をついた樹と香に降りかかる。
内定&彼氏ができたお祝いをしていたお店に、樹が内定先として名前を挙げた企業の人事部長が来ていたり、香の元カレ・卓海(板垣瑞生)がいたりとハプニング続き。しまいには、1話の時の幸のように、2人が顔面ケーキの餌食になった。嘘はよくないかもしれないけど、友達思いの人にこんな仕打ちってあんまりだ。

結局、嘘だったことを知らされた幸は、秀忠の申し出を断る。
もうお兄さんを亡くした時のような辛い思いはしたくない、と泣く幸。そういえば、幸の涙って初めて見た。これまでどんなにアンラッキーなことが起こっても、泣いたことはなかったのに。本当に、お兄さんの死で自分を責めたんだね…。

その足で、いつもの喫茶店に向かった幸。居合わせた指宿(生瀬勝久)に「幸運って何ですか?」「悩むくらいならアンラッキーのほうが楽」と涙ながらに語る。
すると、指宿は1人で生きるならそうだろう、と前置きをした上で、君の幸運を願う人がいるとしたら、君の不運はきっとそいつらの不運だ、と説いてみせた。幸せになるって、こんなにも難しく考えなきゃいけないことだったのだろうか、と混乱した筆者にとって、この言葉がふーっと霧を晴らしてくれたようだった。自分にとっての幸せや幸運だとしても、自分だけのためにあるものじゃない。

その夜、幸はまた夢を見た。幸の名前を呼ぶ声に聞き覚えがあるなと思いきや…登場したのは、なんとナレーションを務めていたバカリズム! この人がお兄さんだったとは。
お兄さんは、「幸が楽しかったら俺も幸せ」と言い、幸が幸せになることを約束させる。やり方といい、困った幸を見ながら浮かべた笑顔といい、あまりにもぴったりなキャスティングだった。


結局幸は、秀忠と話し合い、改めてお別れをする。もったいない(何回言う)が、幸にとっては今ここで樹や香たちと幸せを掴むことのほうが大事だったのだ。損得よりも、自分の感情をしっかりと見つめられる幸らしい答えだと思う。

もう何度だって思っているが、本当に幸には幸せになってほしい。そこがきっちり描かれるまで、最終回なんて認めないからな…! という思いを強くした第6話だった。来週はいったいどんなことが起こるのか、楽しみだ。

「アンラッキーガール!」第6話のストーリー


ある朝、悪夢を見て目覚めた幸(福原遥)は、不安な気持ちを香(若月佑美)と樹(高梨臨)に語る。3人の話を聞いていた指宿(生瀬勝久)は、夢占いをする。夢の内容から、樹は現実逃避願望、香は卓海(板垣瑞生)への未練を指摘される。幸は、悪夢の最後に3年前に別れた元婚約者の秀忠が出てきたと打ち明ける。香と樹は、幸が婚約していたと聞いてビックリ。指宿は、予知夢かもしれないと告げる。

指宿の占い通り、秀忠から連絡が来て、幸は彼と再会する。資産家の御曹司で貿易会社に勤める秀忠は、駐在するフランス支社から一時帰国していた。幸は秀忠に、一緒にフランスに来てほしいと再びプロポーズされる。幸は動揺し、すぐに返事をすることができない。
幸は、香と樹に相談する。幸に幸せになってほしいと願う香と樹は、なぜ幸が喜んでいないのか、不思議でならない。樹は、やっと巡ってきた幸運をしっかりつかむようにと背中を押す。
そんな中、樹は、重流(丸山智己)と会う。重流は幸と秀忠が再会したと知り、幸のことを心配する。樹は重流から、幸にまつわる3年前の衝撃の出来事を聞かされる。

樹と香は幸に、自分たちにも幸運が訪れたと報告。樹は就職が決まり、香は婚活アプリで新しい恋人を見つけたという。3人とも幸せになれると、はしゃぐ樹と香。戸惑う幸をよそに、樹は3人の幸運をお祝いしようと言い出す。3人はお祝いと称して、秀忠も誘って食事をすることになるが、幸運になったはずの3人には再び不運の連鎖が…!?ついにアンラッキーガールはラッキーガールになれるのか!?

(文:あまのさき)

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