<和田家の男たち>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】
第3話ストーリー&レビュー
第3話のストーリー
→「和田家の男たち」画像ギャラリーへ新総理が誕生し、組閣のニュースが伝えられる中、“将来の総理大臣候補”と言われる清宮恭介(高橋光臣)が国土開発大臣として初入閣して大きな話題を呼ぶ。
和田家ではいつものように、新内閣について秀平(佐々木蔵之介)と寛(段田安則)の間で討論が。しかし優(相葉雅紀)は、2人が密かに話していた「あの子を守れ」「りえ(小池栄子)さんもそれを望んでいる」という会話が気になっていた。思い切って「初入閣する清宮さんってどういう人なの?」と尋ねてみる優だったがはぐらかされ…。
しかし優は、まだりえが亡くなる前、夜遅くに自宅で言い争っていた秀平とりえの口から“清宮”という名前が出ていたことを鮮明に覚えていたのだった…!
そんな中、優は『バズとぴ』の三ツ村翔星(正門良規)に依頼され、千葉県のカッパ祭りの取材へ。なぜか祭りに参加する羽目になってしまった優だったが、偶然その帰り道に、トンネル崩落事故の現場を視察に来た清宮と出会う。
その映像を目にした秀平は、清宮に関するある衝撃的な事実を優に明かし…!?
第3話のレビュー
「あの子を守れ」「りえさんもそれを望んでいる」
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和田家の物語が大きく動いた第3話。優(相葉雅紀)の母・りえ(小池栄子)の死の新事実が明らかになった。
いつもはほんわかした雰囲気とシリアスな場面な緩急が気持ちよかった「和田家の男たち」だが、今回は様子が違う。全体的にやや不穏な空気が漂い、シリアス多めである。
相葉くんがカッパ祭りでカッパの格好をしていたことには思わず目が点になった。
なんでも着こなすオシャレなイメージがある相葉くんでも……カッパは……いや似合っていた。
カッパ祭りの帰りに新国土交通大臣の清宮恭介(高橋光臣)と優が接触したことにより(グータッチだけど)、物語は大きく動いた。
ある夜に父・秀平(佐々木蔵之介)から優にとって衝撃の新事実がもたらされたのだ。
「お母さんを死に追いやったのは清宮恭介とその父親だ____」
超重要シーンだがあえて言いたい。もう少し時と場所はなんとかならなかったのか……?
優は幼い頃に母を亡くし、その時の話についてろくに聞かされていない。それを今になっていきなり、しかも夜中にドア側に立って……。その場面だけ切り取ったら立派なホラー番組になりそう……。
ざっくりまとめると、政治家である清宮隆三の不正を掴んだ母・りえは真実を暴くべくのめり込んだ結果、清宮一族に消されてしまった可能性が高いとのこと。警察がりえの死を事故として片付け、あっさりと手を引いたことからも秀平は確信している。
母・りえは聡明な人で、厳しい報道の世界でも輝く報道人だった。息子・優の前では母親の顔を見せつつも、命の危険があったとしても正義を信じて仕事にのめり込む。ある意味不器用な人だったのかもしれない。
りえが亡くなる頃、清宮隆三は幹事長で息子である恭介は家に反発しているヤンキーのように見えた。この2人がりえの死にどのように関わっているのかもかなり気になる。特に清宮恭介“の”父親ではなく清宮恭介“と”その父親……という言い方が若干引っかかる。
(再確認しておきたいが、この物語はホームドラマである……ただし異色の)
第1話、第2話では優や祖父・寛について多く触れてきたが、第3話は父・秀平がピックアップされていたように思う。
りえとの過去を思い出し、を思い出し、懐かしそうに微笑む様子から一変して清宮一族への恨みともいえる感情。またニュース素材の中に、優と清宮恭介がグータッチしてる瞬間を見つけてしまった時のあの表情……マスク越しでもはっきりと伝わる動揺。そして過去のりえに関する出来事を淡々と優に語る姿。
激情を内に秘めて総合プロデューサーとしてのしあがり、虎視眈々と清宮たちを狙う秀平を演じる佐々木蔵之介。こんな言い方は失礼かもしれないけど、今まで積み上げてきたものに裏付けられた、確かな演技力を感じた。
さて、ここまでシリアスに話が傾くと、いつもの和やかな雰囲気で食卓を囲めるわけでもない。普段なら食卓を柔らかな雰囲気で包み込み、物語をほっこりとした雰囲気で終わらせてくれる主題歌の「Watching Over You」も、今回は少し重く聴こえてしまった。
優には母の死があらためて重くのしかかっている。優は母の気質を受け継いだのか、どこかのめり込んでしまいそうな雰囲気があるので心配だ。
なんとなく重い食卓の空気を察したのか、祖父・寛が場を盛り上げようとしていた。いつもは「我が道をゆく!!」のような堅物なじいさんなのに。いや、いつもの祖父らしさも忘れず、2人を気遣う様子を見せていた。普段なら他人のことなんて気にしない寛も、優と暮らすようになってから成長したのだろうか。
優と秀平の心に暗い影が存在するのは事実だろう。だが和田家の「家族」としての絆が徐々に強くなり、それぞれの心を支えているのもまた事実だ。
どんなにシリアスな展開が続いても、和田家が食卓を囲む時間だけは平和であってほしい。
※この記事は「和田家の男たち」の各話を1つにまとめたものです。
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